麻実れい

シアターコクーン「罪と罰」

渋谷・東急文化村・シアターコクーンで、「罪と罰」を見てきた。ラスコーリニコフが三浦春馬、ソーニャが大島優子。3時間40分の長丁場、一日二公演のタフさに驚く。階段状の舞台に群衆がいる中で、登場人物たちがどんどん場を変えていき、金貸しを殺したり、母や妹と話し合ったり、自室で絶望に沈んだりする。深刻で、固唾をのんで見守るシーンが多いが、ラスコーリニコフがポルフィーリーの部屋を訪れるシーンだけはやけにコミ

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猥雑なカオスとそれが生み出す黒くたぎった生命感が生と死のぎりぎりの境目の中で熱く光る尋常ならざる作品…★劇評★【舞台=罪と罰(2019)】

「自分のような特別な人間(選ばれた非凡人)には、その行為によって人類が救われその行為が必要ならば、(新たな世の中の成長のために)社会道徳を踏み外し法を侵してもいい権利を持っている」。これは昨今、日本や海外で頻発する無差別大量殺傷や無軌道な通り魔的凶行を犯した犯人たちがうそぶいた言葉ではない。今から150年以上も前にロシアの文豪ドフトエフスキーが自身の小説「罪と罰」の主人公に抱かせた言葉(一部分かり

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観劇後のディナーは饒舌なテーブルになるはず…★劇評★【舞台=大人のけんかが終わるまで(2018)】

人生のピンチに陥っている人のもとには、さらなるピンチがふりかかりがちなもの。「俺そんなことしてる場合じゃないんだけど…」って時に限って次々と面倒なことが起きるのだ。しかも、まわりはみんなそれぞれの事情で切羽詰まっている人ばかり。でもそんな時、開き直りというわけではないが、状況に抗うのではなく、ただただ流されてみるのも一つの手。いつの間にか自分に度胸や覚悟が身に付いている場合もあるのだ。世界の演劇界

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