玻璃青丹

2023/2/15に始めました。 創作ファンタジーを小説・漫画に書きながら活動していま…

玻璃青丹

2023/2/15に始めました。 創作ファンタジーを小説・漫画に書きながら活動しています。 自由にコメントやフォローどうぞ。 同じ創作好きな方と繋がりたいと思ってます。 よろしくお願いします。 毎日6:00 or 18:00に更新します。

メンバーシップに加入する

創作物語と言えば、「世界観」、「キャラクター」、「物語の構成」を考えたりするかと思いますが、私なりの創作物語の作り方をお話しできればと思います。 また、皆様の創作物語の作成についてもお話を聞きたいと思っています。たくさんのお話を聞きたいと思っておりますので、ご興味のある方は是非一緒にお話ししませんか? ◆自分だけの創作物語(漫画、小説等)を作られている方 ◆創作物語の作成に悩んでいる方 ◆創作のイメージはあるんだけど、どう表現したらいいのか分からない方 この項目に当てはまる方がいらっしゃいましたら、是非お話をしたいと思っております。 よろしくお願いします。

  • 創作物語を語る

    ¥500 / 月
    初月無料

マガジン

  • 灰の境界線

    創作小説「灰の境界線」リスト 悪魔との戦いの日々を送る女がいた。 そんな女の前に突如現れた天使が言った。 「助けてほしい」 天使と悪魔に翻弄されながら戦う女の物語。

  • 虹色戦争

    創作小説「虹色戦争」のリスト。 色同士の戦い。お互いに殺しあうことで領土を奪い合う。 そんな中、黒の兵士がある少女との出会いを果たす。

記事一覧

固定された記事

灰の境界線~序章~

 血の匂いの漂う荒野に、少女の泣き声が響き渡る。  辺り一面、屍で満たされていた――人間と、異形の者達の。  その中心で、泣き続ける少女を、また別の少女が青褪めた…

玻璃青丹
1年前
16

灰の境界線~~

「そうか、エクソシスト達が……」  ガブリエルは、アルマたちから話を聞いて沈痛な面持ちで顔を伏せた。  対し、アルマはもう不安な顔はしていなかった。 「クラウン…

100
玻璃青丹
1年前
1

灰の境界線~第十九話~

 一方その頃、ベルゼブブとガブリエルは都市で一番高い時計台の上にいた。ベルゼブブは目を閉じ、意識を集中させて都市全体を探っている。その横に立っていたガブリエルが…

100
玻璃青丹
1年前
1

虹色戦争~5~

赤き大地《アレクアドラ》にて、再び戦いが繰り広げられている。 大きな剣を片手に、襲い来る敵を薙ぎ払っていくのは赤の王<アレクンサトラ>。 美しい長髪を風に靡かせ、…

玻璃青丹
1年前
2

灰の境界線~第十八話~

 調子が戻ったガブリエルを連れて、一行はベツレムへと戻った。  室内に入ると、部屋の掃除をしていたエルが笑顔で出迎えた。 「おか、えり!」  エルがガブリエルに…

100
玻璃青丹
1年前

虹色戦争~4~

緑の大地《ジルクセラギト》 美しい森に包まれた王国は、今日も生き物たちが、逃げ回る。 「俺がこの地を黄金に染めてやるよ!」 森の中、走り回る黄金の王《グリムニケ…

玻璃青丹
1年前
1

灰の境界線~第十七話~

 キャッキャッ、と子供達がはしゃぐ声が聞こえる。  子供達は喜び、楽しみ、お祝い事をしていた。  その中に、一人佇む者がいた。彼は、あの優しい、微笑みを向けていた…

100
玻璃青丹
1年前
1

灰の境界線~第十六話~

 ベルゼブブの宣言に従って、クラウンはエルと二人で留守を預かり、アルマたちはガブリエル救出のために出発した。  まずは、あの巨大スーパーの廃墟に向かう。初めてゲ…

100
玻璃青丹
1年前
1

灰の境界線~第十五話~

 ベツレムに戻って早々、出迎えてくれたのはエルだった。 「トルソ、ちゃ!」  身体にはまだ痛々しく包帯が巻かれているが、その顔は笑顔だった。後ろからクラウンが「…

100
玻璃青丹
1年前
2

灰の境界線~第十四話~

「奴は今、公園にいる」  ベルゼブブの言葉に従って、アルマは動き出す。  クラウンにはエルの見守りを頼み、ガブリエルとベルゼブブを連れて公園に向かった。  トルソ…

100
玻璃青丹
1年前

小説のイラスト

玻璃青丹
1年前
3

灰の境界線~第十三話~

「わあぁ!?」  目を覚ました時、大量の剣を突き付けられていると錯覚した。  思わず叫んでしまったが、そこへ明るい声が響いた。 「アルマ! 起きたの!?」  え…

