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157. 経営者は必ずしも頭がよくなくてもいい。人の才能を見抜き、激励してやる包容力が必要なのだ。〜花村仁八郎〜

みなさんこんにちは。


今回は、経団連事務総長、副会長、相談役や日本航空会長などを歴任している花村仁八郎さんの格言について紹介していきます。


花村仁八郎とは

1908年、福岡県飯塚市に生まれました。

旧制山口高等学校を経て東京帝国大学経済学部に学び、
卒業後は国立福岡少年院の教官となります。


1942年、33歳の時に日本経済団体連合会(経団連)の前身である重要産業協議会に転じ、
1946年の経団連設立に伴い総務部次長となります。

1953年から翌年にかけて海運造船疑獄事件が発覚すると、
当時の経団連副会長であった植村甲五郎のもとで事態収拾に手腕を振るい、
それまで個別の企業がバラバラにしていた政治献金をやめ、
経団連を通じて一括で行う献金システムを作りました。

以降、経団連の献金窓口を担当したことから「財界政治部長」の異名を取りました。


1975年には経団連事務総長に就任、
翌年からは副会長を兼務、
1983年には日本航空の会長に就任し、
そのポストを3年間勤めたほか、
財界の要職を歴任しました。


この言葉は、経団連事務総長時代を振り返ったもので、
当時の経団連会長だった土光敏夫とのエピソードとして、
「土光さんは良く怒りましたね。
ただ、私だけは怒られませんでした。
わたしが事務の責任者だからです。
責任者をやっつけたら、みんながついてきませんからね。」
と述べています。

日本航空の会長時代には、
「経営者は必ずしも頭がよくなくてもいい。
人の才能を見抜き、激励してやる包容力が必要なのだ。」
と語っています。

1988年に経団連の相談役に就き、
1997年、88歳で死去しました。


〔参考文献〕
"賢者の言魂/花村仁八郎-日本航空" . ミカタDIGITAL . 
https://www.mikata-digital.com/%E8%B3%A2%E8%80%85%E3%81%AE%E8%A8%80%E9%AD%82/%E8%8A%B1%E6%9D%91%E4%BB%81%E5%85%AB%E9%83%8E-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%88%AA%E7%A9%BA/ , (参照 2022-05-22). 


経営者は必ずしも頭がよくなくてもいい。人の才能を見抜き、激励してやる包容力が必要なのだ。

ひとえに経営者といってもさまざまな立場があると思います。

一人で飲食店を立ち上げて全てを自分で回そうとしているような人であれば、
全てのことが自分でできるようになる必要があるかもしれません。

しかし、一人ではなく、仲間やチームがあって、
それぞれ得意なもので役割分担をしていく場合、
経理関係が得意な人や、料理を作るのがうまい人、
マーケティングや集客をするのが上手い人、
戦略を考えるのが上手い人、
などなどその人が得意としていることをやってもらう。


そして、経営者がその人たちを上手くまとめ、
それぞれの得意分野を見抜き、伸ばしてやることで、
会社や店全体の利益も上がっていきます。

何より、一人一人と向き合っていいところを褒め伸ばしていくことで、
より仕事をしたい、さらに自分を伸ばしていきたいと考えるようになります。

そうすることで、チーム全体の雰囲気も良くなり、
仕事をより進めていこうという風土が出来上がってきます。

経営者が仕事をしなくていいということではなく、
チームとしてどう成果を作っていくか、
そのチームを伸ばすために、
この人のいいところと、この人のいいところを伸ばしていこうなど、
いいところももっとこうした方がいいというところも個々人を受け入れて、
いいところをさらに伸ばそうという包容力を持てば、
一人で戦わなくてもいいということになります。


経営者という立場は、組織全体を守っていくという義務はありますが、
そのために仕事を一手に引き受ける必要があるとは限りません。

それぞれいいところを持った多様な人材を、
チームとしてまとめあげ、
個々人のいいところを伸ばすことで組織全体の利益が上がるのならば、
それも経営者の力だということです。


最後に

今回は、経団連事務総長、副会長、相談役や日本航空会長などを歴任している花村仁八郎さんの格言について紹介してきました。

僕が印象に残った点として、土光さんとのエピソードで、
土光さんはよく怒る人だったが、花村さんだけは怒らなかったということです。

責任者をやっつけたらみんながついて行かなくなる、
というのはまさにそうだなと思っていて、
これから自分のチームを引っ張っていくというリーダーが現れた時に、
その人がよく怒られている人か、よく褒められている人かで、
チームの人も着いて行きたくなるかが変わってきますよね。

仕事もしていて、よく褒められている人からのアドバイスであれば、
素直に聞いておこう、ともなります。


リーダーがどうやったらみんながついて行きたい人になるか、
そしてチーム全体としてどうやったら伸びていくのか、
怒られてやるよりも、褒めて伸ばしてやる気を出させた方がイマジネーションも働き、
人は望んでいた以上の成果を出すこともあります。

イヤイヤやるよりも、楽しんで創意工夫するように一人一人を伸ばしていくことが、
結果的にチームや組織全体の拡張に繋がっていくと思います。


そんな包容力も一朝一夕では身につかないかもしれませんが、
何度も人と関わって、その人が求めていることが分かるようになって行けば、
人との関わりも、お客さんが何を求めているのかも分かってくるようになると思います。

人の才能を見抜き、どんな人も激励する包容力があれば、
仲間だろうとお客さんだろうと、いい関係が築けると思います。

なので、これからも人との関わりやご縁を大事にして、
その人にとって一番価値があるものを提供して行きます。


それではまたどこかで。

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