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人と出会い、自分を知る日々。 いろんな愛の形を味わっています。 Xアカウント https://x.com/harukaze_ride?t=3g8HbiubSS8ZOpp3GrXogg&s=09

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【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方①【創作大賞2024・応募作】

「恋しい彼の忘れ方」 第1話 -再会- 中学校の同級生に再開した。実に十数年ぶり。 空いた空白の時間を埋めるように、語りだしたらとまらない。 友の口から飛び出すすべてのことが、新鮮で、味わい深いものだった。 当たり前かもしれないけれど、会えていなかった期間も、それぞれが自分の人生を生きていたんだな、と実感し、感動を覚えた。 友が伝えてくれた言葉。 「変わったよね。きれいになったね。なんというか・・・オーラが。」 「いい出会いをしてきたんだね。」 最高に嬉しい誉

    • 各話URL集『 恋しい彼の忘れ方』

      「恋しい彼の忘れ方」 1〜14話 第1話 再会 https://note.com/haru_s2/n/nd2d75a61c65a?sub_rt=share_b 第2話 色情https://note.com/preview/n2a79fe64a34a?prev_access_key=bf08cadeddded835178c9762cf9440d9 第3話 感性https://note.com/haru_s2/n/nd5c28ec62b71 第4話 光明https://n

      • 【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑭【創作大賞2024・応募作品】

        「恋しい彼の忘れ方」 第14話 -創造-              (最終話) 向暑の候、ある日の夕方、お母さんが家に来た。 「ほら、子供らーの服持ってきたから見てみなよ。」 「はいよー。ありがとう。」 ゆるく返事をする。私は夕食に向けて机の上の荷物をどかしながら、息子にミルクをあげていた。 お母さんがいつもの口調で言う。 「そんな何かやりながらミルクあげててー。オレは、目みながら、話しかけながら、やってたっていうのに。」 「──えっ?葵たちのこと?」 「そう

        • 【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑬【創作大賞2024・応募作品】

          「恋しい彼の忘れ方」 第13話 -統合- 新緑の侯、私は有紀先生に、こんな連絡をした。 「先生、こんにちは。 ちょっと自分で気になっていることがあって、連絡しました。 それは、『自分軸』がしっかりしていない、というところです。 他者の言動に左右される自分や、他者の目線を気にする自分を感じており、これは、母親との幼少期の関係が原因なのかな?と気になっています。 だいぶ、母親のことは認められている、だけど、自分が自分で100%大丈夫、とはいいきれていない自分。 これは、出来た

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        【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方①【創作大賞2024・応募作】

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        • 【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑭【創作大賞2024・応募作品】

        • 【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑬【創作大賞2024・応募作品】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑫【創作大賞2024・応募作品】

          「恋しい彼の忘れ方」 第12話 -選択- 夢を見た──。 10年後の自分。 赤橙色のトップス。 小さな赤ちゃんを抱っこし、こちらに片手を差し出している。「早くおいでよ!」と笑顔で。 私は聞いてみた。 「今、何してるの?」 ──「漫画を描いてる。共著で。今の貴方から1年後には出版したよ。」 「大輝には、会えた?」 ──「会ってない。でも、後から、応援してくれていたのを知ったよ。」 目が覚め、枕の冷たさで、感情が溢れてい たのを知った。 「会えなかったんだ……。」胸がズ

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑫【創作大賞2024・応募作品】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑪【創作大賞2024・応募作品】

          「恋しい彼の忘れ方」 第11話 -決意- 5月初旬の朝。 賢人が、ハァハァ息を切らし、腕で汗を拭いながら玄関からリビングへと入ってきた。額につけたバンドや、服が汗でじっとりと濡れ、重力が増している。 そのまま洗面台の方へ向かい、脇に置いてある洗濯機に、脱いだ服を荒々しく放り込む。 私は、リビングのイスに座って本を読みながら、声をかけた。 「今日は外、暑かったー?」 「え?あぁ、そんなにはね。走ると暑い。」 私は、なんとなく朝、これを聞いている。さほど興味はないのだが、

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑪【創作大賞2024・応募作品】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑩【創作大賞2024・応募作品】

          「恋しい彼の忘れ方」 第10話 -法則- 私は、マリさんに話してみようと口を開いた。勿論、大輝への想いだ。今回の海東くんのお陰で、「恋愛への罪悪感」は薄らいだが、まだ私は大輝への想いを抱いており、それをどこに向かわせたらよいかが分からなかった──。 マリさんは、私の話を聞くと、神妙な面持ちでこう言った。 「葵ちゃん、"因果応報"って知ってる?"原因と結果の法則"とも言う。 火遊びしたいなら、してもいいけど。その結果は、受け入れないといけないの。」   私は、大輝を自分

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑩【創作大賞2024・応募作品】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑨【創作大賞2024・応募作品】

          「恋しい彼の忘れ方」 第9話 -応援- 「はぁっ?!なにそれっ?!めっちゃキュンキュンじゃーん!!」 「シーッ!大きな声出さないの!」 私は、幼馴染の真奈美と、カフェで3日前の話をしていた。2人共育休中で、赤ちゃん連れだ。丁度タイミングよく隣で寝てくれている。 「え!だってさー!何?11年ぶりに会った教え子から、"初恋"でした?! クゥ~!!もうこれ少女漫画の世界じゃん!!あんた、少女漫画描きなよ!昔から絵上手かったじゃん。」 「もーそんな大袈裟な。でも、まぁ……本