100
玻璃青丹
1年前
1

灰の境界線~第十二話~

「北の方角に強い気配を感じた」  ベルゼブブが告げる。それがボティスか、それともトルソに呪いを与えた悪魔かはわからない。  とにかくその方角に向かうことにした。 …

100
玻璃青丹
1年前
1

「灰の境界線」今後の投稿

おはようございます。 玻璃青丹です。 現在連載中の小説の「灰の境界線」についてですが、 十一話から有料化します。 理由として内容が少し刺激が強い内容になってまいり…

玻璃青丹
1年前
2

灰の境界線~第十一話~ 有料

 二人が向かったのは、スラム街の一歩手前にある公園だった。子供が遊ぶ遊具や水飲み場があるが、その中に大きな建物型の遊具があった。  アルマは、ガブリエルに待つよ…

100
玻璃青丹
1年前

灰の境界線~第十話~

 その後、ベルゼブブは料理をし、アルマ達に振る舞った。 「今度は、味というものを理解して作った」  その言葉と共に差し出されたのは、トマトベースのパスタだった。…

玻璃青丹
1年前
2
灰の境界線~序章~

灰の境界線~序章~

 血の匂いの漂う荒野に、少女の泣き声が響き渡る。
 辺り一面、屍で満たされていた――人間と、異形の者達の。
 その中心で、泣き続ける少女を、また別の少女が青褪めた顔で抱いていた。
 泣いているのは、獣のような耳に尻尾、鱗の肌を持った異形。それでも、金の柔らな髪から覗く顔は、あどけない。
 彼女を抱いているのは、まだ若いが、この惨状の中でも己を保つだけの気概があった。
 その気概を支えているのは、悲

もっとみる
灰の境界線~~

灰の境界線~~

「そうか、エクソシスト達が……」

 ガブリエルは、アルマたちから話を聞いて沈痛な面持ちで顔を伏せた。
 対し、アルマはもう不安な顔はしていなかった。

「クラウンと合流して、スラム街に向かう。奴の目的が私なら、早く行って叩いておきたい。他の犠牲者はもう出したくない」

 ガブリエルはしばらく黙っていたが、静かに頷いた。

「なら、私はクラウンを探してくる。お前達は先にスラム街に向かいなさい」

もっとみる
灰の境界線~第十九話~

灰の境界線~第十九話~

 一方その頃、ベルゼブブとガブリエルは都市で一番高い時計台の上にいた。ベルゼブブは目を閉じ、意識を集中させて都市全体を探っている。その横に立っていたガブリエルが言った。

「アルマたちが動いた。合流するか?」

 目を開けてガブリエルに視線を向ける。

「やはりサタンの気配を感じられない」
「あの子は、霊体の私達から隠れることを得意としている。そう簡単には見つからないだろう」
「……やはり、アルマ

もっとみる
虹色戦争~5~

虹色戦争~5~

赤き大地《アレクアドラ》にて、再び戦いが繰り広げられている。
大きな剣を片手に、襲い来る敵を薙ぎ払っていくのは赤の王<アレクンサトラ>。
美しい長髪を風に靡かせ、敵の身体を真っ二つに切り裂いていく。王は声高らかに叫ぶ。

「我らが兵士よ、戦い踊れ。生き残れ。我らはこの世界で最も誇り高き戦闘種族。彼の者たちに負けてはならぬ。王の命に従え。戦い、死に、負けることは許さない。さぁ逝け。逝け!」

王の声

もっとみる
灰の境界線~第十八話~

灰の境界線~第十八話~

 調子が戻ったガブリエルを連れて、一行はベツレムへと戻った。
 室内に入ると、部屋の掃除をしていたエルが笑顔で出迎えた。

「おか、えり!」

 エルがガブリエルに抱き着く。彼も笑顔で「ただいま」を言って抱擁を返した。
 その後ろから、クラウンがやってくる。

「無事にガブは取り戻せたんだな」

 アルマが頷く。
 ようやく一息つける、とトルソとアルマは顔を合わせて息を吐いた。
 その日の夜は例に

もっとみる
虹色戦争~4~

虹色戦争~4~

緑の大地《ジルクセラギト》
美しい森に包まれた王国は、今日も生き物たちが、逃げ回る。

「俺がこの地を黄金に染めてやるよ!」

森の中、走り回る黄金の王《グリムニケリスト》。緑の兵士たちを次々と殺していく姿は、まるで獣。
己の部下を連れ、森の中を荒らしていく。

「そらそら出てこなくていいのか。森の中はどんどん荒んでいく。俺がすべてを、破壊し続けよう」

森の木々たちに剣を立てる兵士たち。頭上から

もっとみる
灰の境界線~第十七話~

灰の境界線~第十七話~

 キャッキャッ、と子供達がはしゃぐ声が聞こえる。
 子供達は喜び、楽しみ、お祝い事をしていた。
 その中に、一人佇む者がいた。彼は、あの優しい、微笑みを向けていた。
 子供たちは言った。

