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エッセイのようなもの

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エッセイと呼んで良いのだろうか?
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2024年2月の記事一覧

今も書くときに思い出す、国語の先生の教え。

今も書くときに思い出す、国語の先生の教え。

尊敬する人のひとりに、中学時代にお世話になった国語の先生がいる。先生はおそらく当時40〜50代の女性。わたしは昔から書くことが好きで、その先生に文章表現やスピーチの極意を教わった。

先生は、結構スパルタだった。たとえばスピーチ大会の予選を通過したときは、「今の原稿のままだとまだ弱いから書き直そうね」と赤字がぎっしり入った原稿を返され、シャーペンで手のひらの横を黒くしながら何度も書き直した。「スピ

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夫はチョコレートが減っていることに気づくのか?

夫はチョコレートが減っていることに気づくのか?

バレンタインデーに夫に30個入りのチョコレートをプレゼントしたところ、自分も食べたくなってしまった。普段、チョコレートにあまり興味がないし、自分のために買おうとは思わないのに。人の手に渡った途端、輝きを増してくる。渡してすぐ、「ちょっとちょうだい」と言って恵んでもらったが、その翌朝も、どうしてももうひとつ食べたい。夫はすでに出勤している。

箱の蓋を開けてみた。とても、いけないことをしている気がす

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好きになってくれなかった人。

好きになってくれなかった人。

今でこそ、わたしにとってバレンタインとは家族にチョコレートをあげるだけの平和な日になったが、かつては戦闘モードで迎える日であった。今日はちょっと書くのも恥ずかしい、わたしのダサい昔の恋の話をしてみる。

子どもの頃からわたしはいつも誰かに恋をしていて、小、中、高、大と入学するたびに、「運命の人を見つけてしまったかもしれない!」と一人で、時には仲のいい友人を巻き込んで大騒ぎしていた。モテたわけではな

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