キャリル・チャーチルの今。混乱を怖れぬ覚悟。
キャリル・チャーチルの二作、ダブルビルを見た。「A NUMBER 数」と「WHAT IF IF ONLY もしも もしせめて」は、ジャサンサン・マンヴィの演出、広田敦郎の訳である。
それぞれ2002年と2021年に初演された短い戯曲をなぜ、ふたつ並べたのか。もちろんパンフレットには、マンヴィの考えは示されているけれども、「WHAT IF IF ONLY もしも もしせめて」のあとに、二十分間の休憩を挟んで、「A NUMBER 数」が上演された舞台を観て、考えに沈んだ。この二