見出し画像

摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~191


ご存知のように、いやご経験されたように、一度『痩せたい』や『食べたい』に囚われてしまうと、完璧主義的な性格も相まって、そこから抜け出すのは非常に困難になってしまいます。なぜ困難なのかというと、それは自分自身が追い求めている価値観や完璧主義的な思考回路が、なかなか他者の介入を許さないレベルにまで硬直、凝り固まってしまっているからです……これはつまり、周りからの、常識的と思われるアドバイスなどが心に響かない状態に陥っている、と言えるかもしれません。

「確かに、始めのうちは痩せたよね~、羨ましい~、きれいになったよね~とか言われてたのに、痩せ続けると、痩せ過ぎだよ、大丈夫?、そして、挙句の果てには痩せ過ぎで気持ち悪い……とか言われたりしました。それでも、痩せ過ぎとは思わなくて、まだまだ痩せられるし、もっともっと痩せたいって、そんな思考に囚われて、周りの意見は耳に入らなかったかもしれませんね」

そうですか、やはりそういうご経験があるのではないかと思います。その場合、客観的に考えるとおそらく痩せ過ぎなのは間違いないのですが、当の本人にはそういう認識がない、あるいはそのことが受け入れられない状態なのです。もちろん、摂食障害とはそういう病気、いわゆる『痩せたい病』なので、それが当たり前であるし、むしろ仕方がないことではあります。そういった、ご自分の状態を冷静に考えられる状況にない時には、当事者の話を良く聴くなど、コミュニケーションを欠かさないこと。そして、痩せることや食べることに対して、どのような思いや気持ちを持っているのか、またその奥に潜んでいる悩みや生き辛さがどういうものなのかを一つ一つ丁寧に探っていくこと。その上で、その方に寄り添ったサポートをしていくことが大切になります。この地道な作業を繰り返すことで、ご本人にいろいろなことに気付いてもらい、さまざまなことを考えてもらう。そういったことを積み重ねた上で、本人が納得して一つ一つ進んでいくことが大切で、必要なことなのです。そういう意味で、ご本人の価値観や考え方を変化させることが出来るのは、最終的には摂食障害であるご本人に他ならないのです。

「う~ん、わかるようで、わからない気もしますが……確かに周りの意見やアドバイスをそのまま素直に受け入れることはなかなか出来なかったし、自分の考えや価値観に拘る余り、周りの意見やアドバイスで自分を変えることは難しかったですね」

***

noteでフォローさせていただいている「りんりん」さんが、

「ひとりで摂食障害に苦しむ中高生に希望の光を届けよう。」

ということで、クラウドファンディングを始められました!

どうか、みなさんもご支援をよろしくお願いいたします!

***

今日もありがとうございます。

この記事が参加している募集

最近の学び

私の作品紹介

よろしければサポートお願いいたします。いただいたサポートは、今後、摂食障害で悩む方々のサポート活動に、大切に使わせていただきます。