記事一覧
洒落と駄洒落の境界線
いつものように学食の窓側の席に座り、参考書や専門誌を読んでいる。
窓からはじんわりと熱を帯びた日が差し込んでくるが、
冷房がそれを中和し、とても心地が良い。
「今日も外は暑そうだ」
夏と秋の狭間の季節。
朝は頭痛を催すほど蝉の鳴き声が鼓膜を刺激する。
突き刺すような鳴き声は、いつのまにか荒んだ心を治癒するような鈴虫の囁きに変わり
「あぁ、もうこんな時間なんだ」と、気付く。
図書館
人として避けようもないノンフィクション
自転車をこぎながら山へ向かう。
木漏れ日がアスファルトを斑模様に照らし、斑模様は風で揺らめく。
雨上がり。
汗をかいているアジサイ。
もう少しでヒマワリが咲く季節になる。
僕は授業が終わると、カバンを担ぎ急いで自転車に乗り、いつものあの山へと向かう。
幼なじみのT子は、もう既に山へと着いている頃だろう。「幼なじみ」というか「腐れ縁」というか、「呪縛」というか。僕は昼休み時間に、教室でよ
父からクリスマスの過ごし方を聞きましたが
父「なぁ、タカシ。そろそろクリスマスじゃないか….。」
タカシ「うん、そうだね。で、なんでそんな暗いの?」
父「うん、まぁ…お父さんな、クリスマスには全然良い思い出がないんだよ…。」
タカシ「へ〜、そうだったんだ。なに?彼女がいなくて寂しく過ごしていたとか?」
父「いやー、今なら笑って話せるんだけど、そんなもんじゃないぞ♪」
タカシ「へ〜、じゃあ何?」
父「サンタにめっちゃムチ打たれてた♪」
タカ
日常野郎 鬼ガイバー!「『ナポリタンください』 『申し訳ありません、ちょうど終わってしまったんですよ~』なに~~~!!!!・・・さあ、バービブ!?」
ナポリタンを注文したら「ちょうど終わってしまった」と、断られてしまった。そんなはずはない。「みんな大好きナポリタン」のストックがないなんて。ということは、何か理由があるはずだ。私はIQ1億2000万の脳をフル回転させた。ナポリタンで絶対に欠かせない材料はパスタ。つまり小麦粉がなく、パスタが作れないということだ。
そこで私は懐に忍ばせていた小麦粉袋を開封し、一気に飲み干した。そして息を止めながらC
日常野郎 鬼ガイバー「白髪がある!さぁ、バービブ!」
あれ?白髪がある…。そんなことに気付いた私は、IQ1億2000万の脳をフル回転させた。
精神年齢18歳の私が、こんなにも早く白髪が生えるなんておかしい。骨年齢だって20歳なのに。何らかの影響で、体に異変が起き、白髪が生えてきたのは言うまでもない。
白髪になる原因として、「食事」が挙げられる。最近食べているのはチキンだ。チキンが、怪しい…。しかし、それだけでは、確証は得られない。私が思考を巡らせ
父にお金について考えさせられましたが
父「タカシ!聞いて驚け!」
タカシ「また何?」
父「お金がない♪」
タカシ「えっ!?」
父「ちゃんと聞き取れ。…お金がない♪」
タカシ「ないの!?えっ、鈴木家の貯蓄が全てなくなったってこと?」
父「するどいなタカシ!さすが我が息子よ!」
タカシ「いやいやいや!鈴木家としてやばいでしょ!?なんで貯蓄全部なくなったの!?」
父「なんでだと思う?」
タカシ「えっ…。お父さんがギャンブルにハマったとか?」
父と秋の交通安全の劇の練習をすることになりまして
父「タカシ!お前に朗報だ!俳優目指しているんだったよな?なんとお父さんが演劇の話持ってきたぞ〜♪」
タカシ「本当に!?どこで?内容は!?」
父「なんと、場所はお父さんの職場だ!」
タカシ「…。職場?何すんの?」
父「うん、お父さんの職場でな、交通安全の演劇をするんだよ。ほら、煽り運転とかアクセルとブレーキの踏み間違えとかすごいだろ?だから、社長が社員に意識付けをさせるって言うんだよ。」
タカシ「で
【怪談】早朝の新聞配達で日本人形が
私がバイトで新聞配達員をしていたときの話。
その日はバケツをひっくり返したような土砂降りの雨だった。あぁ、めんどくさいなぁと、思いながらレインコートを着て真冬の寒空のもと、チャリにまたがり出発した。
早朝なのであたりは暗い。慣れた配達経路とはいえ、とても視界が悪く面倒だった。
寒さで唇の震えが止まらない。必死でチャリをこぎ、普段誰もいない暗い公園の前を通った時、そこに気になるものをライトがう