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出戻り小学生

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根っからの学校嫌いが大人になって、まさかの学校で働くことに…。 現場における謎と不思議、笑いと感動に溢れた日々の記録。 今でも、戻れるのなら戻りたい…。
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#授業

げっそり事件

 例年、図書室の掃除は4年生がしてくれている。教室が一番近いクラスの担当場所になっているのだが、一度、年間の掃除担当表に図書室の記載がなく、教務に確認したら完全に抜け落ちていたことが判明した。
 その年は6年生が例年より一クラス多かったので、新たに配置してもらい、一年間だけ6年生が担当してくれたことがあったが、教室が遠いばかりか、6年生ともなると各種行事やその他の課題、色々な準備などでかなり忙しい

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本の帯女子会

 市の財政難の煽りを受け、勤務時間と給料を減らされたことで、夏休みの図書室開放がなくなった。
 去年は開館期間中、毎日のように足を運ぶ児童もおり、今年も「イベント何するの?」と、年も明けぬ前から度々質問されていた。彼らの向上心と期待に応えたくて、色々と起案を温めつつあったのだが、明けてびっくり「ごめんなさい」である。というか、教育委員会、子どもに「ごめんなさい」してよっ!というのが本音だ。
 本の

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任期満了まであと一年 ③

 次年度の任用について意向調査があったのは秋も盛りのことだった。
【任用を希望しても、同じ勤務形態で雇用されるとは限りません】というような一文が添えられていた気がして、ずっと違和感があった。【希望する】に〇をして提出したが、記入するとき、心の中では『同じ勤務形態でなければ希望しません』と思っていた。○を付ける場所が二択だけで、他に意見を記入する欄などは設けられていなかったため、氏名と○以外には何も

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ハードル part2

 学校司書として働く。前回そう書いたが、もう既に辞めることを考えている。まだ働いてもいないのに…。
 今日、配属先の二校中、昨日とは別のもう一校へ引継ぎに行った。
〝授業〟というものに参加し、実際に仕事として行う作業の、一部を手伝う。週五日の内、三日間を通うその学校は規模が大きい。三日間、一時限目から六時限目まで、担当の時間割がびっしり入っていた。
 仕事はそれだけではない。事務的な仕事や整理業務

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