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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~162


○○をすれば(○○をやめれば)、3か月で良くなります!

みたいなことも、ないだろうし。おそらく、摂食障害の克服には王道とか、必殺技みたいなものはなくて、先生の言うように、いつになるかはわからないけど、いつかきっと良くなる、と信じて今出来ることを続けるしか、一つ一つ積み重ねるしか、ないのかもしれない。

「そんなことは、頭ではわかっているつもりだけど、そのいつかを待てるかどうか、なのかもしれない・・・」

人は、期限があるから、先が見通せるから、終わりが見えているからこそ、苦しみや、辛さに耐えることが出来る。そして、その苦しみや、辛さの先に、希望や、なりたい自分の姿を見出せるからこそ、不本意な今の状態を受け入れることが出来る。

摂食障害も、克服した先に、痩せることや食べることに囚われる思考からの解放や、みんなと普通に美味しく、楽しく食べられる生活を再び取り戻すことが出来る、という希望があるからこそ、地味だけど今出来ることを一つ一つ積み重ねることを、諦めないで続けることが出来る。

ただ、いつになるかはわからないけど、いつかきっと良くなると信じる、ということは、期限もないし、先も見通せないし、終わりが見えないという、別の苦しみや、辛さを生み出している、ような気がする。

その、いつになるかはわからないゴールを目指して、日々の苦しみや辛さに耐え続けることが出来るのか・・・でも、そのことを考え続けても、おそらく答えは出ないし、いつになるのか、という答えはどこにもないのかもしれない。だとすると、やっぱりいつかきっと良くなると信じて、先生を信じて、そして自分自身を信じて、諦めないで、気持ちを切らさないで、前を向いて一歩一歩進んでいくしかないのかもしれない・・・

「あぁ、やっぱり、やっとここまで来たのに、同じ場所で足踏みしているばかりのような気がする。でも、仕方がないのかな。摂食障害とは、そういう病気なのだから。克服を諦めない、とは別の意味で、仕方がないこと、考え続けても答えの出ないことには拘らずに、きっぱりと諦める勇気も必要なのかなぁ・・・」

諦めることと、諦めないこと。

出来ることと、出来ないこと。

変われることと、変われないこと。

続けることと、やめること。

拘ることと、捨てること。

そして、

痩せることと、食べること。

どれも、無理をしないで、自分に合わせて、どこかで見極めることが必要で、大切なことなのかもしれない・・・


今日もありがとうございます。

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