【数とは?】3にまつわる不思議な法則
18とか33という数字が3で割れることは実際に手計算しなくても分かります。でも、もっと大きな数字、例えば2019とか13644のようになってくると、3で割れるかをすぐに見分けるのは難しくなってきます。
たぶん、こんな状況は人生に一度たりとも訪れないとは思いますが、もし計算機が使えなくて、めちゃくちゃ大きい数字が3で割れるかどうかを知りたい時、とても便利で簡単な方法があります。今回のNOTEではそれだけでも覚えていってください。ちなみに、やさしい足し算しか使わないのでご安心を。
さて、その方法というのは、各ケタの数字を足し合わせた合計が3の倍数なら、元の数字は3で割れるというものです。「えっ、どういうこと?」と思われるかもしれないので、分かりやすく実例を挙げてやってみましょう。
例えば、19648275という数字は3で割れるでしょうか?
方法通り、各ケタの数字を足し合わせてみましょう。
1+9+6+4+8+2+7+5
=10 +10 +10 +12
=42
42は3の倍数なので、これで元の数字19648275は3で割ることができる、ということが分かります。
冒頭で書いていた数字2019と13644も、この方法を使うとそれぞれ12、18となり、3で割れることがすぐに分かるかと思います。
「まぁ確かにそうかもしれないけれど、どうしてそうなるって分かるの?」と、私は法則を知っていても理屈までは知らなかったので、とても不思議に思っていました。なので、この機に、足し算と引き算を使ってこれを証明したいと思います。よろしければ、もう少しだけお付き合いください。
19648275のような、とても大きな適当な数字を位ごとに分解すると次のようになります。
19648275= 5+70+200+8000+40000+・・・
今度は、どんな数字でも対応できるように適当なアルファべットに置きまえます。
① X=a+10b+100c+1000d+10000e+・・・
ここで使っているX、a、b、c、d、eは適当な数字です。
例に使っている数字 X=19648275 だと、
a=5、b=7、c=2、d=8、e=4、・・・という具合になります。
そして、各ケタの合計の数Yは次のように書くことができます。
② Y=a+b+c+d+e+・・・
①式から②式を差し引けば、次のような式になります。
③ XーY=(a-a)+(10b-b)+(100c-c)+・・・
=9b+99c+999d+9999e+・・・
=9(b+11c+111d+1111e+・・・)
=(9の倍数)
こうすると、③式の右辺は9の倍数であることが分かります。というのも、10、100、1000、10000・・・から1ずつ引けば、すべて9か9ゾロの数字にしかならないからです。さらに、Yを右辺に移せば、
④ X=Y+(9の倍数)
ここで、このNOTEの最初に書いた前提条件、各ケタの合計の数Yが3の倍数だった場合は、次のように書き替えられます。
⑤ X=(3の倍数)+(9の倍数)
=( 3の倍数 )
もう、ここまで来たらお分かりですね?3の倍数と9の倍数を足し合わせると必ず3の倍数になるため、元の数字Xは3で割ることができる、と証明できました。
それと同時に、各ケタの合計の数Yが3の倍数にならなければ、Xは3の倍数にならないこともついでに証明できました。
この法則に世界で最初に気づいた人は「これ、マジかいな!?」と叫んだに違いありません。どんな分野でも、自分が世界で初めてできたことや発見したことというのは新鮮な驚きや神秘的な感動を覚えるものだからです。
この3の法則を通じて、算数・数学の世界だけに限らず、いろんな分野でこのような驚きや感動、興奮にいつも触れたいなぁと思う今日この頃でした ٩( 'ω' )و
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