『ガブリエルさま!』

 ハッ、と目を覚ます。身体を起こそうとしたが、それは叶わなかった。
 両手は後ろに縛られ、足も同じように縛られていた。
 アルマは自分の状況に驚いたが、それよりも驚いたことがあった。
 

もっとみる
灰の境界線~第十六話~

灰の境界線~第十六話~

 ベルゼブブの宣言に従って、クラウンはエルと二人で留守を預かり、アルマたちはガブリエル救出のために出発した。
 まずは、あの巨大スーパーの廃墟に向かう。初めてゲーティアの悪魔と戦った場所だ。そこまで降りていき、地下へと到着する。今は、もうない悪魔紋章の上に立つと、ベルゼブブが指を差した。

「この向こうから、囁き声が聞こえる」

 それは、人間の手で掘られた通路だった。三人はその道を通っていく。

もっとみる
灰の境界線~第十五話~

灰の境界線~第十五話~

 ベツレムに戻って早々、出迎えてくれたのはエルだった。

「トルソ、ちゃ!」

 身体にはまだ痛々しく包帯が巻かれているが、その顔は笑顔だった。後ろからクラウンが「上着忘れてんぞ!」と慌てている。
 エルは、トルソの身体をぎゅっと抱きしめた。彼女が正気に戻ったことを理解しているのだろう。
 トルソは涙が出そうになった。正気を失っていたとはいえ傷つけてしまったのに、彼女は自分を嫌いになったりしなかっ

もっとみる
灰の境界線~第十四話~

灰の境界線~第十四話~

「奴は今、公園にいる」

 ベルゼブブの言葉に従って、アルマは動き出す。
 クラウンにはエルの見守りを頼み、ガブリエルとベルゼブブを連れて公園に向かった。
 トルソの住処がある公園だ。
 到着すると、そこにはアスモデウスらしき悪魔と、呆然としているトルソが立っていた。目には光がない。

「トルソ!」

 アルマが名を呼んでも、トルソは返事すらしない。まるで、人形のように大人しい。
 アスモデウスが

もっとみる
灰の境界線~第十三話~

灰の境界線~第十三話~

「わあぁ!?」

 目を覚ました時、大量の剣を突き付けられていると錯覚した。
 思わず叫んでしまったが、そこへ明るい声が響いた。

「アルマ! 起きたの!?」

 え、となって顔を横に向けると、そこにはタオルを持つエミリがいた。
 それでやっと、ここが武器屋ミモレットで、突き付けられたのは天井から下がる剣達だと理解する。
 アルマは身体を起こそうとするが、エミリに押さえつけられる。

「ダメ! 熱

もっとみる
灰の境界線~第十二話~

灰の境界線~第十二話~

「北の方角に強い気配を感じた」

 ベルゼブブが告げる。それがボティスか、それともトルソに呪いを与えた悪魔かはわからない。
 とにかくその方角に向かうことにした。
 向かった先は、商店街だ。ここには、武器屋ミモレットもある。しかし、今はミモレット以外、開いている店は無い。廃れた商店街の中を歩けば、ねずみが走る。

「この下だ」

 ベルゼブブが足を止めて言った。
 アルマは立ち止まって見渡した。こ

もっとみる
「灰の境界線」今後の投稿

「灰の境界線」今後の投稿

おはようございます。
玻璃青丹です。

現在連載中の小説の「灰の境界線」についてですが、
十一話から有料化します。

理由として内容が少し刺激が強い内容になってまいりましたので、
読みたい方だけに、ということで有料化します。

突然で大変申し訳ありませんが、もしご興味あれば引き続きよろしくお願いいたします。

灰の境界線~第十一話~ 有料

灰の境界線~第十一話~ 有料

 二人が向かったのは、スラム街の一歩手前にある公園だった。子供が遊ぶ遊具や水飲み場があるが、その中に大きな建物型の遊具があった。
 アルマは、ガブリエルに待つように言って、明らかに外付けされた梯子を上って、中に入る。
 中の空間が、部屋として整備されている。ここが、トルソの生活拠点――家だった。
 しかし、乱雑に置かれた彼女の私物の他、乱れた寝具はあるものの、肝心のトルソの姿はない。
 アルマは外

もっとみる
灰の境界線~第十話~

灰の境界線~第十話~

 その後、ベルゼブブは料理をし、アルマ達に振る舞った。

「今度は、味というものを理解して作った」

 その言葉と共に差し出されたのは、トマトベースのパスタだった。
 目を輝かせるエルに、アルマは少し慣れたのか平常だったが、クラウンは、悪魔が料理をしたという事実に驚きを隠せず、引いてる。
 最初に手を着けるのは、エルだ。おいしそうに満面の笑みを浮かべる彼女に、次いでアルマも食べ始める。豪語しただけ

もっとみる