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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~193


「そうですね、この方がわかりやすいかと思います。確かに、自分で辿り着いた方法であれば、納得して取り組めるし、たとえうまくいかなかったとしても、自分で考えたのであれば納得出来ると思います」

そうですか、それなら良かったです。ところで、今まで何回か繰り返し言ってきましたが、私は、摂食障害の克服に大切なことは、

今の自分の状態を認識して認めること、受け入れること

その上で、今の自分に出来ることを一つ一つ積み重ねること

今の自分には出来ないことを無理して続けて、状態を悪化させないこと

それらのことを地道に続けることで、

何が出来るのかを考えること

何が出来ないのかを見極めること

何が自分にとって大切なのかを考えること

何が自分にとって必要なのかを考えること

変われること、変えることが出来ることが何なのかを考えること

変えられないこと、変えることが出来ないことが何なのかを見極めること

そういうことを通して、

自分自身と向き合うこと

自分自身を見つめ直すこと

自分の人生と向き合うこと

自分の人生を見つめ直すこと

そういったことだと考えています。決して『歪んだボディイメージを矯正する』ことや『体重が○○キロになったら退院出来る』ことや『正しい食習慣を身に付ける』ことだけではないと思っています。

「そうですね、『歪んだボディイメージ』という言葉を何かで読んだ記憶があります。確かに自分の『痩せたい』は歪んでいるかもしれない、いや完全に歪み切っていることはわかっているのだけれど、それでも、そんなこととは関係なく『痩せたい』し、私は入院したことはないけれど、『体重が○○キロになったら退院出来る』と言われればそこまでは我慢して増やして、退院して家に戻ってからまた過食嘔吐で体重を減らそう、って思うだろうし、『正しい食習慣を身に付ける』ことだって同じで、その場だけ普通に食べられたふりして、家では過食嘔吐しよう、って気持ちが強くなるだけのような気がします」

わたしもそうなのではないかと思います。ですから、

そこでまずは、痩せることや食べることに対して、どのような思いや気持ちを持っているのか、またその奥に潜んでいる悩みや生き辛さがどういうものなのかを一つ一つ丁寧に探っていく、その方に寄り添ったサポートをしていく

ことが大切なのではないかと思っているのです。もちろん、生死にかかわる程の痩せ方の場合は、緊急的な医療行為による生命の維持が優先されることは言うまでもありませんが。


今日もありがとうございます。

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