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責任、スキル、信用

サービス残業を無くそう!

所定時間外に仕事をしている人の勤務時間を正確に届け出よう!

先日、職場でそんなテーマで意見交換する機会がありました。

こういう話をしているときに、いくつか出た意見の中で気になるものが2つありました。

(1)残業手当

仕事の遅い人、品質の悪い人。

→残業が増える。収入が増える。

これっておかしいんじゃない?

(2)信賞必罰

ミスが多くても解雇や基本給ダウンはなかなかできない。
その人がミスして作業のやり直しをするケースで、残業代を払うのは納得できない。

教育とか罰という意味で、残って作業をしてもらうことがある。ミスしない人は残業しないので、ミスする人の方が収入が多くなる。

当然のことですが、(1)(2)とも、アウトです。

時間?成果?裁量?

心情的には(1)も(2)も、わかる気がします。

そんな人はいないだろうけど、わざとミスをして残業を増やして収入を増やそうとする人がいるかもしれませんし...

これって、今に始まった問題ではないのと、もうひとつは、時間や拘束に対して給与を支払うという方法のマイナス面であると考えています。

成果型とか裁量労働とか、時間以外で報酬を決める制度が拡大、定着するまで、まだしばらく時間がかかる気がします。

それに、仕事の種類。成果で測ることに適した職種もあるでしょうが、定型業務とか単純作業と呼ばれるような時間の積み上げで成り立つ労働集約型の業務では、所定時間に対して給与を支払う方法が効率的という面もあります。

悩ましいですね。

いま、できること

今の時点で、所定時間で給与を支払っている制度を前提に考えてみます。

(1)も(2)も、アウトですね。

(1)や(2)については、考え方を変えていく努力が必要です。

仕事のスピードや質が悪いのであれば、組織や上司の教育、環境にも一定の責任があると考えた方がいいでしょう。

あまりにも改善しないなら、配置転換や、教育方法の変更なども必要でしょう。

罰という意味で、残って作業...などというのも、昔々の運動部の居残り練習みたいな発想(エラーした人は、グランド10周!とか)なので、もう、やめた方がいいでしょう。

(本当は、グランド10周した方が体力がついてレベルアップできるのなら、エラーした人に罰を与えるという意味では、レベルアップの機会を奪う方が罰になると思うのですが...しんどい思いをさせるっていう、ある種のイジメみたいな発想だったのでしょうか。)

それに、本当にその仕事に向かない、質が悪い人には、だんだん、重要な仕事が任されなくなってきます。それはつまり、スキルアップの機会が減るということです。

何年か経過すると、昇格できなかったり、極端に言えば、40歳になっても22歳の人と同じようなスキルしか無い、同じような思考しかできない人になってしまうのです。

目先の残業代の大小なんかよりも、長い目で見れば、年齢を重ねてもそれに相応しいスキルやキャリアを取得できないことの方が、よっぽど厳しい信賞必罰になります。

もちろん、メンバーのスキルの状態を見極めたり、効果の高い教育体制を高めるなど、組織として整備すべきこともたくさんあります。

ミスが多くて残業が増える人。よくデキる人で残業が少ない人。今月の収入が多いのは前者。でも、時間が経過すると、責任、スキル、信用を得るのは後者。キャリアというのは長期で俯瞰して見ていく方がいいでしょうね。

最後までお読みいただきありがとうございました。働き方や、さまざまな世代との接し方について、いろいろ考えています。kindleも出していますので、ぜひ、お読みください!


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