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日米の成長力格差⑫:日本人は世界の仲間づくりが下手くそ⁉

前回、終身雇用制と長時間労働の親和性の強さを考察しました。今回は、米国との労働生産性の差に繋がっている「安売り」日本の発想と米国の発想の違いをみていきましょう。


✅「良いものを安く」の発想だけでは生産性格差は縮まらない⁉


皆さんは、タイムシェアをご存知でしょうか?ハワイでは、ヒルトンを始めとして沢山のタイムシェアオペレータがいます。

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ハワイでは、リゾートマンションをタイムシェアでホテル替わりに、利用される日本人も増えてきているそうです。

実は、タイムシェアの歴史は古く、60年代のヨーロッパのスキーリゾートが発祥です。

70年代に米国にわたり、80年代に今の不動産登記を伴う仕組みに整備されたそうです。

日本にも会員制リゾートホテルという形式のものはあっても、52名のオーナーが1室を共有する登記のしくみ(1年の内1週間住む権利の不動産登記)はありません。

登記ができると、オペレータが破綻しても買手の権利が守られます。
買い手保護の意味もあって、米国で誕生した仕組みです。

これは、土地のオーナーも、不動産屋も、ディベロッパーも、タイムシェアの買い手も、皆が、WINのビジネスモデルです。

1室5千万円のマンションが、3百万円のタイムシェアとして50名に販売できると、1室の売上げは、1億5千万円になります。

このビジネスモデルは、なかなか日本では生まれません。

「いいものを安く」という発想はあっても、5千万円のものを1億5千万円にしてしまうビジネスモデルを作る発想もそういう法整備をさせようというロビー活動も弱いのが日本です。

この生産性の差は、コストダウン努力では埋まりません。

終身雇用というムラの中で、「あいつには貸しがある」とか、「あいつが言うのならやってやろう」とかが仕事ができると評価される閉鎖的で内なる興味の世界観の中では、米国の生産性に追いつくのは大変です。

✅日本人は、世界の仲間づくりが下手くそ


じーじも一つの会社でムラの中で一生懸命に三十数年働きましたから、職場の飲み会がいかに大切か分かっていますよ。

(コロナ禍で飲み会も減っていますが)多様性よりも価値観を共有できるムラ社会の飲み会のなんと気持ちのいいことか?

恐いものなしで、自分こそが会社を動かしているくらいの気持ちで多様な考えに耳を傾けることなく、同質化した仲間の飲み会、本当に気持ちがいいですよね。

でも、アメリカでは、奥さんを家に残して、夫が一人で職場仲間と飲みに行くなんてことはまずやりません。

ムラの中で一生懸命に努力して、素晴らしい成果をあげてきた日本人が苦手なのが世界の仲間づくりです。

ハワイのマウイ島では、ホテルというホテル、ゴルフ場というゴルフ場が日本企業によって開発されたものなのに、ほぼ全てが米国企業に安値で買われて、日本企業は撤退していきました。

何故でしょうか?

排他的なムラ社会が得意な日本は、世界の仲間づくりがとても下手くそなんです。

✅「鈴木大地」現象が日本の弱み

水泳、背泳ぎの鈴木大地選手がソウルオリンピックで金メダルを取った後、バサロスタートが規制されるルール変更が行われました。

船木選手らの活躍でスキージャンプ陣が個人・団体で金メダルを取った後、スキー長さが日本人に不利なルールに変更されました。

荻原健司選手が3期連続でスキー複合のワールドカップチャンピオンになった後、ジャンプの距離換算ルールが変更になり、ジャンプが得意な日本人が不利になりました。

おっちゃんは、このような「日本つまはじき現象」を鈴木大地現象と呼んでいます。

これでは、米国と勝負する以前の問題です。

戦うルールが変わってしまうのですから。


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