百人一首を散らかす 20.元良親王
わびぬれば今はた同じ難波なるみをつくしても逢はむとぞ思ふ
第二十首は元良親王のこちらの歌。
元良親王は第十三首の陽成院の第一皇子です。
しかし陽成院が譲位してから誕生した皇子であるため、即位はもとより立太子も叶いませんでした。
風流人として知られ、吉田兼好は『徒然草』に、元良親王の元日の奏賀の声が非常に素晴らしく遠くまで通っていた、と記しています。
和歌の才能を生まれ持ったタイプのプレイボーイで、多くの女性との贈答歌が現代にも残されています。
また弟の元平親王とかわりば