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出戻り小学生

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根っからの学校嫌いが大人になって、まさかの学校で働くことに…。 現場における謎と不思議、笑いと感動に溢れた日々の記録。 今でも、戻れるのなら戻りたい…。
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#担任

素敵体験、ら・ら・ら

 現在専任している大規模校は、クラス数が多いせいか、高学年に図書の時間が設定されていない。依って、余程のことがない限り、授業で学校図書館を使ってもらう機会がないのだが、この11月は、6年生のあるクラスが2度も、授業を希望してくれた。
 11月は読書月間で、準備やイベントで年間一・二を争うほど忙しい。空き時間が減るのは痛手とも言えるが、学校図書館は使ってもらってなんぼ。そもそも、読書月間であることを

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げっそり事件

 例年、図書室の掃除は4年生がしてくれている。教室が一番近いクラスの担当場所になっているのだが、一度、年間の掃除担当表に図書室の記載がなく、教務に確認したら完全に抜け落ちていたことが判明した。
 その年は6年生が例年より一クラス多かったので、新たに配置してもらい、一年間だけ6年生が担当してくれたことがあったが、教室が遠いばかりか、6年生ともなると各種行事やその他の課題、色々な準備などでかなり忙しい

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会議に出る ②

 事前にうるさく言ったせいか、今回の議長は議題をまとめた資料と会議の段取りを示したレジュメを、何度も改訂を重ねては、データとして送って寄越した。しかし最近の常で、直前になって問題がいくつも勃発。議題が膨らみ、到底時間内には終わらないであろう予測がつくことになる。
 会議は大体、ゲスト案件から処理されていくため、先ず市教委の担当主事との意見交換から始まるのだが、今回はしょっぱなから冷めてしまった。

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びっくり暴言、それってあり?

 保育士時代に職場で仲良くなった十歳年下の友人は、保育士一年目だった当時、同じクラスを担当したベテラン保育士から、連日「この馬鹿たれが!」と叱られていたらしい。
「馬鹿たれ」などという言葉…なかなか関西では聞き慣れないが、そのベテランを知っている私達は、暴言なのに〝愛のある言葉〟と受け止め、度々語り草にした。実際、至極男前な性格をした人で、しかしすることはする、自分から動く、カッコイイ背中をばっち

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