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アーティスト

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

2011年のサイレント&モノクロ映画。無声映画からトーキーへの移行期だった1927年のハリウッドが舞台。サイレント時代のスター俳優と駆け出しの新人女優を描いたラブストーリーです。

監督はフランスのミシェル・アザナヴィシウス。主演は、スター俳優の "ジョージ" 役にジャン・デュジャルダン、新人女優の "ぺピー" 役にベレニス・ベジョ。原題は "The Artist"。

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サイレント映画の良さ

本作はサイレント作品なんですよね。しかもモノクロ。公開時にはそれがとても話題になりました。

現代の映画で "あえて" モノクロにしている作品、意外とありました。こちらのサイトで紹介されているものとか。

わたしが真っ先に思い浮かんだのは、スピルバーグ監督、リーアム・ニーソン主演の『シンドラーのリスト』(1993年)かなぁ。

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このシーン、印象的でしたね~!(女の子のコートだけ赤いの!)

・・・

一方、サイレントで作られた "現代の" 作品って、なかなか少ない! そういう点でも『アーティスト』は特徴的な映画といえます。

古いサイレントの名作で、わたしが「コレ!」と挙げておきたいのはチャールズ・チャップリンの『街の灯』! ちょうど『アーティスト』で描かれているのと同時代、1931年の作品です。

ああ~、ダメだぁ~。泣くぅぅ~!!!

この短いシーンだけでも、充分にきますねぇ……涙。チャップリン、いい表情するなぁ……。

それにしてもこの動画、チャップリンの公式チャンネルが公開しているのですが、いいの? こんな一番いいところ、出しちゃっていいの?

ありがとう、公式チャンネル!笑

わたしは普段、この note では "ネタバレなし" を心がけて書いているので、この動画を載せるの、実はちょっと躊躇してしまったんです。
でも、載せちゃう!

未見のみなさん、どういういきさつがあってこの感動のシーンに至ったのか、気になりませんか? 本編、観たくなりませんか? 動画を観てしまっても、本編の感動はちっとも色褪せないと思います。だから載せちゃう。

サイレントは音楽が大事!

チャップリンの『街の灯』を観ても、本作『アーティスト』を観ても、つくづく思ったこと――。

音楽、だ・い・じ!

サイレント映画では、セリフの音声で登場人物の感情を表現することができません。俳優が伝えられる情報は "表情"と "動き" のみ。(それはそれで、お芝居の力量が問われます)

なので、音楽がとても重要な役割を担っているなぁ、と思うのです。

演出がね、粋です。洒落てます。

と感想ツイートにも書いていますが、その "粋" をさらに惹き立ててくれているのが音楽。

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このシーンの音楽も素敵でした♩

1920~1930年代が舞台のお話なので、当時の雰囲気を漂わせる曲がサントラとして使われています。流麗なオーケストラ曲あり、お洒落なジャズピアノ曲あり、軽快なビッグバンドあり、聴いていて心地良い~。

音楽の作曲は、フランスのルドヴィック・ブールス。オーケストラ演奏は、ブリュッセル・フィルハーモニックによるもの。

こういう音楽を聴いていると、ディズニー・シーのアメフロ(アメリカンウォーターフロント)にいる錯覚を起こしてしまうのは、わたしだけでしょうか?笑

本作の後半、グッ、グッ、グググーッ! と盛り上がってゆくあたりでは、効果的な音楽も相まって、どっぷりと物語の中に惹きつけられてしまいます。

ワンワン♡(と執事)

忘れてはならないのは、主人公ジョージが飼っているジャック・ラッセル・テリア犬の "アギー"(Uggie)! 本作に多大な貢献をしている、わんこです♩

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きゃわいい♡

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きゃわわ♡

俳優犬として数々の作品に出演。本作の演技で、カンヌ国際映画祭のパルム・ドッグ賞を受賞しています。

後半、彼の名演技に涙々ですよ~! 特に犬好きのみなさんは覚悟しておくように。笑

・・・

主人公ジョージの執事役にジェームズ・クロムウェルが出ていることも、わたしには嬉しかったです。

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『グリーンマイル』(1999年)では、トム・ハンクスの友人である刑務所の所長役を演じていました。奥さんの難しい病気に苦悩する、優しい夫でしたね。

『クィーン』(2006年)では、エリザベス女王の夫君であるエディンバラ公でした。この方は、こういう知性と気品を漂わせる老紳士の役がよく似合います~♩ 好きな俳優さんです。


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