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「やってみる」ことが人生を豊かにする

演劇を作る体験って、演劇に関わっていない多くの方々はしたことがあまりないのではないのかな、と思います。

おそらく学芸会なんかはやったことが一度くらいはあるのでは?と思うのですが、
学芸会が演劇体験としてカウント出来るか、と思うとちょっと微妙なやつもあるんじゃない?と。

義務教育の授業で
文を書くことや
体を動かすこと
楽器を奏でること
字を書くこと
スポーツをすること
歌を歌うこと
日本文化に触れること

音楽や運動などの「趣味」の根幹は、このような授業があるんじゃないか、という仮説を立てています
もちろん、ゲームとかの趣味もあるので全部が授業という訳ではないですが。

けれど、やっぱり学校の授業って、人生を豊かにするのに大切だと思うんです

「やってみる」体験の大切さ

現在の趣味が「音楽を聞くこと」や「スポーツを見ること」「美術館に行くこと」みたいな方は多いのかな、と思います。

これらの趣味が好きになるのは、「一度自分でやってみた経験があるから」なのではないかなと思うんです。

音楽の授業で歌を歌ってみる、楽器を弾いてみる。
体育の授業で体を動かす、練習試合をする。
美術の授業で絵を描く、何かを作ってみる。

これらの体験って、めちゃくちゃ意味があると思うんです。

多分、音楽も美術も体育も甲乙つけがたいくらい好き!という方は少なく、
音楽が好きだな、とか、美術が好きという方が多い。

それでも、一度でも体を動かしたり何かを作ってみることをしたことで
自分の興味のあることや楽しさ、難しさがわかるのです

「自分にとって美術の授業は意味がないものだった」
と思っても、何かの機会で美術館に行けば
つまらないなと思いつつもすごいなと感じるのではないでしょうか。

音楽も体育も、自分で楽器を弾いたり歌を歌ったり体を動かしたりしたことがあるから
それぞれの楽しさも、自分にはできない難しさもわかって
素晴らしい才能のある人たちを見て応援できたり楽しんだり出来るのではないかな。

他にも、学校で読書感想文を書いたから文章を書く難しさなんかがわかったり
日本の文化を知っているから海外の文化に感動できたりする訳で。

何事も「体験してみる」というのは
人生を豊かにするのに大切なんじゃない?と思うのです。

親が子供を色々なところに連れて行って
ダイビングさせたりスキーやスノボーをやらせてあげるのも
「体験」という人生を豊かにする要素を子供に与えたいからではないでしょうか。

体験した人は、自分に合わないものや興味がないものはスッと離れていきます。
けれど、そこで出会えて楽しかったり興味があるものは、人生を豊かにする大きなアイテムになるのです。

演劇は「やってみる」ことが難しい

私は演劇について考えている人間なので笑
じゃあ演劇はどうなのよ、ということを考えたいと思います。

演劇が体験出来るのって、めちゃくちゃチャンス少なくないですか?
学校の先生は音楽や体育の教え方は知っているけれど
演劇の教え方ってあんまり知らないんじゃないかな、って思うんです。

それじゃ、「やってみる」体験のチャンスがあっても活かしきれませんよね。

そのチャンスも、年に一度の学芸会や文化祭。
最近は全員が体験できないみたいな話も聞いて、残念だなぁと。

全ての人が演劇が好きなわけはありません。
音楽が苦手、美術が苦手、体育が苦手な人がいるように
演劇が苦手な人も多いはず。

けれど、一度でも「やってみる」経験をしていると、
苦手だけどこれがすごいのがわかる
苦手だから、自分は関わらない
という選択が出来るようになります

知らない状態ではなくて
ある種の積極的に関わらないという選択が出来るのです。

私は「演劇を学べる科目を教育に入れよう!」
とまでは思っていないのですが

例えば学芸会の練習だけ講師に来てもらうとか、
放課後の体育クラブみたいな感じで演劇クラブをやるとか
まずはそんな感じでいいのかな、と。

また、今活動している劇団がもっとワークショップを開いてみてもいいのかなぁとか
私やりたいなぁとか。

とりあえず、演劇を「やってみる」ことが出来る場所がもっと増えたらいいのにな、と思うわでです。

「よくわからない」は、やってみたことがないから

演劇をあまりみない友達から「演劇ってよくわからないんだよね」と言われたことがあります。
それってどうしてだろう、と思ったんですね。

演劇の難しいところは
物語を追うだけでは全部みれていない気がしてしまうこと。

スポーツは見るべきところは大体決まってるし
音楽は何度でも聞き直せる。

けれど演劇って、一度で全部みなきゃ感が強いのかな、と。

自分の感性を信じている人(という言葉が正しいのかわからないけれど)は、きっと全部見れたとか関係なく、面白いと感じることが出来るのですが、

どのように作られたかも、どこが難しいのか、何が見所なのかもわからないものをいきなり見ても
そりゃ何見たらいいのかわからないし結果的によくわからないものだよなぁ。

スポーツで熱狂出来るのは
「今のこのプレーがすごい!」というのが明確にわかるからなんじゃないかなって思うんです。
それはもちろんルールを知っているとかいう部分もありますが
「今のプレーはこうだから凄い!点を入れた!凄い!」
みたいなのが、体感的にわかるからなのかな、と。

音楽も、「ギターめっちゃかっこいい」とかって
基礎となる音楽を知っているからですよね。
あと、授業でJ-POP歌ったりするから身近。

おそらく、今文化になっているものって
「やったことがある」し、「何が凄いかわかる」というのが大きなポイントなんじゃないかなと。

逆に「やったこともない」し「何が凄いかわからない」ものは「よくわかない」ものになるのではないかな、と思うんです。

じゃあ、「やってみる」ことが出来る環境を整えるのが、一番豊かになる方法じゃない?
全員に必要な訳ではないけれど、出会ったことで豊かになれるなら
出会うべき人が出会える環境を作るのが、今大切なことなのかな、と思います。

演劇に限らず「やってみる」という環境があれば
誰かの人生は豊かになると思うのです。

「演劇体験」が出来る場所を作りたい

私は将来演劇都市を作ることが目標です。
演劇都市と言っても、街を丸々作るぞ!という訳ではなく
劇場と稽古場、コミュニティスペース、ワークショップスペースなんかを複合的に持っている施設。

けれどその夢はまだまだ遠いので
まず、演劇を体験出来る場所があればいいのかな、と思うんです。

バレエのレッスン場みたいに
スイミングスクールみたいに
「ここに行けば体験出来る」
という場所があればいいのにな、と。

誰かの人生が豊かになる手段に演劇があるのなら
私はその場所を作ろうと思います。

いただいたお金は!!!全て舞台裏のためのお金にします!!!!殺人鬼もびっくり☆真っ赤っかな帳簿からの脱却を目指して……!!!