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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~194


私は、摂食障害の克服に大切なことは、

痩せることや食べることに対して、どのような思いや気持ちを持っているのか、またその奥に潜んでいる悩みや生き辛さがどういうものなのかを一つ一つ丁寧に探っていく、その方に寄り添ったサポートをしていく

ことが大切なのではないかと思っているのです。もちろん、生死にかかわる程の痩せ方の場合は、緊急的な医療行為による生命の維持が優先されることは言うまでもありませんが。

「そうですね、確かに『歪んだボディイメージを矯正する』ことや『体重が○○キロになったら退院出来る』ことや『正しい食習慣を身に付ける』ことを、痩せたい思いや、それでも食べたい気持ちよりも優先させられたら、納得出来なかったり、反発してしまうかもしれません。それだけではありませんが、そういう意味でも、私は先生と出会えたこと、先生に摂食障害の悩みや辛さを相談出来たことは、本当に良かったし、感謝しています。先生、ありがとうございます」

そんな、改めて言われると何だか恥ずかしいですが……とにかく、あなたにとってのトンネルの出口、摂食障害の克服、幸せとは何か、ということに、もう、すぐ辿り着けるところまで来ています。そう遠くないうちに、今の苦しみや辛さからは解放されるのではないかと思います。諦めないで、今出来ることを続けていきましょう。

「そうですね、今出来ることを一つ一つ積み重ねること。そして、摂食障害の克服を諦めないこと。結局そのことが大切なのですね」

そうです。そして、摂食障害当事者は患者であり、同時に治療者でもあるのです。それは、

摂食障害当事者は患者であるけれども、その克服の方法を知っているのは、そして克服のノウハウを持ち合わせているのは、他でもない自分自身なのです。

ということです。完璧主義や、0か100かの極端な思考回路、偏った価値観などは、痩せを称賛する社会風潮から影響を受ける部分もありますが、その根幹をなすのは自分自身で設定した、自分自身が作り上げた『考え方』である場合が多いのです。ですから、逆に考えると、その拘りや価値観、考え方を変えることが出来る、変える方法に辿り着けるのは自分自身なのです。他者は、その詳細な仕組みについては知りえないのです。ただし、その複雑に絡み合った糸を解きほぐすのは、自分一人の力だけでは容易ではありません。そこで、良き理解者によるサポートが必要になってくるのです。


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