阪 清和 (Kiyokazu Saka)

大阪市生まれ。関西学院大学卒業後、共同通信社で31年間記者活動。2013年秋、円満退職…

阪 清和 (Kiyokazu Saka)

大阪市生まれ。関西学院大学卒業後、共同通信社で31年間記者活動。2013年秋、円満退職してエンタメ批評家、インタビュアー、ライター、ジャーナリスト、MCとして独立。映画、演劇、音楽、ドラマ、漫画、現代アート、ネット文化、旅、食と幅広くカバー。活動拠点は東京・代官山。

マガジン

  • <エンタメ批評家★阪 清和>ミュージカル劇評数珠つなぎ

    阪清和が発表したミュージカルに関する劇評をまとめました。ジャニーズ関連のミュージカルはここには収容しません。音楽劇を入れるかどうかは作品ごとに判断します。

  • <エンタメ批評家★阪 清和>ストレートプレイ劇評セレクション

    阪 清和が発表したストレートプレイ演劇に関する劇評をまとめました。音楽劇を入れるかどうかはその都度作品ごとの内容を吟味して決定します。さあ、あなたも演劇の深遠な世界へ! ジャニーズのストレートプレイはこのマガジンには収容いたしません。

最近の記事

官能的で神秘的な何ものにもかえがたい濃密な時間。どこまでも研ぎ澄まされていく文学的純粋に陶酔にも似た感情に包まれる衝撃的な傑作…★劇評★【ミュージカル=ファンレター(2024)】

 ネットで文章を書き込んだことがある人なら誰でも、自分の文章が読む人に思いもかけない影響を与えることがあることを知っているだろう。私ももう20年以上前に、ネット上で知り合ったある人の相談に乗っている時に「こんなふうに決断してみたら」と書いたら、その人が私のアドバイスに従って1週間後に人生最大の決断をしてハワイに旅立ってしまったことがある。「あなたの言葉が決め手でした」と去り際に言われてドキリとしたものだが、その人にとってそれは決して不幸せな決断ではなかったことを今は知っている

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    • 【News=速報】 モーツァルトの未発表曲発見されザルツブルクで初演奏、10代前半作曲の「ガンツ・クライネ・ナハトムジーク」(2024)

       18世紀に活躍したオーストリアの作曲家、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)が、神童と呼ばれていた10代前半に作曲したと思われる未発表の7つの小楽章から成る弦楽三重奏曲の楽譜がドイツの図書館で発見されたことが分かった。研究者らがライプチヒ市立図書館(Leipzig Municipal Libraries)の声明として、ドイツ時間2024年9月19日に発表したとAFPなど欧米のメディアが報じた。1760年代半ばから後半にか

      • 【反響速報】 livedoorブログランキング映画部門(サイト数1万強)で50日ぶりにベスト5圏内の4位に(2024)

         国内のブログサービスでも運営者数がトップグループ(執筆者16万人、ブログ数669万サイト、閲覧者7000万人、うち愛読者2400万人=現在公式発表が途絶えていますので、すべて発表数字からの推計)のlivedoorブログ上で配信している当ブログ「SEVEN HEARTS」が本日2024年9月14日、livedoorブログランキングの映画部門(ブログ数10696)で4位となりました。映画部門で4位になったのは今年2024年7月25日以来約50日ぶりです。また映画部門を含む芸能総

        • 京本大我の真摯な演技は、変わりゆく時代のはざまに生きる若者の気概と苦悩、そして自由を求めた変革者の輝きを表現して余りある…★劇評★【ミュージカル=モーツァルト!(京本大我・香寿たつき・白石ひまり出演回)(2024)】

           神童と呼ばれた人物はどんな時代にもいた。3歳にして漢詩をそらんじることができたとか、小学校にも上がらない子なのにドリブル突破の非凡さで欧州の名門クラブのジュニアチームからスカウトがあったとかなかったとか、時代や洋の東西を問わずその例には事欠かない。だが、残酷なことに神童が大成する保証はどこにもない。しかも、大人になったら才能や技術のレベルが上がっていないと、ただのうまい人だ。人類の歴史の中で神童と呼ばれた代表格のようなモーツァルトは実に特異な少年時代を送っている。父レオポル

