学生のSNS利用を調べて分かった。Twitter・Instagram・Facebook。一番、うつ症状と関連するのはどれ?
Twitter・Instagram、Facebook。多くのみなさんはこれらのうち1つぐらいは、ひょっとすると3つともアカウントを持っているのではないでしょうか。
2019年の世界中のソーシャルメディアユーザー数は34億8400万人で、前年比9%の勢いで増加しています[文献1]
SNSで投稿すると、すぐにフォロワーからフィードバックがもらえて楽しいですよね。
しかし、近年、こういったソーシャルメディアの使用による、不安やうつ症状が増加する可能性について議論されています。
SNSの利用と幸福度の関係について調べたシステマティックレビューにおいても一部の使用者において、「不安」「うつ症状」を強く助長することが言及されています[文献2]。
最近、南米で203名の私立大学の学生を対象に、「ソーシャルメディア依存」と「抑うつ症状」の関連について調べられました[文献3]。
ソーシャルメディアとして冒頭で述べたTwitter・Instagram・Facebookが対象となりました。
その結果、「ソーシャルメディア依存」と「うつ症状」との間に関連が示され、次の順で、うつ症状が強くなる傾向があった。
1位 Twitter
2位 Instagram
3位 Facebook
以前、SNSで「盛る」と不幸になる記事を書きましたが、(下記参照)
Twitterは他のInstagramやFacebookより匿名性が高く、「盛り」やすいため(多少嘘を言ってもバレないという潜在意識のため)、このような結果が出たのではないかと考えます。InstagramとFacebookを比較してもInstagramの方が盛った投稿が多いのではないでしょうか。
しかし、SNSの利用により不幸になるばかりではありません。
使い方次第でポジティブな影響を受けるか、ネガティブな影響を受けるかが変わってきます。
先のシステマティックレビュー[文献2]によるとSNSを使って社会的な繋がりを求める場合はポジティブな影響を受けることが分かっています。
一方で、「盛ること」に加えて、次のような使い方はネガティブな影響を受けると考えられます。
・SNSでの羨望が個人の不安やうつ病のレベルに影響を与える[文献4]
・SNSを長時間使えば使うほど「うつ症状の評価スコア」が上がる[文献5]
・投稿を行うような積極的な使用を行うよりも、投稿を読むなどの受動的な活動はうつ病と強く関連している[文献6]
・急性うつ病を経験している個人の場合、投稿頻度が増加する[文献7]
以上より、SNSがネガティブな影響を受けないためにも次のように使うのが良いのではないでしょうか。
まとめ
・SNSでは基本的に盛らない
・SNSでは社会的な繋がりやコミュニケーションを大事にする
・うらやましいと思わせるような投稿はなるべく見ない(フォローしない)
・SNSは長時間使わない。1日の使用制限を設ける
・SNSは投稿を読むより、「投稿をする」方に重点を置く
・最近、極端に投稿頻度が増えたらうつ症状のサインかもしれない。一度SNSと距離を置くのが無難
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