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興味の赴くまま生きることの強さ 「13歳からのアート思考」

 6つのアート作品を読み解きながら、アート思考についてとてもわかりやすく解説されている本。私にとっては、人生において興味を掘り下げていくことの意義がわかり、勇気付けられる1冊でした。

13歳からのアート思考

アート思考とは何か

アート思考とは
①「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、
②「自分なりの答え」を生み出し、
③それによって「新たな問い」を生み出す
という思考プロセスのこと(本文より抜粋)

 つまり、「自分なりの視点・考え方」で「自分なりの答え」を見出すことが、アート思考だそうです。
 アート思考を構成する要素として、自分の興味関心や好奇心の軸となる「興味のタネ」から、「探究の根」を思うがままに張り巡らせて行動していくと、いずれその根は1つにまとまり自分なりの答えの成果として「表現の花」が咲く、と例えられています。
 本書では、アート思考の実例として20世紀のアーティストの作品が、6単元に渡って詳しく紹介されています。いずれも授業形式で、自分で考えたり手を動かす部分があり、納得感を持って楽しく読み進められます。

今、アート思考が必要な理由

 近年、VUCA(Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity (曖昧))と言われている通り将来の見通しが立ちにくい時代となっています。
 変化の速度が速く、かつ、予測がつかない中では、これまでのように「正しい答え」を見つけていくことでは間に合わなくなってきています。
 そんな中アート思考は、「自分なりの答えをつくる力」を育むため、不確かな外部環境や目の前の荒波に左右されることなく、自分軸で生きていくことが可能になります。

アート思考を活かしてどう生きるか

 「何か最近楽しいことがないな〜」という人は、まずは「興味のタネ」、つまり自分なりの興味や好奇心のツボを探していくのが良いのではないでしょうか。
 すでに「興味のタネ」から「探究の根」を伸ばし始めている人は、いつかどこかでその根がつながる瞬間があると信じて、そのまま臆せず興味の赴くままに伸ばしていくと良いのだと思います。
 本書では、かの有名なスティーブ・ジョブズのスピーチで話された「Connecting the dots」も紹介されています。いつかあなたの点と点がつながりますように。

 アート思考について知りたい方はもちろんですが、キャリアを考えていく上で参考になる一冊でした。


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