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ブルーライト暴露とワーキングメモリの関係を調べた研究より。朝のブルーライトは作業効率アップに使えるのか?注意点は?

【参考文献】Exposure to Blue Light Increases Subsequent Functional Activation of the Prefrontal Cortex During Performance of a Working Memory Task

みなさんは、ブルーライトに対して比較的マイナスのイメージをお持ちではないでしょうか?

実際に、夕方以降ブルーライトを浴びると睡眠に重要なホルモンのメラトニンの分泌が抑制されることがわかっています[文献1(システマティックレビュー)]

また、夜にブルーライトを浴びると、覚醒ホルモンのコルチゾールの分泌が有意に増加します[文献2]

以上より、

夕方以降にブルーライトに浴びる量が多いと睡眠に悪影響が出るのは間違いないでしょう。

では、朝から昼にかけてのブルーライト暴露は浴びても良いのか?悪いのか?疑問をお持ちの方も多いと思います。


結論から言うと、次のような条件で浴びると利点が勝ると考えられます。

・30分以上連続で浴び続けない
・強いブルーライトを30分浴びた後には40分休憩をはさむ
・昼以降
(14時ごろ以降)は、強いブルーライトを浴びないようにする

2016年に科学雑誌「SLEEP」に掲載された論文[文献3]では、次のような研究が行われました。

計35名の健康な男女が集められ、次の2グループに分けられました。

・ブルーライトを30分浴びる(n=17)
・オレンジ色のライトを30分浴びる(n=18)

その後、Nバックタスクを用いてワーキングメモリのスコアを評価され、さらにファンクショナルMRIを使って脳機能活性を調べました。

結果、ブルーライトの暴露により、

・ワーキングメモリのパフォーマンスを有意に増加させる
・実行機能に関連する前頭前野領域を活性化させる

ことが分かりました。また、同実験より、

・活性化された脳機能はブルーライトの「暴露後40分間持続」する

ことが分かりました。

以上より、

作業効率アップにブルーライトを浴びるとすると30分間やや強いブルーライトを浴びて、40分間休憩をはさむという浴び方が良いのではないでしょうか。

では、30分以上ブルーライトを浴びるのはどうなのでしょうか。個人的にはオススメしません。なぜなら、長時間のブルーライトの暴露によるドライアイの関連も報告されています[文献4]。そのため、必要最低限の時間ブルーライトを浴びるのをオススメします。そのため、30分の暴露の後、しっかり40分休むのが最も合理的なブルーライトの浴び方と考えられます。

また、本記事冒頭にも記載しましたが、夕方以降のブルーライト暴露は、睡眠-覚醒に関わるホルモンのバランスに悪影響が出ます[文献1]。

さらに、有意差は確認されなくとも昼以降の過剰なブルーライト暴露も同様にホルモンバランスに影響が出る傾向があります。

24時間周期の睡眠-覚醒のホルモンバランスは、一度悪影響が出ると、周期に影響が出るため、次の日以降も悪影響が続きます。

そのため、ある程度強いブルーライトを浴びる際は、昼ごろ(14時ごろ)までに留めておくのが無難です。

まとめ

次のルールを守って、朝の作業の効率化のためにブルーライトを活用してみてはいかがでしょうか?
・30分以上連続で浴び続けない
・強いブルーライトを30分浴びた後には40分休憩をはさむ
・昼以降(14時ごろ以降)は、強いブルーライトを浴びないようにする


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