根雨良光

木の枝に擬態する七節のごとく言葉の森で地道に棲息しているナナフシ・ライターです。人生の…

根雨良光

木の枝に擬態する七節のごとく言葉の森で地道に棲息しているナナフシ・ライターです。人生の半分の30年を書くことで食ってきました。古文の講師をしています。散歩するように短歌詠む日々。我が身は七節でも、我が言葉は揚羽のごとく舞ってほしいと願っています。

マガジン

  • 抽斗

    入れておきたい記事を……

  • 暮らしにもっと詩力を!

    心に少し磨きをかければ日常も一編の詩になります。そのために欲しい詩の力。詩力(しぢから)を感じさせてくださった記事を、ここに入れさせていただきます。

最近の記事

  • 固定された記事

おみくじを引いたら去年と同じ!ひとつ違っていたのは…

令和六年早春、王子神社にて詠める一首 冬越しの首切りぎすよ おみくじは「嵐吹く夜もあり」の吉なり 旧暦で新年を迎えたこともあって、先日地元の神社にお参りし、おみくじを引きました。 第三十三号の吉 去年はどうだったかな?と過去記事を見たら、びっくり。 同じ第三十三号。去年も今年も厄年だから、引き続き慎重に行きなさいよということでしょうか。 ただ、今年は一つ、うれしい違いが。 おみくじを読む私のそばに、緑色のキリギリス?がいたのです。 調べてみると、クビキリギス!

    • 行く春が命の洗濯せよと言ふ 洗濯槽に桜花びら

      • 虚空より穀を潤す雨降れり 子の刻越えて穀雨となりぬ 子の刻(ねのこく)=午後11時から午前1時頃 日付変わって今日から穀雨 画像は雨に濡れる白い花菖蒲

        • ツワブキはヤマブキである

          ツワブキの札の花壇にヤマブキのツワより艶のある花咲けり 先日、とある広場で「ヤマブキ咲いてる~って、ツワブキ?」と、目が点になりました。 花は確かにヤマブキです。 その下を見ると、 いました、ツワブキが。 冬の間、咲いていたのだよね。あとはヤマブキに任せて、春眠してください。 札を「ヤマブキ」にした方がいいかもしれませんね。「石蕗」と書くツワブキはヤマブキともいうのですから。「山蕗」と書いて。 ※見出し画像は去年の晩秋に某所で撮ったツワブキ

        • 固定された記事

        おみくじを引いたら去年と同じ!ひとつ違っていたのは…

        • 行く春が命の洗濯せよと言ふ 洗濯槽に桜花びら

        • 虚空より穀を潤す雨降れり 子の刻越えて穀雨となりぬ 子の刻(ねのこく)=午後11時から午前1時頃 日付変わって今日から穀雨 画像は雨に濡れる白い花菖蒲

        • ツワブキはヤマブキである

        マガジン

        • 抽斗
          3本
        • 暮らしにもっと詩力を!
          15本

        記事

          今日令和6年4月16日はホワイトデー

          春土用 戌の日 白いものを食へ 真のホワイトデーは今日なり 今日は春の土用の入り。戌の日に「い」のつくものや白いものを食べるといいとされています。 今日がまさに戌の日! いか天を買ってきました。「い」がつくし、白いので。 夏の土用の丑の日には大々的に鰻が売られますが、春の土用の戌の日に、いか天がスーパーの店頭を飾るようなことにはなりませんよね。

          今日令和6年4月16日はホワイトデー

          久々にパスタ茹でんとする我にニンニクの芽が爪痕残す

          久々にパスタ茹でんとする我にニンニクの芽が爪痕残す

          コンビニで気軽にプチ節句

          コンビニのよもぎの香る草もちで穢れ祓うもほどなく戻る おとといの旧暦三月三日を振り返りつつ詠みました。 都内のとある公園で散る桜を眺めながら食べた草餅。ちゃんとほのかによもぎの香りがしました。この春は、サーモスの水筒を買ったので、どこでもカフェを愉しんでいます。 桃の節句になぜ草餅を食べたかというと、 200円足らずで祓い清めた我が身の穢れ。もう元に戻っているような気がします。

