摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~399
同じ時間に、同じ場所で、同じように楽しそうな様子でいても、心の中では一人一人が、それぞれの悩みや葛藤を抱えている。それでも『今、この瞬間』を精一杯楽しむために、みんなが集まっている。
私も『今、この瞬間』を精一杯楽しまなきゃ。せっかくおいしいサラダチキンとパフェを食べたのだから。あまりのおいしさに負けて、完食したのだから。吐かずに『普通に』食べることが出来たのだから。そのどれも、認めるのも私だし、否定するのも私。『あぁ、おいしかった』って、幸せな気分に浸るのも、吐かずに『普通に』食べることが出来たって、達成感を感じるのも、全て『私』にかかっているのだから。
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「はぁ~。何か、疲れちゃった」
『痩せること』に拘ることも、そのために『食べること』に拘ることも、過食嘔吐を続けることも、そのために他のことを犠牲にすることも、そんなことばかり考えていることも、そしてそんなことばかり考えている自分にも。
けれど、
私を疲れさせているのは、誰でもない私自身なんだよね。
私をがんじがらめにしているのは、誰でもない私自身なんだよね。
私が決めた『マイルール』で私を拘束しているのは、誰でもない私自身なんだよね。
そして、
そんな私を解放することが出来るのは、誰でもない私自身なんだよね。
出来ない私を認めることが出来るのは、誰でもない私自身なんだよね。
完璧じゃない私を許すことが出来るのは、誰でもない私自身なんだよね。
そんなことは、心のどこかでわかっているんだよね。
それに、
そのためにどうすればいいのかも、心のどこかでわかっているんだよね。
だけど、
そのための『一歩』がなかなか踏み出せないんだよね。
そのための『勇気』がなかなか持てないんだよね。
つまり、
誰のせいでもないんだよね。
私自身の問題なんだよね。
私自身にかかっているんだよね……
「あ~ぁ。そんなことを考えるのも、疲れちゃった」
街も空も、そして私の心も、みるみるうちに暗くなり始めていた。
今日もありがとうございます。
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