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【体験談】サンタさんにまつわる悲しい思い出と、子どもたちの気持ち

 11月に入り、そろそろクリスマスが近づいてきました。お子様たちも、なぜか急にお手伝いをはじめるなど、良い子になる子もいるのではないでしょうか(笑) 今日は、クリスマスにやってくる子どもたちのヒーロー『サンタさん』にまつわる悲しい体験談と、保育士をしていて感じた子どもたちの気持ちについて書きたいと思います!

<このnoteは『COTETE Labo』掲載記事です>

うちに来ていたサンタさんの話

 私の家のサンタさんは、物心ついたころから中学校3年生まで来ていました。中学校3年生まで来ていたのは周りの友だちと比べても長いほうだったと思います。
 しかし、当時の私は“ある理由”でクリスマスのたびに少しずつ心に傷を負っていました。

朝起きると枕元にあるものは…

 12月24日の夜、「サンタさん来るかな…!」とワクワクしていた私ですが、25日の朝には毎年、嬉しいけど、嬉しくないような複雑な気持ちになっていました。
 理由は【お菓子が入った長靴しかもらえないこと】です。
そう、私の家に来るサンタは“ほしいものをくれない”のでした。
特別悪い子にしていた自覚はなく、お手伝いを積極的にしたり、ほしいものを書いたお手紙を書いたりといたって普通の子だったとは思いますが、頑なに『長靴のお菓子』だけ…。
学校に行くと友達はみんな「ゲームソフトもらった!」「自転車もらった!」と喜んでいる中、もらえるだけ有難いと思う気持ちと、どうして私だけ…と悲しい気持ちが入り混じっていたのを覚えています。

「いい子」がわからず自分を嫌いになっていく

 あるとき両親に、「私はどうしてほしいものがもらえないんだろう?」と聞いてみました。
すると…「いい子じゃないからじゃない?もっといい子になればいいんじゃないの?」との返事が。
 既にいい子にしているつもりだった私は、大きなショックを受けました。
でも、「まだサンタさんから見ていい子じゃないんだ」ととらえた私は、更にいい子になるように努力をしました。しかし、やっぱり長靴のお菓子しかもらえないのです。
 一年の締めくくりである12月の終わり「今年も私は悪い子だったんだ」そう思って、自己肯定感が下がっていくのを感じました。

サンタさんにプレゼントを送ってみよう!

 そのうち、「私がサンタさんにプレゼントを贈ろう」と考えるように。完全に迷子です(笑)
ある年にはキットでマフラーを編み、ある年はハンカチに雪だるまの刺繍をしたり…サンタさんへのプレゼントを枕元に置き、眠ります。

 そして朝、やっぱり『長靴のお菓子』が。
今思えばすごく危険な思考だと思うのですが、「私はプレゼントをもらう価値のない人間なんだ」と考えるようになったのです。

友だちはほしいものをもらえている
私はもらえない
私は友だちより劣っていて価値のない人間
今思えば、そんなことを考える必要なんてないのですが、小さかった私には、何をしても長靴のお菓子しかもらえないことがとてもショックでした。
結局この状態のまま、中学校3年生のクリスマスを最後にサンタさんは来なくなりました。

子どもにとってサンタさんは憧れの存在


 子どもにとってサンタさんはヒーローです。一年に一度、クリスマスの夜ソリに乗ってプレゼントを持ってきてくれる。
もちろん、「サンタに100万円頼むぜー!」「俺はプレゼント100個頼んだ!」という小学生男子(笑)のような子は、もちろん頼んだものをもらえないことはありますよね。
また、サンタを疑い始めたら来なくなるという噂もあります。
そんなところも含めてサンタさんは夢のある存在だと思います。

「サンタって絶対親だぜー!」なんて言っている子も、「朝まで起きて正体見てやる!!」と言っている子もみんな、なんだかんだサンタさんを楽しみにしているところが、クリスマスの素敵なところだなと感じます。

子どものワクワクを受け止めよう

 幼稚園や保育園で働いていると、クリスマス前にには多くのお子様がソワソワし始めます。

「サンタさんに○○を頼む!」と言っている子がいたり、逆に保護者の方に「サンタさんに何頼むとか言ってました?」と聞かれたり。
「サンタさんが見てるから、先生何かお手伝いある!?」と聞いてくれたり。
お友だちが嫌がることをしている子の前で「あれ?今誰か見てた?」なんて言いながらお空を見上げると、慌てて謝りだす子がいたり。
11月、12月は子どもたちのワクワクが私たちにまで伝わってくるので、日々微笑ましかったのを覚えています。

 ご家庭の都合や事情もありますが、ぜひ一年に一度のワクワクを可能な限り受け止めてあげてほしいなと思います。
一緒にツリーの飾りつけをしたり、当日のメニューを一緒に考えたり、何気なく家でクリスマスに関係するBGMをかけてもいいですね!

子どもはあっという間に大きくなってしまいます。一緒に過ごし、思い出を重ねられる時期は限られているなと、子どもが大きくなってきてより感じます。

 おすすめは、クリスマスの絵本を一緒に読むこと。
書店でもクリスマスの絵本コーナーが設けられているところが多く、探しやすくなると思います。
 中でも「あのね、サンタの国ではね・・・」という絵本が私は大好きです♪幼稚園、保育園でもとても人気がある絵本でした。
 サンタさんの一年間を4月、5月、6月…と見ることができる絵本なのですが、サンタさんは夏前に良い子な子どもたちを探しに来ています。
11月頃これを読むと、多くの子どもたちが「えっ!」という顔をします。まさにこれからお手伝いをしようとしているのに、手遅れ…!?と動揺する子どもたちがとても面白く可愛いです。12月にはとてもワクワクすること間違いなしですのでぜひ読んでみてくださいね!

事情がある場合も、言葉を選ぶように注意!

 しかし、事情があってサンタさんが来れないようなときや、どうしても希望の物がもらえそうにないことがあると思います。
でも、冗談でも「いい子にしていないからよ」「日頃の行いじゃない?」などと言わないようにしましょう
お子様が傷つき辛い思いをし、最悪の場合自分のことを嫌いになってしまうことがあります。
小さい頃のことは大きくなったら忘れてしまうだろうと思うかもしれませんが、辛いこと、悲しいことは記憶に残りやすく、悲しい気持ちをずっと忘れることができない場合があるのでしっかりと配慮してあげましょう。
ちなみに私の家の場合は、金銭的な事情などはなかったようです(苦笑)

反動でクリスマス大好きな大人になりました!

 そんな幼少時代を過ごした私は、反動でクリスマスが大好きな大人になりました…!
去年は中2、小6だった息子たち、そして0歳でまだよくわかっていない娘にも早速サンタさんがやってきました。「サンタさんって本当はいないんでしょう?」というNGワードを言わない息子たちのところには、きっと今年もサンタさんが来ると思います(笑)
相変わらず私のところには来ませんが、数年前からは旦那のところにもサンタさんが来るようになったみたいです…!
いつまで来るのかわからないですが、クリスマスが近づいてくると苦い体験を思い出しつつもワクワクする私です。

最後に…


 いかがでしたでしょうか?
今回はいつものように知識ではなく、体験談を中心に書きました!
ご家庭ごとに様々な考え方があるため、どれが正解ということではありません。あくまで1つの体験談として参考になればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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