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忘れかけてたグレートR&Bシンガー、チャカ・カーンの話

わたしの音楽的嗜好に兄の趣味が大きく影響していることは、度々書いたとおりです。黙っていても勧めてくる(押し付けてくる)アーティストも少なくありませんが、山のようなカセットテープとCDから、わたし自身が発掘して気にいる例もたまーにあります

チャカ・カーンもそんなアーティストのひとりでした。

チャカ・カーンの略歴

1953年生まれ、1973年にルーファスというファンクバンドのリードボーカルとしてデビューします。この頃の曲はほとんど知りません。持っているのは、チャカ・カーンが参加した最後のライブアルバムくらいです。

今回思い出したことを機会にさかのぼって聴いてみたいと思います。

チャカ・カーンの名声が世界規模になったのは、1984年の「I feel for you」のヒットによるものです。ノリのいいラップ、ファンキーなハーモニカ、そしてそれらを従えて一歩も引かない、太く逞しくパワフルなヴォーカル。わたしがチャカ・カーンを好きになったのも、この曲が収録されたアルバム、「I feel for you」がきっかけでした。

とはいえ、初めて聴いたのはヒットから10年以上過ぎてのこと。1984年ではリアルタイムの体験はムリムリ。兄のおかげで10年前のヒット曲に巡り会えたわけです。

このアルバムには、もう1曲大好きな曲が収録されています。

「Through the Fire」というデビッド・フォスター作のバラードナンバー。ノリノリのパワフルヴォーカルでなく、心に染み入るような切ない歌声を聴かせてくれます。囁くように語りかけるやさしさも垣間見えますが、クライマックスに向かって、徐々に歌声は力強さを増していきます。愛する人に全身全霊で語りかけるような豊かな表現力は、言葉の意味はわからなくても、自然と目頭が熱くあるほどでした。

「当時のジャケット画像がわかるCDを紹介したかったのでCDを探してみましたが、ストリーミングならもっと手軽に聴けるみたいです。」

兄は、このヒット作品以外は購入しなかったようです。でも、すっかり魅せられたわたしは、80年代の2枚のアルバム、92年のオリジナルアルバム、96年のベストアルバムまで購入するほど、すっかりチャカ・カーンのヴォーカルの虜になってしまうのです。

「もし、CDを購入するなら初期5枚セットがお得。別に擦り切れてもいないけど、買い直したくなりますね。「What Cha' Gonna Do For Me」というアルバムでは、ジャズの名作「チュニジアの夜」にも挑戦。今ではむしろ、こちらがオリジナル扱いされるほどの出来栄えです。ハービー・ハンコックのシンセソロも最高です。」

その後すっかり活動の音沙汰なし

ところが、その後すっかり活動情報が途絶えてしまいます。海外ミュージシャンの場合、新作がリリースされないと存命なのかさえ、わからなくなります

マイケル・ジャクソン、ディビッド・ボウイ、ホイットニー・ヒューストンぐらいの著名人にならないと、日本ではニュースの隅にもあがりません。(ミュージシャンばかり挙げてますが、俳優さんは詳しくないので・・・)

「ディビッド・ボウイの遺作。発表と訃報を同時に耳にしました。これが最後とは思えない、挑戦的で情感たっぷりの歌声を聴くことができます。」

そしてわたしもチャカ・カーン忘れてしまう

その後、大学生になったり社会人になったり、また大学生をやったりといろいろあったわたしも、すっかりチャカ・カーンの消息チェックを止めてしまいます

1996年のベストアルバム以降、大手レーベルとの契約を打ち切り、活動を抑え気味にしていたようです。一応2004年(それでも8年ブリ!)と2007年にアルバムが出ていますが、全然知りませんでした。

ごくたまに、まだ存命だろうかと思い出す程度でした。存命でも音楽活動をしているとは思わなかったのです。失礼ながら、わたしの想像では、彼女はもう20歳くらい年上だと思っていたので・・・。(外国の方って大人っぽく見えますよね?)

チャカ・カーン復活、12年振りのアルバム「Hallo Happiness」発表のニュースを知る

再度、チャカ・カーンの情報を目にしたのは、無駄に時間だけはある引きこもり活動の成果です。だらだらとネットメディアを斜め読みしているときに、「12年振りのニューアルバム」の見出しを見つけたのです。

「12年振りの新作。もちろん、ストリーミングでも聴くことができます。」

12年振り?ってことは、知らないうちにアルバム出てたんだ、とびっくり。存命かどうかどころか元気にやっていたようです。しかも68歳での新作リリースは大したものです

ノーチェック期間にリリースされたのは、2004年と2007年の2枚だけなので、活発な活動とは言い難い。しかも、その後12年も音沙汰なしですから。

ただ、情報がインプットされた2019年初頭のわたしは、全く動く気になれない極度の鬱状態でした。なので、気にはなってもアルバム購入にはいたりませんでした。2019年は後半持ち直し、そこそこ仕事に精を出します。そうなると、インプットしたことも忘れてしまい、再び思い出したのが、ついこないだというありさま。かなりボケボケですね。

12年振りの新譜「Hallo Happiness」を聴いてみて

R&Bの女王と言われたかつての貫禄はすっかり影を潜めていました。近年の流行りを取り入れているのか、曲調も以前(12年前の作品と比べても)随分変化を感じます。ソロのヴォーカルパートも少なく、バッキングコーラスに支えられながら、チャカのマイクだけちょっとボリュームが大きい感じです。

それでも時折挿入されるアドリブっぽいフレーズやシャウトにチャカ・カーンらしさを感じることもできます。だから、決してベストなアルバムではないにしても聴けてよかったと思います。

8曲入り(しかも1曲はリミックスVer.なので正味7曲)、収録時間31分の物足りないボリュームはちょっと不満ですけど。

タイトル曲にもなっている「Hallo Happiness」には、チャカ自身が歌い続けられてきた幸運への感謝、そしてファンにたいする「わたしは元気にやってるわよ」というメッセージが込められているように、思いました。。

次も12年振りだと80歳になってしまいます。もっと早く次作が届くことを願ってます

勝負曲を選ぶなら「I feel for you」は大いにアリ!

本記事を書くにあたって、かなりチャカ・カーンを聴きなおしました。新作と比較するにあたって、聴いていなかった2作も入手しました。そしてもちろん、ヒットアルバム「I feel for you」もあの頃のように何度も繰り返し聴きました

元気一杯だった中高生時代の思い出補正もあるかもしれません。でも、タイトル曲にもなっている「I feel for you」のパワフルさ、ノリのよさ、ユーモラスにも感じるラップ、そしてもちろん弾けそうなチャカのヴォーカル。

大事な決戦(スポーツの大会や資格試験)前の1曲には、ぜひおすすめです。わたしには残念ながらまだそんな機会は訪れそうにありません。でも、もう少し早く歩けるようになったら、ウォーキング時に聴いてみたいと思います。

「あなたの勝負曲」候補にぜひご検討ください!

最後までおつきあいありがとうございました。

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恋する乙女の勝負曲は「Through the Fire」がおすすめ

大事なことを忘れていました。恋する女性の勝負曲にはこの曲「through the Fire」がおすすめです。絶対彼を諦めない。私が守ってみせる、そんな気持ちになります。チャカのような情熱を持って、アタックしてみましょう。

今度こそ、終わりです。おつきあいありがとうございました。

(ベスト盤なのでこれ1枚でも十分楽しめるかな。なんかえらく安いし。)




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