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        官能的で神秘的な何ものにもかえがたい濃密な時間。どこまでも研ぎ澄まされていく文学的純粋に陶酔にも似た感情に包まれる衝撃的な傑作…★劇評★【ミュージカル=ファンレター(2024)】

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        • 【News=速報】 モーツァルトの未発表曲発見されザルツブルクで初演奏、10代前半作曲の「ガンツ・クライネ・ナハトムジーク」(2024)

        • 【反響速報】 livedoorブログランキング映画部門(サイト数1万強)で50日ぶりにベスト5圏内の4位に(2024)

        • 京本大我の真摯な演技は、変わりゆく時代のはざまに生きる若者の気概と苦悩、そして自由を求めた変革者の輝きを表現して余りある…★劇評★【ミュージカル=モーツァルト!(京本大我・香寿たつき・白石ひまり出演回)(2024)】

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        • <エンタメ批評家★阪 清和>ミュージカル劇評数珠つなぎ
          121本
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        • <エンタメ批評家★阪 清和>ストレートプレイ劇評セレクション
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        記事

          芸術表現の自由の獲得、そして古い権威との闘いに大いなる説得力を与えるパワフルな原動力を古川雄大のダイナミックな演技の中に確認できる…★劇評★【ミュージカル=モーツァルト!(古川雄大・涼風真世・若杉葉奈出演回)(2024)】

           「天才」とは何か。それをミュージカルで探ろうとしたのである。なんという着眼点だろうか。天才だからアイデアは泉のように湧いてきて、けっして涸れることはない。依頼者のどんな難題にも対応し、たちまち作品を仕上げてしまう。そんなイメージを抱きがちな天才という存在を安易で順調なままの人生として描いたのでは何の説明にもならないし、クリエイティブな発想とは言えないだろう。そこで採り入れられたのが、天才のもとである「才能」という存在を取り出し、擬人化して、天才とされる人間の心の中に置いたの

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          芸術表現の自由の獲得、そして古い権威との闘いに大いなる説得力を与えるパワフルな原動力を古川雄大のダイナミックな演技の中に確認できる…★劇評★【ミュージカル=モーツァルト!(古川雄大・涼風真世・若杉葉奈出演回)(2024)】

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          【活動報告】 「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」など才能をめぐる2つのミュージカルについて書きました、フェローズ「Creators Eye」連載第68回(2024)

           クリエイティブワークに特化した人材&仕事紹介サービス会社「フェローズ」が運営する総合情報サイト「クリエイターズステーション」の「Creators Eye」で私が受け持っている連載の第68回(2024年9月3日掲載)は、日本では珍しい育成型オーディションで選ばれた少年4人が主人公を演じるミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」と、天才作曲家のモーツァルトが神童と呼ばれた子ども時代の自分自身アマデ(アマデウス)との心の中でのせめぎ合いを描くミュージカル「モーツァル

          【活動報告】 「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」など才能をめぐる2つのミュージカルについて書きました、フェローズ「Creators Eye」連載第68回(2024)

          育成型オーディションで選ばれたビリーたちに宿る純粋さ。英国の「変化への渇望感」と少年の夢がリンクし多彩な要素がスパーク。…★劇評★【ミュージカル=ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~(井上宇一郎・益岡徹・安蘭けい・阿知波悟美・吉田広大・厚地康雄・豊本燦汰出演回)(2024)】

           鉄の女サッチャーと炭鉱労働者たちの経済合理化をめぐる対立、そしてダンスに目覚めた少年とジェンダーと未来に保守的な町の男たちとの多様性をめぐる対立…。1980年代の英国で起こった今につながる変化のための対立を背景に、才能の目覚めと成長を描いたミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」が2020年の新型コロナウイルスの世界的流行による一部中止などの予想外の事態を乗り越え、今年2024年、2度目の再演が行われている。もともと劇場の芸術監督を務めていた生粋の演劇人である

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          育成型オーディションで選ばれたビリーたちに宿る純粋さ。英国の「変化への渇望感」と少年の夢がリンクし多彩な要素がスパーク。…★劇評★【ミュージカル=ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~(井上宇一郎・益岡徹・安蘭けい・阿知波悟美・吉田広大・厚地康雄・豊本燦汰出演回)(2024)】

