阪 清和が発表したストレートプレイ演劇に関する劇評をまとめました。音楽劇を入れるかどうかはその都度作品ごとの内容を吟味して決定します。さあ、あなたも演劇の深遠な世界へ! ジャニー…
¥777
- 運営しているクリエイター
記事一覧
チェーホフ劇のような人生の情感と悲哀漂う空間の中に上質な時間が流れる稀有な一作に…★劇評★【舞台=骨と軽蔑(2024)】
さらさらと毎日が流れていくようなさりげなさの中で個々の登場人物が抱えているものがそれなりに深刻で、逆に彼らがそれにこだわればこだわるほど滑稽に見えてくる。やがて最初はあまり気にしていなかった物語の外枠がぎりぎりと彼らと、そして私たちを締め上げてくる。なのに、登場人物たちはたくましく、しかしどこかしなやかに生きている…。劇作家、演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の名作戯曲を気鋭の演出家が演出してきた「KERA CROSS」シリーズのラスト公演はなんとKERA自身
¥300
渡辺えりのたくらみに満ちた芸術的作為に繊細な演技で応える若き俳優ら、震えや叫び、心に灯ったほのかな温かみまでもが劇場の隅々にまで伝わっていくような鋭敏な感覚に富んだ作品だった…★劇評★【舞台=ガラスの動物園(2023)】【舞台=消えなさいローラ(2023)】
現代演劇の扉を開いたエポックメーキングな作品で、現代米文学の金字塔ともされる「ガラスの動物園」。テネシー・ウィリアムズの自伝的な要素を赤裸々に盛り込み、精神的な弱さや怯え、残酷なまでの運命までをも戯曲のエッセンスに取り込んだ画期的な作風で世界を一夜にして変えた名作を、日本の誇る不条理劇の巨匠、別役実による後日譚的作品「消えなさいローラ」とともに上演する世界で初めての試みに、尾上松也、吉岡里帆、和田琢磨、渡辺えりという気鋭の俳優4人が。渡辺えりのたくらみに満ちた芸術的作為に繊
¥300