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灰の境界線~第十四話~

「奴は今、公園にいる」

 ベルゼブブの言葉に従って、アルマは動き出す。
 クラウンにはエルの見守りを頼み、ガブリエルとベルゼブブを連れて公園に向かった。
 トルソの住処がある公園だ。
 到着すると、そこにはアスモデウスらしき悪魔と、呆然としているトルソが立っていた。目には光がない。

「トルソ!」

 アルマが名を呼んでも、トルソは返事すらしない。まるで、人形のように大人しい。
 アスモデウスがクスクスと嗤いながらトルソの頬に触れた。

「この子は、もう私の可愛いお人形なの。ガブリエル様に呪いを半減させられたけど、心は私のモノ。私のいう事なら何でも聞くわ」
「この……!!」

 甘い手つきでトルソに触れるのに腹が立ち、銃を向ける。しかし、それに対応するようにトルソが剣を構えた。
 取り戻さなければ、とアルマは覚悟を決める。
 すると、横からガブリエルが一歩前に出た。

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