【風呂酒日和25-2】 酒場 くにかげ
【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。
千代の湯を出て、ふらふらとその辺を散策。
さすが駅前。店が充実している。
そしてさすが学芸大学。おしゃれな店が多い。あとなんだかコアそうな店も多い。惹かれるが、一見さんは入れなそうな雰囲気。
ぽてぽて歩いていると、とある曲がり角を入ったところで2階の店舗を発見。1階の入口部分に看板とメニューが書いてある。ふむふむ。
上を見上げるとちらりと店の感じが見えるが人の入りはわからない。
が、どうやらわいわいな雰囲気ではなさそう。
うん、ここな気がする。
階段を上がる。
おお、綺麗だ。ビル自体が新しいのかな。
なんだか美容院にでも入って行くような気分。
2階に上がると左手にのれんが現れた。
中に入る。イチョウが連続したような模様のタイルが貼られたカウンター。
いらっしゃいませーと明るい声がする。
時間が早かったせいか、まだお客さんは他にいないようだ。
やった、貸切。
スタッフは4名。席数の割にいっぱいいる気がする。
こちらへどうぞと促されたのはかなり奥の方だった。
どうやらカウンター席は厨房を真ん中にして向こう側にもあるようだ。
入口から1番遠い隅っこに座る。ふふふ、すみっこぐらしにとっては特等席。
テーブルの席も何席かあるようだ。ふむふむ。
おしぼりをもらいメニューを眺める。
なんだかんだでやっぱり瓶ビール。
クラシックラガー。よい。
もう一枚の食べ物メニューに視線を送る。
うん、うんうん。
なるほどなるほど。
いや、ちょっと待ってくれ。
選べない。
戻り鰹と黄ニラの黄身醤油和え、鮮魚の雲丹醤油カルパッチョ、ずわい蟹と長芋の蟹味噌和え、あん肝ポン酢、水タコの炙りポン酢、生牡蠣、真鱈と白子のみぞれ小鍋…
あぁ、もう、選べないくらい上から1つも外さずドンピシャである。
空腹を差し引いても、これは違うなぁが1つもない。
どれもそれだ!過ぎて逆に選べない。
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