短編6「ロマネ・コンティ・1935年」開高健

開高健のロマンティックなタイトルの短編。40歳の会社重役と41歳の作家がレストランのテーブルについている。二人のテーブルにはラ・ターシュの1966年とロマネ・コンティの1935年がある。この二本のワインを飲むお話。このワインによって、様々な記憶が作家の脳に浮かび上がる。それぐらいの魔力があるワイン。様々な形容詞できらびやかに装飾されるその味、またかなりの年月や旅で痛めつけられたワインの描写。食に取りつかれた男の物語。官能の物語。

【ロマネ・コンティ・1935年 開高健 文春文庫】

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