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          舞台中のすべての要素が走り続けている。野田秀樹が何度も追い掛け続けるのは答えが出ないからではなく、いつまでも考え続なくてはならないテーマだから。エンタメを極めてきた猛者たちと演劇界の深部で表現を磨いてきた巧者たちの融合度合いも心地良い…★劇評★【舞台=正三角関係(2024)】

           野田秀樹の戯曲はすべてのせりふや身体表現が互いに共鳴し合って、全体でひとつのメロディーを鳴らしている。俳優たちが物語のたどり着く場所へと向かって疾走するように、舞台中のすべての要素が走り続けている。だからだろうか、野田の表現する世界の終わりには交響曲のような高揚した音楽が鳴っている。野田が今年世に問うている新作舞台「正三角関係」はよりその様相が強い。しかも、表面上で進行している物語がもたらすものとは違う次元で底流を流れる物語が表面に現れて一体化することで私たちの心に降りてく

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          舞台中のすべての要素が走り続けている。野田秀樹が何度も追い掛け続けるのは答えが出ないからではなく、いつまでも考え続なくてはならないテーマだから。エンタメを極めてきた猛者たちと演劇界の深部で表現を磨いてきた巧者たちの融合度合いも心地良い…★劇評★【舞台=正三角関係(2024)】

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          歌舞伎町の複層的な歪みと猥雑さが観る者を戦慄の渦に巻き込む…★劇評★【舞台=ふくすけ2024 ―歌舞伎町黙示録―(2024)】

           松尾スズキの芝居は「悪」が輝いている。いやしかし、それはニヒリズムやダークヒーロー礼賛が土台にあるからではなく、悪が生きることそのものであるからだ。その輝きがひときわ鮮やかな作品として知られる松尾スズキの名作「ふくすけ」が再演されている。しかも、新宿・歌舞伎町を舞台にしたこの物語が、その歌舞伎町で上演されることで、町が現代において新たに獲得してしまった複層的な歪みが土地に蓄積してきた猥雑な雰囲気と相まっていっそう物語の宿命性の根深さを際立たせ、観る者を戦慄の渦に巻き込む。ぶ

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          歌舞伎町の複層的な歪みと猥雑さが観る者を戦慄の渦に巻き込む…★劇評★【舞台=ふくすけ2024 ―歌舞伎町黙示録―(2024)】

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          【反響速報】 三浦春馬さんの劇評を100日間限定無料公開のお知らせ記事が「note」(閲覧者6300万人)で「先月もっとも多く読まれた記事のひとつ」に選ばれました、3カ月ぶり(2024)

           三浦春馬さんの有料劇評を2024年7月8日から10月16日までの100日間限定で無料公開としたことをお知らせした2024年7月8日に投稿の記事が、わたくし阪清和が運営しているエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」で発表している劇評や映画評の完全版を有料(リポートやニュース記事は無料です)公開する場所として活用しているクリエイターの作品発表型SNS「note」(会員数500万人、月間アクティブユーザー=閲覧者=6300万人)で本日8月2日、「先月(2024年7月

          【反響速報】 三浦春馬さんの劇評を100日間限定無料公開のお知らせ記事が「note」(閲覧者6300万人)で「先月もっとも多く読まれた記事のひとつ」に選ばれました、3カ月ぶり(2024)

          【活動報告】 舞台やドラマで注目が集まる歌舞伎町について書きました、フェローズ「Creators Eye」連載第67回(2024)

           クリエイティブワークに特化した人材&仕事紹介サービス会社「フェローズ」が運営する総合情報サイト「クリエイターズステーション」の「Creators Eye」で私が受け持っている連載の第67回(2024年8月1日掲載)は、あらゆる欲望と矛盾が集まる歌舞伎町を題材にした名作を12年ぶりに舞台「ふくすけ2024 ―歌舞伎町黙示録―」として上演する演劇界での動きと、コミカルな展開の中に歌舞伎町の今に真摯に向き合うドラマ「新宿野戦病院」が話題を呼んでいるテレビ界の動きをとらえた記事を書

          【活動報告】 舞台やドラマで注目が集まる歌舞伎町について書きました、フェローズ「Creators Eye」連載第67回(2024)

          【反響速報】 livedoorブログランキング映画部門(サイト数1万強)で2週間ぶりベスト3圏内の2位(2024)

