わたしがライターである、その理由。
ぼくの肩書きはライターだ。たぶんずっと、そうだと思う。
作家にはならないし、コラムニストにもならない。なれねえよ、というご指摘を棚に上げてその理由を述べるならば、ぼくには「言いたいこと」があんまりないからだ。作家にあるべき表現欲らしきものが、どこにも見当たらない。あるとすればそれは「ここに、こんなおもしろいひとがいるよ」や、「ぼくはこれのこんなところを、こんなふうにおもしろいと思ったよ」の、いわば紹介欲みたいなものだけで、立ち位置としてはかなり編集者に近い。編集者との違いが