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑨【創作大賞2024・応募作品】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑧【創作大賞2024・応募作】

          「恋しい彼の忘れ方」 第8話 -純真- この時、私は愛ちゃんを園に迎えにいく途中であった。車を運転しながら、先日のことを思い返していた。 私は、マリさんに、泣きながら「母に愛されたかった」「自分を愛したかった」と話し、そを聞いてもらって、心の中の暖かさを見出すことができた──。 これはとても大きな感覚で、私の心の中に、ふわふわの綿をギュッと入れて貰えたような、丁度いい湯加減の温泉にゆったりと浸かっているような、そんな充足感があった。 これが、お母さんに抱かれているような、

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑧【創作大賞2024・応募作】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑦【創作大賞2024・応募作】

          「恋しい彼の忘れ方」 第7話 -自愛- 桜舞う4月。 私は朝6時に、殴り書くように必死にペンを走らせていた。忘れないうちに、夢で聴いた声──これを書き留めて置かなければならない気がしたからだ。 「見よ、この広大な海を。民の声を。そなたとは大きな話ができるとワクワクしていたぞ。────わたしはそなたを愛している──」 ここまで書いて、手が止まった──。 「──愛している──?私を?」 夢の中の設定では、そこは、爽やかな風が吹き抜ける、大海原。それを目の前にした高台に、

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑦【創作大賞2024・応募作】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑥【創作大賞2024・応募作】

          「恋しい彼の忘れ方」 第6話 -出産- 出産月のある日、妊婦健診を終え、一人お店に入った。そこは、地元の農産物を使った、ヘルシーなお料理が人気の古民家カフェ。大きなお腹で、しばらくは味わえないだろうと思い、この日初めて足を運んでみた。  野菜やメインのハンバーグが、彩りよく並べられているランチメニューを頼む。私は、どちらかと言うと、一品料理よりも、複数の味を楽しめる寄せ寄せプレートが好みだ。 それを、一噛み一噛み、ゆっくりと味わう。野菜が、甘い。ご飯が、甘い。 教員として

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑥【創作大賞2024・応募作】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑤【創作大賞2024・応募作】

          「恋しい彼の忘れ方」 第5話 -廻想- 「子育て講座」を受講し始めてから、時の流れがとても早く感じるようになった。 講座では、毎回、子どものことを話すよりも、自分のことばかりではないか、というくらい、私は「自分」にフォーカスしていた。 有紀先生は言った。 「"子育て"という、自分をやり直すタイミングで、"蓋"を開けて、"感情"に出会える」 だから、ママは、自分の内を見ていいのだ、と。 自分の様々な感情に出会い、向き合うことで、事象が変わる。その面白さにはまっていった。

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方⑤【創作大賞2024・応募作】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方④【創作大賞2024・応募作】

          「恋しい彼の忘れ方」 第4話 -光明- 有紀先生のセッション当日。 私の胸の中は薄曇りであった。 自分の中の、ずっと見ないようにしてきたものに、目を向ける瞬間の抵抗。 例えるなら、ザラザラな#70の紙やすりに、手指の腹を当てて、ゆっくり押し付けながら伝わせるような鈍い痛み。 もう皮膚はぼろぼろなのに、削り続けて、それでもハンドクリームを塗って、見た目をごまかし続けていた。それが、もう、血がにじんで、他の人まで汚しちゃうよ、血を止めてよ、本当の原因を見てよ……そうやって、こ

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方④【創作大賞2024・応募作】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方③【創作大賞2024・応募作】

          「恋しい彼の忘れ方」 第3話 -感性- 仕事にも身が入らず、生徒の前で上手く笑顔を作れない日々が続いた。 この日は、土曜日の誰もいない理科室で、月曜日の授業に使う試薬を分けていた。予備実験をする分もつくって……と。 はぁ、とため息が出る。あんなに好きだった理科の授業に集中できないとは。どれだけ心をもっていかれているのかを痛感する。 最近、身体も重だるい。誰もいないと特に、大輝のことが頭から離れない。 苦しい時も、どんな時も、生徒の前で笑っていられるのが理想だと思うけれど

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方③【創作大賞2024・応募作】

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方② 【創作大賞2024・応募作】

          「恋しい彼の忘れ方」 第2話 -色情- 胸の内を文字にしたため、ブログを投稿し終えた私は、スマホを手にとり、昨日大輝が送ってくれた漫画のリンクを開く。 主人公の心の内面が描かれていて、露骨ではないそれは、上品な揺らぎが垣間見えた。 これを大輝がねぇ……。そのギャップに痺れた。 早速感想を送ってみる。 「素敵な漫画。大輝が、こんなにキレイな絵と言葉の調べを表現してるなんて…。 ため息しかでない。素敵すぎて。  主人公の、最初は自分でも気づかないようにしてた感情が、どんどん

          【恋愛小説】 恋しい彼の忘れ方② 【創作大賞2024・応募作】

          カモメのジョナサン

          知的好奇心は、高貴だ。 欲望とは違う。 人を動かすまことしやかな技だ。 それを感じれた者は、自らが選ばれたものと自負するが良い。 思いを共有し、作り上げる仲間ができた。 新たなアイデアが生まれ、心が踊った。 学びに向かい、表現する姿は のびのびと豊かで、優雅なものであった。 開放された。 自分の思っていた「自分の枠」から。 素直に、 どこまでも進んでいけることを知っている。 それが、わが子たち。 君に必要なのは 「毎日少しずつ、自分が、真の、無限なる○○で

          カモメのジョナサン