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親子でwin-win解決策を探る 親業の「勝負なし法」

 先日嬉しいことがありました。初めて上の子から「にこにこ法をやろう!」と言ってくれたのです。にこにこ法とは、親業では勝負なし法というやり方の、我が家流呼び名です。これまでの我が家のにこにこ法を少し紹介してみたいと思います。

親業とは?

 親業とは、「親と子は対等」「子を信じる」ことを前提として、子どもといかに接していくかを学ぶもので、親と子は上下関係で指示命令するのではなく、対等の関係で対話をしていくことが基本となってます。

勝負なし法とは?

 “勝負なし法”とはその名の通り、親子が対等に話し合うことで両者納得の解決策を見つけるやり方のことです。大まかな流れとしては何か問題があるときに、
①やり方説明
 勝ち負けがあるものではない、対等に意見を出して良い場であるというようなことをはじめにきちんと説明します。

②問題認識のすり合わせ
 それぞれ“私メッセージ”で、自分の欲求が何なのかを話していきます。重要なのは相手への「要求」ではなく、あくまで私の「欲求」であることです。

③解決策を出す
 問題を解決できそうな解決策をたくさん出していきます。この段階では良し悪しの判断はせず、とにかくたくさん出します。もちろん「え、それはないでしょ」なんて否定もなし。

④各自判断する
 解決策を1つずつ、親子それぞれ、◯△×で判断していきます。

⑤解決策を決める
 必ず、親子どちらも◯のものから採用します。必要に応じて△は条件が満たされれば◯に変えていきます。

⑥振り返りをする
 決めた解決策に則ってやっていきますが、必ず振り返りの日を設けておき、実際にやってみてどうだったかを話し合い、必要があれば他の方法を考えます。

勝負なし法の効用

 一番は、約束がかなりの確率で守られるということです。これは、お互いがフラットに意見を出し合い、お互いが納得できる解決策を探るからこそできることだと思います。
 特に子ども側が、自分で決めたという想いが強く残るため、率先してやってくれることが多いです。親が一方的に決めたルールはすぐ破られても、勝負なし法でwin-winの内容であれば守ってくれるのです。
 また、お互いの想いを尊重して決めていくため、お互いの信頼感が向上したり、子どもの自己肯定感もアップしていくという効果もあるそうです。

4歳の頃の実例

 4歳の頃、下の子の寝かしつけを寝室で静かに行いたくて勝負なし法をやりました。勝負なし法をやるまでは、リビングにいると静かにしてねと言っても大騒ぎ、寝室に避難してもしょっちゅうちょっかいを出してくるという状況でした。
 勝負なし法でわかったことは、
・一人で待ってるのはとても寂しい
・音楽がかかっていれば大丈夫
・何時に戻るかわかれば大丈夫
 ということでした。

 上記を踏まえ、振り返りと微修正を何度かしながら、
・寝かしつけ前にぎゅっとする
・何時に戻るかを付箋に書く
・好きな音楽をアレクサでかける
 というやり方に落ち着き、これが決まってからは一度も寝室に入ってくることなく、一人で楽しくリビングで待っていてくれるようになりました。
 これは勝負なし法の威力を初めて感じた経験で、とても感動しました。何より、上の子自体も渋々承知するわけではなく、楽しく待ってくれて、自分でルールを守ってくれているということが驚きでした。

習慣になると?

 これまで1年半、何度か勝負なし法でお互いの困りごとを解決してきました。
 そして今回初めて、子どもの方から「にこにこ法やろう!あのやり方で話したい」と言ってきてくれるようになりました(今回は夕飯前のテレビ時間をどうするかでここ最近もめていたことからの発言でした)。問題を抱えたとき、一緒に話し合って解決しようということが身についてきたんだなととても嬉しかったです。
 これからもここぞというときは、親子対等でwin-winの解決法を一緒に話し合っていきたいと思います。

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