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薄楽俊
2024年5月26日 17:37
春の道化師知らないことを知っているといい知っていることを知らないという春の嘘はだからあけぼののパン屋のようないい匂いがするその匂いにつられて自由を分からないひとりの人類は幾千万以上ものものとなってかり出され 英霊という廃棄物となる だから美しい嘘が産道のような地下水道を通り今日も広場で噴きあげているそうやって真実という嘘が嘘という真実になるともうピエロは耐えられな
2024年5月19日 20:41
引き潮過去という現在が今日もぼくの日暮れ待ちの海岸にたくさんの漂流物を打ち上げる墜落した魔女の叔母さんの形見の箒とか三角帽子のピエロの叔父さんが忘れていったブリキの太鼓とか少数民族の裸を撮りまくった元脱走兵の報道記者愛用のニコンのレンズとかテロリストになったシスターが羊小屋に棄てていった真鍮の貞操帯とか何にもおわっちゃいないのにぼくをポストモダン化しようとした真っ赤な
2024年5月4日 17:59
五月のノスタルジー あやめかる安積の沼に風ふけば をちの旅人 袖薫るなり 源俊頼風が万物を薫らせ蒼い静脈の這う近所の少女の乳房が膨らみ出戻りの姉の白い太腿はむき出しで縁側に投げ出され売春宿のぼくの恋人のお腹の産毛が陽炎のようにゆれるそんな五月の白昼に不如帰が鳴き出すと工事現場では必ず神隠しが起こり少女の腋臭のような沼の匂いが山から下りてきて夕暮の雨は予想