幼い娘とのお伊勢参り
母娘で好きな場所。
そこは母娘ふたりで初めて訪れた場所。
娘と二人暮らしになった初めてのの夏休み、何を思ったのか突然お伊勢参りをしました。
これが呼ばれたということだろう。
そして、私が私の本当望みを叶える覚悟ができたということ。
それまで、「お伊勢参りをすると本当の望みが叶う」と聞き、怖くて参詣できなかったのだ。
娘は小さな頃から電車に乗り慣れているとはいえ、こんな長旅大丈夫かしら。
私自身が初めての旅程。
近鉄特急に乗ると、幼稚園児も子供料金が必要になるので、すべてJRを選んだ。
名古屋駅から快速みえに乗り、2両編成のディーゼルカーで伊勢を目指す。
伊勢市駅の先の二見駅で降りる。
昔のお伊勢参りのように、二見興玉神社から始める。
スーツケースはホテルへ直送したけれど、1泊分の荷物を親子それぞれ背負って。
途中、海で禊もした。
砂は焼けるように熱かったけれど、裸足で海に入ったら気持ちよかったー。
私たちが楽しんでいると、遠巻きに見ていた人や、後からやってきた人たちも裸足で海に入りだす。
こういう現象は私と娘の周りではよく起こる。
(石があったかくてすべすべで気持ち良いから触っていると、ご利益があるのかと触りだす人々。「幸せそうだねー」「こちらまで楽しくなってきた。ありがとう。」「優しいね。」などと、旅行中はどこの地でも素敵な声がけをたくさんしていただきました。感謝しています。)
ようやく二見興玉神社の鳥居をくぐり、夫婦岩を目にする。
お守りなどを眺めていると、素敵な御朱印帳が目に入った。太陽と満月の2冊だ。
ここが始まりの地。
私たちの新しい人生の始まり。
御朱印授与していただくことを始めてみても良いかもしれない。
日の出の御朱印帳を娘に、星空満月の御朱印帳を私に購入し、御朱印をいただく。
来た道を戻り、路線バスで伊勢市駅へ移動する。
伊勢市駅周辺に入って後悔する。
寂しいところに来てしまった。
どうして行き慣れた京都にしなかったのだろう。
これから夜になるのに、ここで娘と二人でどうしよう。
作法通り、外宮を参拝する。そして1日目は終わり。
次の日は、内宮へ。
内宮の鳥居をくぐり橋を渡り、五十鈴川で手を清める。
さすがに内宮は人が多く、寂しさはない。
お昼は大好きなスヌーピーカフェで。
今まで、大好きなことをしてこなかったもんなぁ。
全部ひとりでやらなきゃだけど、好きなことができる。
一人じゃなかった。私がすべてを捨てて守った素敵な娘がいる。
さらに私と娘のお伊勢参りは続く。
「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り 」と伊勢音頭の一節に唄われている。
でも公共機関で移動する私たちは行くことができるのだろうか?
たまたまその曜日に、伊勢志摩スカイラインを通って朝熊山頂まで行く路線バスがあった。(たまたまかな?お計らいかな?)
そのバスに乗り、朝熊岳金剛證寺を目指す。
少ない乗客は、近くのバス停で下車していく。地元の人のようだ。
残った数名は、眺めの良い山頂目当ての観光客。
そんな中、幼い娘を連れた私は山の中腹すぎたあたりで下車する。
バスの運転手さんに、「ここから山頂まで歩けますよね?」と尋ねると「山頂から歩いて下ったら」と言われました。
「それならやっぱりここでバス降りて、歩いて登ります。」
下ってきてここでバスを待つ方が不安。山頂で過ごしながらバスを待つ方がよい。
この急な山道、下り坂の方が膝にくる。山は登る方が好きな私。
そして、「いますぐトイレ」という娘を連れてバスを下りる。
人の気配がせず、厳か過ぎてちょっとこわい、
伊勢神宮の鬼門を守る寺、朝熊岳金剛證寺。
本堂にはちゃんとお坊さんが2人いらっしゃって、御朱印をいただきました。
八大龍王社もお参り。
そこでは、ふもとから登ってきた方ともお会いしました。
そして娘と歩いて山頂へ。
山頂で足湯やハンモックを楽しむ夢の時間。
帰りのバスの運転手さんは図らずも行きと一緒。運転手さんも安心していました。
まだまだこの後も母娘2人旅は続きます。
京都の神社はもちろん出雲大社にも母娘で呼ばれました。
そして一年後のクリスマスにも私たち母娘は伊勢にいました。
(サンタさんは、旅行前に家に来てくれました。そして旅行中には、宿にも来てくれました。)
内宮をお参りする時にクリスマスのおかげ横丁を。
別日に猿田彦神社をお参りするときにお正月を迎えるおかげ横丁を楽しみました。
おかげ横丁の招き猫たちと同じポーズで写真を撮り、それが年賀状に。
おかげ横丁にある娘の大好きな神話の館などのお話はまた今度。
二見興玉神社 でいただいた御朱印帳もすべてのページに御朱印をいただきました。
最初、二人でひとつずつ交互に御朱印をいただこうと考えていました。
でも、娘が「ママと同じところで全部もらう」というので、同じものが二冊。
そうしてよかった。
娘が結婚するときに、娘に一冊。そして同じものが私の手元に一冊。
(結婚ではなく、成人の時がいいかな。今年娘は1/2 成人式です。)
娘は2冊目の御朱印帳も 二見興玉神社でいただくそうです。
雅樹(かつお)さん、伊勢の旅を書く機会をありがとうございました。
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