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vol.1 知性と人間力を養う中国古典への招待

誰しも自分にとっての拠り所としているものがあると思います。尊敬できる人、歴史書、仏教などの教えなどが挙げられるかもしれません。

自分にとっては中国古典全般がまさにそれで、道徳、原理原則、戦略、マネジメント、人間学、処世術、マーケティングと多岐に渡って参考になったことは数知れません。迷った時は中国古典を紐解く、そういうことが習慣となっているくらいです。

知性を養うという意味では、西洋にも学ぶべき対象はもちろん多くあります。特に近年ではロジカルシンキングなどはじめビジネスで役に立つ考え方も多いです。その根底には論理的、合理的、定量的といった要素が強いように感じます。

中国古典と西洋を比較した場合、中国古典では人の感情的な側面と、そこから生まれる人と人とのつながりの方により重点を置いている傾向が強い印象です。

極端に言えば、論理的な説明で相手を納得させるのが西洋的な在り方だとすると、共感させて、腑に落とさせるというのが中国古典の在り方かもしれません。

どちらも大いに学びたいことですが、日本人の本音としては中国古典の方がそれこそ腑に落ちるような気がします。どんなに頭で理屈を理解し、納得しようとしても、心がついていかない時がある。そんなことは日常的によくあることで、理屈だけでなく、感情も大事というのは日本人らしい考え方だからです。

少し古い話かもしれませんが、ハーバード大学でも中国古典を学ぶエリートが増えているという話をどこかで聞いたことがあるかと思います。

その背景には、人は論理だけでは動いてくれない。その実感に基づいて、他人や自分の感情との向き合い方を教えてくれる中国古典にスポットが当てられているのが理由だと思います。

グローバルビジネスと言ったところで、それは利害だけでなく、人と人との繋がりが大前提にあり、共感という感情が伴っていますから、論理だけで押し通すことにどこかで限界を感じていることの表れとも言えます。

そうした気持ちから、仕事や実生活に中国古典を活かしたいと思ってこれまでにも「論語」や「孫子の兵法」を手に取ってみた方も多いかもしれません。

中国古典の教えを学んでためになったことは数知れないと冒頭でお伝えしました。この学びを多くの方々と共有し、皆さんにとって役に立つことを目的として中国古典の名著の数々を通じてその考え方をご紹介していきたいと思いますので、お時間ある時に立ち寄ってください。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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