渡辺えりのたくらみに満ちた芸術的作為に繊細な演技で応える若き俳優ら、震えや叫び、心に灯ったほのかな温かみまでもが劇場の隅々にまで伝わっていくような鋭敏な感覚に富んだ作品だった…★劇評★【舞台=ガラスの動物園(2023)】【舞台=消えなさいローラ(2023)】
現代演劇の扉を開いたエポックメーキングな作品で、現代米文学の金字塔ともされる「ガラスの動物園」。テネシー・ウィリアムズの自伝的な要素を赤裸々に盛り込み、精神的な弱さや怯え、残酷なまでの運命までをも戯曲のエッセンスに取り込んだ画期的な作風で世界を一夜にして変えた名作を、日本の誇る不条理劇の巨匠、別役実による後日譚的作品「消えなさいローラ」とともに上演する世界で初めての試みに、尾上松也、吉岡里帆、和田琢磨、渡辺えりという気鋭の俳優4人が。渡辺えりのたくらみに満ちた芸術的作為に繊細な演技で応える。震えや叫び、心に灯ったほのかな温かみまでもが劇場の隅々にまで伝わっていくような鋭敏な感覚に富んだ作品だった。(写真は舞台「ガラスの動物園(2023)」・舞台「消えなさいローラ」とは関係ありません。単なるイメージです)
舞台「ガラスの動物園(2023)」・舞台「消えなさいローラ」は、2023年11月4~21日に東京・新宿三丁目の紀伊國屋ホールで、11月23日に山形市のやまぎん県民ホールで、11月25~26日に大阪市の松下IMPホールで上演された。公演はすべて終了している。
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★舞台「ガラスの動物園(2023)」・舞台「消えなさいローラ」公演情報
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