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#51 健康系のアプリやゲームの使い勝手・使い心地

これまでの記事(#41#48#49)では、アプリやゲームを使った健康サービスでは、特に以下の二点が重要ではないか?ということを書いてきました。

①自分の健康状態が簡単に見えて行動変容につながること
②1度はじめた行動変容を継続しやすいこと

健康に関心がある方やいわゆる健康オタクであれば、比較的手間がかかったり費用がかかったりしても、なんとか①②の方法を自分なりに見つけます。

例えば以下の記事の相談者のように、「筋トレ嫌いなんだけど、どう克服したら良い?」という人は、そもそも健康になりたいという意識を持っている方と言えます。

こういった人には、健康に関する有用な情報を提供して「このままの生活を続けると不健康になりますよ」「だからこういう風に変えましょう」というアドバイスや、誰かと一緒に運動できるコミュニティなどへの参加をうながすようなことがそれなりに有効と考えられます。


一方で、食事や運動を変えることに対して拒否反応を示す方や健康無関心層に対しては全く異なるアプローチが必要になるのではないでしょうか?

多くの地方自治体は、学会や展示会等でみんな口を揃えて、「健康無関心層の意識をどう変えるか?行動を変えるか?というアプローチが非常に難しい」と言います。

自治体などが開催する健康相談会に来る人たちも、もともと健康に関心のある方ばかりで本当に来てほしい人たち(=健康無関心層)は来ないそうです。

したがって、健康無関心層の意識や行動を変えることができれば、地方自治体の財政を含め、逼迫する医療財政を大きく改善させることが期待できます。

ゲーミフィケーションとコミュニケーション

そういう意味で、いかに“無意識に”“楽しく”行動変容を起こさせるか、そしてそれを継続させるか、ということが重要になってきます。

そこで私が特に注目しているのが、ゲーミフィケーションナッジ理論、それとコミュニケーション機能です。

ゲーミフィケーションやナッジ理論

●ゲーミフィケーション:ゲームが持つプレイヤーを活性化させるノウハウを、ゲーム以外の領域に使うこと。

要するに、ゲームには、人の行動を変え、その変化を継続させるノウハウが詰まっているということです。したがって、健康サービスにおいてもそれを活用しない手はないと思います。

●ナッジ理論:肘で軽く小突くような小さいアプローチで、人の行動を変える戦略のこと。

この理論で有名なのは、男性トイレの小便器に的をつけたところ、利用者が“無意識に”的を狙うようになり、汚れが大幅に軽減、清掃コストも大幅に減少したという事例です。


足立区などが取り組んでいる、「あだち元気プロジェクト」(主な取り組みは下記のとおり)における「ベジファーストメニュー」などもこれに近いものかと思います。これは食前にサラダを提供するというものですが、事前にサラダを食べてもらうことによって、炭水化物等による急速な血糖値上昇を抑えることが期待できます。

主な取り組み
野菜に関する取り組みを行う「あだち ベジタベライフ協力店」の拡大
「野菜たっぷりメニュー」や「ベジファーストメニュー(食前にサラダを提供する等)」を提供するあだち食の健康応援店の拡大
噛みごたえのある食材を使用した「かむカムメニュー」を提供する店舗・弁当店の拡大
北足立市場からの旬の野菜情報を、フェイスブック等で発信
Aメール・区ホームページ・フェイスブック・ツイッター等による、野菜の簡単レシピ発信
小中学校等で、野菜たっぷり献立を提供する「野菜の日」を月1回実施
幼稚園、保育園、小・中学校で「一口目は野菜から」の声かけを実施

コミュニケーション機能

コミュケーション機能ですが、これは、一人で黙々と取り組むのではなくて一緒に楽しんだり競ったりする仲間がいることで継続しやすくなると同時に、人と接することでメンタル改善につながることが期待できます。

蛇足ですが、最近はコロナ自粛で人に会わないことで、コロナうつなどのメンタル不調となる方が多いようです。

スポーツジムなどでただおしゃべりしているだけの方をよく見かけますが、意外と良いコミュケーション方法なのかもしれません。心なしか、とても元気に見える方が多かったようにも思います。

こういったコミュニケーション機能をつけることで、上記のようなメンタル不調や孤立化、認知機能の衰えなどを防ぐことにも繋がると考えます。

健康系アプリやゲーム

私自身は、これまで多くの健康系アプリやゲームを使ってきましたが、上記の観点を含めて、その使い勝手、使い心地等についてこれから数回に分けて紹介していきたいと思っています。

今日はそのリストを書くのみにとどめておき、1日に1つのアプリについてレビューしていきたいと思っています。

<運動系>
FiNC
SPOBY
Nike Run Club
Nike Training Club
Runtrip
LiveRun
日経歩数番
運動系まとめ

LiveRun(番外編)
<食事系>
SIRU+
カラダかわるナビ(企業・健保向け)
カロミル
食事系まとめ
<ゲーム系>
ドラクエウォーク
ポケモンGO Part.1
ポケモンGO Part.2

どれか一つでも使っているものがあったり、お気に入りのものがあったり、あるいは使ってみたいものがあれば嬉しいです(^^)

それではまた明日!

<了>

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