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「小児整体」にご注意!!②~「大人の骨」が出来るまで/連載コラム vol.4

※初出:岩手日報ぽらん(2014年7月号)掲載、「プロが教える『姿勢医学®』のおはなし」(原文ママ)。文章・画像ともに、無断転載はご遠慮ください。

読者の皆様こんにちは。
私は『国際基準カイロプラクター』にして
『姿勢科学士®』の小野寺デス。

さて、先月号では
背骨の生理的弯曲(≒S字カーブ)が
 形成される順序
』と
発育過程の小児の身体へ
 過度の物理的刺激を
 加える事の危険性
』について
 お伝えしました。

非常に反響が大きかったので
今回は『姿勢』の話からは
少し離れるかもしれませんが、
『小児の骨格形成』の観点から
更にこの問題について
掘り下げたいと思います。

さて
『大人の全身の骨の数』は
『約200個』あるとされますが
『赤ちゃんの骨の数』は
どれくらいだと思いますか?

答えは『約300個』です。

それが成長にしたがって
軟骨が骨質に置き換わり
分離していた骨が1つになり
『大人の骨格』へと変化します。

例えば
『成人の股関節』は
『ソケット状』になっており
非常に安定性が高いとされる部位です。

ところが左右の画像を見比べると
『小児の股関節』では
その頑丈な関節構造が
まだ出来あがっていない
ことに
お気付きでしょうか?

もしこの未成熟な状態の身体へ
『赤ちゃん/小児整体(マッサージ・カイロ)』
と称して、過度の刺激を加えた場合
『形成不全』など
その発育に甚大な悪影響を
及ぼす可能性
がある事は
容易に想像できるかと思います。

子どもの健やかな成長を願う
大人の気持ちは尊いですが
そこに
医学的な知識がなければ
逆効果となる恐れ
があることに
くれぐれもご注意を!!


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