餃子のおんがえし

ボクらにはヤマパンがあった

ボクらにはヤマパンがあった

先日読了した「餃子のおんがえし」(じろまるいずみ著) その中に、著者の高校時代の思い出も交えて紹介されているのが、なかぱんこと館山中村屋である。 行ったこともないなかぱんにノスタルジーを抱かせるのは、著者じろまるさんの筆力にもよるのだろうが、それだけではなく、同じように高校時代の思い出が詰まった場所が自分にもあるせいもあるだろう。 私は東京東南部の下町で育ち、高校も2ブロックほど隣の下町の都立高に通っていた。 とある分野で名が売れたこともあり、「都立の星」だなんて呼ば

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出会いと出会い直し

出会いと出会い直し

今週はこちらを読んだ。 著者のじろまるいずみさんと出会ったのは何年前だろう? 今となってはきっかけも思い出せないけど。 なんて書くと、まるでじろまるさんと面識があるかのようだが、一切面識はない。 Twitter上でアカウントを知ってフォローし、ずっとツイートを追ってきた。 ただそれだけだ。相互フォローですらない。 にもかかわらず、私はじろまるさんに出会ったという感覚を拭えない。 すぐ近くで語られるお話を伺っている気になってしまうのだ。 これは理論的に説明できること

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冬の炊飯器

冬の炊飯器

質問箱の方にこんな質問をいただいた。 回答を書いていたら思ったより長くなってしまい、「なんかうまいこと言わなきゃ」と欲が出てしまい、あれもこれも付け足すうちにどんどん長くなり、そのままでは質問箱らしくないような気がしたので、noteに引越しすることにした。質問箱の方にはこちらのリンクを貼っておこう。 なぜ炊飯器の釜を濡らさないのか。それは私が一人暮らしを始めたばかりの頃にさかのぼる。 当時は私も、炊飯器の底の水気を取ることはなかった。むしろビッチャビチャだった。生コメの

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一度は「〇〇〇」に憧れる │ 事務員G×じろまるいずみ 『餃子のおんがえし』刊行記念対談②

一度は「〇〇〇」に憧れる │ 事務員G×じろまるいずみ 『餃子のおんがえし』刊行記念対談②

前回にひきつづき、音楽家の事務員Gさんと料理作家のじろまるいずみさんの対談をお送りいたします。(第1回はこちら) 豆腐を波型に切る じろまる 今日、事務員さんにお会いするにあたって聞きたいことがあって、漫画を持ってきたんです。『いつもポケットにショパン』という漫画のなかで、ピアノの先生が「キャベツの千切りを思い出して鍵盤を叩きなさい」みたいなことを言うんですよ。これを読んで、ピアノ弾きっていうのは生活の音やリズムを鍵盤に写し取ったりすることはあるのかなってずっと思ってて。

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客か?主人か? │ 事務員G×じろまるいずみ 『餃子のおんがえし』刊行記念対談①

客か?主人か? │ 事務員G×じろまるいずみ 『餃子のおんがえし』刊行記念対談①

ピアノ演奏者、アレンジャー、譜面製作者など多方面で活躍する事務員Gさん。料理作家で、初めてのエッセイ集(『餃子のおんがえし』)が発売になったばかりのじろまるいずみさん。お互いの文章のファンで、Twitterやインスタグラムも相互にフォローし合うおふたりが、晶文社に遊びに来て、「音楽と料理との共通点」や「買って失敗した料理道具のこと」などをお話してくれました。その模様を2回に分けて公開いたします。(第2回はこちら) 「客」らしい「客」になりたい 事務員G ぼくがじろまるさん

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あなたの思い出いただきます③巻き寿司

あなたの思い出いただきます③巻き寿司

すでに手にした人も多い「餃子のおんがえし」だが、正式には今日、2月3日が発売日である。2月3日といえば節分。節分といえば丸かぶり。そして3回めの「#あなたの思い出いただきます」は巻き寿司。狙ったわけじゃない、信じて欲しい、本当に偶然なの。でも今夜はこれを作ってもいいよ。 私の美味しい思い出は、亡くなった母お手製のほうれん草と薄焼き卵の細巻き寿司です。 具はほうれん草と卵だけ、それを酢飯で巻いた超シンプルな海苔巻きですが大好物でした。遠足や運動会などのイベントの時、お弁当に必

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「餃子のおんがえし」を試し読み

「餃子のおんがえし」を試し読み

じろまる初の単行本「餃子のおんがえし」は、2/3の発売である。 ふだん私のツイートをよく見ている方は「だいたいあんな感じかな」と予想が立てられるだろうが、じろまる歴が浅い方や、はじめての方はよくわからないに違いない。また私とズブズブな関係にある方も、縦書きの明朝体で読むのは新鮮な驚きに違いない。そう思って実際のページを公開することにした。お手元に届くまであと少し!これを読んで気持ちを落ち着けて欲しい。 餃子のおんがえしは最寄りの書店、もしくはネットで絶賛予約受付中! 晶文

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あなたの思い出いただきます②鳥せんべい

あなたの思い出いただきます②鳥せんべい

「永遠に忘れない」と心に刻み込んだ大事な思いを、必ず忘れてしまうのはどうしてなんだろう。今までの人生、だいたいこんな感じだ。何もかも忘れてばかりだ。 Yくんのことも「一生忘れない、心のずっと奥の方に大事にしまっておく」予定だった。好きで好きでたまらなくて、押して押して押しまくって、押してもダメだったので引いてみて、前から横から斜めから考えつくあらゆるアプローチをし、気持ちをぶつけまくり、ヘトヘトに疲れたころ私はようやく「ダメだ、どうやら彼は私のことを好きにならない」と悟った

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あなたの思い出いただきます① 餃子のおんがえし出版記念プロジェクト

あなたの思い出いただきます① 餃子のおんがえし出版記念プロジェクト

じろまる本「餃子のおんがえし」は、食べ物にまつわる記憶の物語だ。あのとき美味しかったもの、口に合わなくてやっとの思いで食べたもの、すごく食べたかったもの、もう2度と食べたくないもの、そしてもう2度と食べられないもの。たくさんの「食べたもの」がぎゅうぎゅうに詰まっている。でもそんな思い出は、きっと誰しもある。たぶんあると思う。あるんじゃないかな。ま、ちょっとそんなことを考え、他の人の「食べ物の記憶」を知りたくなった。そして「 #あなたの思い出いただきます 」というハッシュタグを

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じろまる本「餃子のおんがえし」発売

じろまる本「餃子のおんがえし」発売

初のエッセイ本を出すことになった。 テーマは「おいしいものと、面白いもの」である。noteに書いていたものを加筆修正していくつか、さらにいくつかの書き下ろし。そしてじろまるを形成した食べ物についての長い物語。 なんでエッセイにレシピがついているのかとよく聞かれるが、私にとってはついてる方が自然で、何もないでは妙に落ち着かない。生きることは食べることだし、食べることしか興味ないし、出かけたいのはデパ地下だし、住みたいのはスーパーだし、この世でいちばん好きなのはお料理する

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