          コンビニで気軽にプチ節句

          晩春は綿の腹巻買う季節 冷えたビールがほほ笑む夏へ

          晩春は綿の腹巻買う季節 冷えたビールがほほ笑む夏へ

          石楠花に追いつかれる桜

          石楠花に看取らるる桜花びらの後世は揚羽か初夏に舞ふ 昨日旧暦三月三日に詠める 今年の桜は奥手ゆえ、夏の季語石楠花に追いつかれています。 散った桜のひとひらが石楠花の花の中で眠っていました。 転生したらスライムではなく夏の蝶揚羽になりそうです。

          石楠花に追いつかれる桜

          流しPCが思い出される旧暦三月三日

          パソコンのもぬけの殻を眺めをり 身代はりとなり四年で果つる 今日は旧暦三月三日。桃の節句。上巳です。弥生の初めの巳の日。へびは脱皮をして生まれ変わるから穢れを祓う行事の日となったようです。初めの巳の日が、のちに三日と定まったらしいのですが、今年はちょうど今日三日が乙巳、巳の日! ちなみに乙巳の変を思い出すのは日本史好きの人ですよね。 私は今年の二月、PCが4年と持たずに壊れたので、買い換えました。残ったケースが脱皮に思え、厄年の私の身代わりになってくれたのでは?と捉えるこ

          流しPCが思い出される旧暦三月三日

          冬に耐え春越え夏を迎えんと空蝉萌ゆる草をつかめり 昨日、代々木公園の斜面の草の間に蝉の抜け殻がありました。四月に空蝉を見たのは初めて。左右にあるゼンマイのような草と夏の名残の組み合わせが不思議でした。

          冬に耐え春越え夏を迎えんと空蝉萌ゆる草をつかめり 昨日、代々木公園の斜面の草の間に蝉の抜け殻がありました。四月に空蝉を見たのは初めて。左右にあるゼンマイのような草と夏の名残の組み合わせが不思議でした。

          夏めいた雲を重ね着 如月尽 明日より弥生 夏の隣へ 尽じん=末日 今日は旧暦二月晦日つもごり 明日から晩春

          夏めいた雲を重ね着 如月尽 明日より弥生 夏の隣へ 尽じん=末日 今日は旧暦二月晦日つもごり 明日から晩春

          散る桜 儚むごとくはらひらと舞ふ蜆蝶 花に紛れぬ

          散る桜 儚むごとくはらひらと舞ふ蜆蝶 花に紛れぬ

          受験を控えた高校生が大好きな俳句を教えてくれたことが思い出される日

          咳をしても一人の俳句大好きと受験間近の高三が言う 去年の夏の実話です。 「私、大好きな俳句があるんです」というのが、放哉の自由律俳句でした。 今は秋に総合型選抜(旧AO入試)を受ける人が多いので、夏は受験の直前なのです。 放哉に惹かれる私。思い出して歌を詠んでしまったのは、今日4月7日が放哉忌だからです。

          受験を控えた高校生が大好きな俳句を教えてくれたことが思い出される日

          観覧車に乗りたる心地 春キャベツ 甘くて旨し これぞ甘藍 甘藍かんらん=キャベツ

          観覧車に乗りたる心地 春キャベツ 甘くて旨し これぞ甘藍 甘藍かんらん=キャベツ

          太郎の詩 鷗も知るか 鷗忌に 我を眠らす雪のごと舞う 鷗忌(かもめき):四月五日、詩人・三好達治の命日 今日、川の上を二羽の鷗が舞っていました。撮れなかったので別の鷗画像で。

          太郎の詩 鷗も知るか 鷗忌に 我を眠らす雪のごと舞う 鷗忌(かもめき):四月五日、詩人・三好達治の命日 今日、川の上を二羽の鷗が舞っていました。撮れなかったので別の鷗画像で。