           国内のブログサービスでも運営者数がトップグループ(執筆者16万人、ブログ数669万サイト、閲覧者7000万人、うち愛読者2400万人=現在公式発表が途絶えていますので、すべて発表数字からの推計)のlivedoorブログ上で配信している当ブログ「SEVEN HEARTS」が本日2024年7月26日、livedoorブログランキングの映画部門(ブログ数10690)で2位となりました。昨日4位になり、さらに上昇を続けていました。映画部門で2位になったのは2023年6月5日以来約1

          【反響速報】 livedoorブログランキング映画部門(サイト数1万強)で2週間ぶりベスト3圏内の2位(2024)

          劇団のスタイル決定づけたiakuの「流れんな」。広島弁での再演で登場人物たちの焦燥感と作品の温度がアップ…★劇評★【舞台=流れんな(2024)】

           小劇場系の劇団が初めて自主公演のために書き下ろした作品は劇団にとって思い出深いものだが、それがその劇団のその後の作風や方向性を決めるものになっていたとしたら、その思いはとりわけ格別のものがある。今年1月に発表された第27回鶴屋南北戯曲賞を昨年上演した「モモンバのくくり罠」で受賞した劇作家・演出家の横山拓也が率いる「iaku」にとって、2014年に初演した「流れんな」という作品がまさにそうだ。レパートリー公演の初演のほとんどが他団体の主催公演での上演であることが多かった初期の

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          劇団のスタイル決定づけたiakuの「流れんな」。広島弁での再演で登場人物たちの焦燥感と作品の温度がアップ…★劇評★【舞台=流れんな(2024)】

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          深まったキャラクターの心理描写、シーンごとの洗練度もアップ。新ゲッコーも見どころ多く…★劇評★【ミュージカル=SUNDAY(サンデイ)(2024)】

           決して間違ったことではないのだが、人は自分が正しいと思い込んでいることを人にも強要しがちで、特に家庭という場所においては、なおさらである。英国の典型的良妻賢母のジョーンはまさにそんな一人。しかし、ひょんなことから身を置いた異境でわが胸に浮かびあがった、そんな自分に対するひとつの疑念から次々と連鎖的にさまざまな記憶がつながっていくさまがミュージカルに昇華した。2018年の初演で、題材選びの素晴らしさとその磨き上げ方の卓越したテクニック、ジョーン役の高野菜々らキャスト陣の表現力

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          深まったキャラクターの心理描写、シーンごとの洗練度もアップ。新ゲッコーも見どころ多く…★劇評★【ミュージカル=SUNDAY(サンデイ)(2024)】

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          【反響速報】 三浦春馬さんの有料劇評を100日間限定で無料公開としたことをお知らせした記事が「note」(閲覧者6300万人)で「先週もっとも多く読まれた記事のひとつ」に選ばれました、通算25回目の選出(2024)

           三浦春馬さんの有料劇評を2024年7月8日から10月16日までの100日間限定で無料公開としたことをお知らせした2024年7月8日に投稿の記事が、わたくし阪清和が運営しているエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」で発表している劇評や映画評の完全版を有料(リポートやニュース記事は無料です)公開する場所として活用しているクリエイターの作品発表型SNS「note」(会員数500万人、月間アクティブユーザー=閲覧者=6300万人)で本日7月15日、「先週もっとも多く読

          【反響速報】 三浦春馬さんの有料劇評を100日間限定で無料公開としたことをお知らせした記事が「note」(閲覧者6300万人)で「先週もっとも多く読まれた記事のひとつ」に選ばれました、通算25回目の選出(2024)

          【反響速報】 livedoorブログランキング映画部門(サイト数1万強)で1年ぶり53回目の1位(2024)

           国内のブログサービスでも運営者数がトップグループ(執筆者16万人、ブログ数669万サイト、閲覧者7000万人、うち愛読者2400万人=現在公式発表が途絶えていますので、すべて発表数字からの推計)のlivedoorブログ上で配信している当ブログ「SEVEN HEARTS」が本日2024年7月11日、livedoorブログランキングの映画部門(ブログ数10688)で1位となりました。昨日約40日ぶりに3位に戻り、さらに上昇を続けていました。映画部門で1位になったのは2023年7

          【反響速報】 livedoorブログランキング映画部門(サイト数1万強)で1年ぶり53回目の1位(2024)