短編小説 「深夜のポテチ、そのひと時」
夜遅く、アカリは、都心のガラス張りの高層ビルが連なる中で、一際明かりを放つ企業で働く若干25歳の女性だった。彼女の日々は、画面の光に照らされるオフィスでの深夜までの残業と、帰宅後の束の間の静かな瞬間で満ちていた。
そのひとときのリラックス方法は、窓の外の夜景を眺めながら、香ばしいのり塩味のポテトチップスを1袋と、柔らかなマシュマロを3つ、口に運ぶこと。そのシンプルな幸せは、彼女の忙しい日常の中での唯一の慰めとなっていた。
深夜の1時。部屋の灯りをつけず、月明かりだけで袋を