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何度でも読み返したいnote5

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。更新は終了しました(2024.6.10)。
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2023年5月の記事一覧

集まり散じて|スズキという無二の親友と、このごろに続くあのころ。

今年で29歳になる。東京のとある広告会社で、「プランニング・ディレクター」という、横文字にすればそれなりに見栄えのする肩書きであるが、その実有り体に言えばただの「なんでも屋」をやっているのが、おれの現在地である。 10代の頃は、まさか自分がこのように会社に勤めているなんて想像さえできなかった。本当は英語の先生になるはずだった。当時、テレビでは林修が「明日って今さ!」とかそんな感じのことを言っているCMばかりが流れていた。東京に出て、勉強をして、地元に凱旋し、教壇に立ち10年

先生と呼ぶ人

「先生」 と言った口元がニヤリとしている。 「吉村”先生”はさすがだな~」 ニヤリとして、目はもう別の方を向いている。 賞賛の形をしたなにかに、私は義務的にほんの少し笑顔をつくる。 私は、ただの同僚である彼女の、なんの先生でもない。 へりくだってみせることで相手を持ち上げる処世術、か。 と脳内で「先生」の活用法に新たに書き加えた。この後、先生はさすがだからという理由で仕事が押し付けられることもすぐに連想した。この手のコミュニケーションが有効だと思って乱用する人は疲れ

ずっと人生を変えたくて【#わたしのキャリア】

今春、一緒に働いていた仲間が数名辞めた。 職場には20代から50代までの女性が、派遣社員として100名超所属している。 ご自身の定年や、旦那さんの転勤、親御さんの介護など、辞める理由はさまざまである。 自らが起業するから、なんて人もいた。 退職者の中には、1年前に入社した後輩も含まれていた。 30代前半、既婚、子どもナシの彼女。 新人の中でも、わりと発言力もあって頼りにしていた。 私たちの仕事は、いわゆる一般事務といわれる。 パソコンや書類とにらめっこで、じっと座り続け

参観で爆睡する我が子を讃えたお母さん。

いつからか、常識を超えた言動する保護者のことは「モンスターペアレント」なんて呼ば れるようになった。 ネットやら身近な先生やらから、そんな「モンスターペアレント」は、話題に上ることが増えた。 一括りに「モンスター」なんて枕詞を乗っけるのもどうかと思う。が、実際に客観的に話を聞いていても、対峙する先生に同情してしまうような言動をされる保護者もいる。 しかし、この仕事をしているとその真逆のとっても素敵な保護者の方に出会うこともあるのだ。 今日はわたしが見聞きした、そんなお母

「今の自分」を支えてくれるのは、がんばってきた「過去の自分」だけだ。

なぜか忙しい時に限って、仕事の案件が重なる。 1週間、ゆったり、ひま~!という時もあるのに。 これはフリーランスの“あるある”だと思う。 「なんで、このヒマな時に仕事来てくれへんの!って思うよね」 「この週だけ詰まってるのに、なぜかピンポイントでみんなこの週に仕事振ってくるねん」 私のまわりには、ライター、カメラマン、デザイナーと、フリーランスが多いので、いろんな人からよく聞く話だ。 また案件の内容が、「取材の日がまるかぶり」なら事情を話して断るしかないのだが、困るのは「

ルメールさんの「自信あります」について考察してみた

先週、日曜日の夜、何気なしにこんなTweetをしたら、びっくりする程の反響をいただいた。 ここまで期待いただいたからには、ちゃんとした知識を皆さんに提供しなければと思い、筆を取ることとする。 結果として、徹夜した上に午前休を取った。私はどうかしていると思う… なお、考察対象が考察対象なので、元データに不備がある可能性や、そもそもサンプル数が足りないことはご了承いただきたい。というか文句言う奴がいたら、マジで殴りにいくから気をつけてほしい。 そもそも、なぜルメールさんの「

読書の足跡、娘への記録

贅沢な夢である。 学校の図書室を思う存分利用してきた。 じかんどろぼうの話や武器を緑に変える少年の話に最初に出会ったのも図書室でだったと思う。 ドラマに原作の本があるのを知ったのも小学校の図書室で偶然手に取ったものからだ。 同じ頃しゃれこうべが出てくるようなお話をよく読んでいて 『野ざらしのしゃれこうべが風に乗せて自分を殺した男の名を伝える』という話が大好きだったのに、いまでは題名も思い出せない。 図書室で沢山の本に出会い、沢山忘れてしまった。 中学の頃だったか、増える

母と行くユニクロは特別

ゴールデンウィークのこの時期、例に漏れず私も実家に帰って来た。 私の実家は九州の田舎にある。と言っても、車で10分ほど行けばショッピングセンターやらスタバやらユニクロやら、それなりのお店はあるから、それなりに住みやすい田舎なんだと思う。 ちょうど直近で発売されたユニクロの服で気になるものがあったので、ユニクロに出かけることにした。 家に居た母にも一緒にどうか?と声をかけるが、暇だし行っておこうかな、という返答。あんまり乗り気じゃないのかな?と思うが、最近いつも同じ服を着てい

今日もドローという日々を。

5.11 木  AM4時16分.緊急地震速報が鳴る。リビングのソファーで寝落ちしていた夫がすごいスピードでガラリと寝室の扉を開けた。  「地震だ」私は寝転んだまま、夫は寝室の入口で仁王立ちして地震を迎えた。  あの時から、地震が来ると夫がささっと近くに来る。時に手首を掴まれて、安全そうだと夫が判断した場所に連れていかれることもある。  それは、構造と全く関係ない飾り柱の下だったり、片持ち構造の(下が支えられていない)トイレだったりして、建築を生業としていた私としては全くの頓

半年間noteをやって気づいたことを箇条書きで20こ。

この約半年間、たくさんのnoteを読んだり書いたりしてきた中で、気づいたことをまとめてみました。すべてこじんのかんそうです! (追記)2023年10月/たくさん読んでいただきありがとうございました。これ以降有料にさせていただきます。 ■自分を励ますように書いたことは、結果的に誰かを励ませることがある。 ■語彙力よりも着眼点。 ■読んでもらえるかどうかはタイトルでほとんど決まる。 ■タイトルは詩的なものにしたくなるけど、読んでもらいたいならわかりやすいもの(例外あり)

流れアジの恩返し

風がやや強かったせいか、昨日の海は思ったより空いていた。 ……なーんて書くと海の近くに住んでいるみたいだけれど、そんなことはない。 せっかくのゴールデン・ウィークなので、海に行ってみたのだ。 インナーマッスルを強化しているのか楽しく散歩しているのか、迷いながら砂浜を歩いていると、釣竿をもった家族連れとすれ違った。 いいなあ、海釣り。 海なし県・埼玉出身者にとっては、憧れのレジャーだ。 釣り船に乗ってカジキマグロと死闘を繰り広げる……なんて大げさなものでなくていい。 むしろ

水筒からカランと氷の音が聞こえる

5.5 こどもの日  「天気の良いゴールデンウィークは今日までです。」テレビでしきりに言っていた。なるほど今日は晴れてのびやかだ。  ゴールデンウィークの晴れは今日までらしいから、朝から危機感を持って唐揚げを揚げる。だし巻き卵を巻き、おにぎりをにぎる。日本の食べ物ってひどく日本語で面白いなぁと思う。  外で食べる唐揚げは味を濃くすると決めていて、濃い味の方が青空に似合う気がするから。外は少しジャンキーぐらいがちょうど良い。醤油にオイスターソースにカレー粉にニンニク、明日も休