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僕の壮絶転職記③(1社目:2ヶ月で退職)

新卒入社からわずか2ヶ月で退職

信じられない人が多いかもしれないが、新卒で入社して会社を、僕は2ヶ月で退職した。

「なぜこうなってしまったのか…」


などと思うことはない。当然の結果だ。

入社した会社自体にも、その仕事内容にも僕はほとんど興味を持っていなかった。

非効率なやり方で、大した企業研究もせず惰性でエントリーし、結果40社を超えて得た内定が2社だったことは前回の記事に書いた通りだ。

周りが希望の企業の内定を次々と決める中で、全く内定が出なかった僕はかなりの焦りを感じていたし、もうどこでもいいから早く内定が欲しかった。

自問自答

何をしたいか、何になりたいか、何を為したいかを自問自答し、そして社会と向き合う。それが就活だし、それができた人への社会からのいくつかの可能性の提示が「内定」だ。

そんなことは誰もが知っていて、その前提で皆就活をしているし、そのための時間も十分に用意されている。

だが僕はそれをしなかった。

なんとなく、しかも遅れて始めた就活で、気づけばいつしか内定を得ること自体が目的になり、送られてくるテンプレのお祈りメールに何も感じなくなった頃に僕はようやく内定を得るのだが、そのとき湧き上がった感情は「喜び」や「達成感」ではなく「ようやく終わった」という「安堵」だったことを覚えている。

これでは絶対に後悔すると分かっていながらも、それ以上就活を続ける気力がなかった僕は、これでいいんだと自分を無理やり騙して就活を終えたのだった。

入社

そうして入社した1社目の会社は映像制作やイベント運営を手がける老舗で、僕はその会社が新たに始めた「セミナーや説明会向けの液晶モニターのレンタル」を行う事業部に営業として配属される予定だった。

はずなのだが、いざ入社する頃にはその事業は素早い経営判断により撤退が決まっていて、僕は全く興味のなかった「ライブイベントの設営や運営」を行う部署に配属された。

イベントの設営は学生時代に何度か日雇いバイトで経験していたから、夜通し行われるその準備の過酷さは体験済みだった。そしてそれはその会社でも同じだったし、何より全く興味がなかった。

特に楽しいことも達成感を得ることもないまま、人手の足りない現場から現場へとハシゴする日々は過酷だ。機材を車に詰めて現場に向かい、現場で荷下ろしをして搬入し組み上げる。いろんな業者や関係者が入り乱れ、怒号の飛び交う現場はまるで戦場だった。

それが好きな人にはたまらない仕事だと思うし、今の僕も、接し方は変わったものの仕事でイベントの企画制作や運営に携わることもある。そしてそれは過酷な面もあるが、とても達成感のあるものだ。

でも当時の僕はそうではなかった。

そして退職へ

入社1ヶ月を超えたあたりで、僕は退職を決意する。

どう考えても早すぎる決断だし、逃避以外の何者でもないのだが、僕は入社の前から、自分を騙してここまで来てしまったことを悔いてたし、できることなら全てをやり直したいと思っていた。

調べてみると、どうも「第二新卒」というカテゴリがあるらしい。

新卒入社後の短期間での転職希望者ことを指すらしく、企業側には、マナー教育が済んだ新人を、逆に早々に退職してしまった自社の若手の代わりとして採用できるなどのメリットがあるようだ。世界は循環している。

これは今でも変わらない特徴なのだが、良くも悪くも僕はしばしば決断が早い。

ネットでコピペした退職届を早々に提出し、僕は新卒で入社した会社を、2ヶ月で辞めた。

(続く)

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