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とあるゲーセン店員の振り返り 「お家で本格的なゲーム環境が! (死亡フラグ)」

ゲーセン店員が受ける相談で多いものとして「自宅に筐体置きたいんです!」というものがあります。

いや、まぁ「筐体」の前に「基板」の方だとは思いますが、やはりインパクトの差で最初に思い出したのがこっちなんですよね。

話を戻してゲーセン店員といっても得意分野はそれぞれで「セイミツ、サンワ、何でも相談に乗るぜ!」ってマニアックな方から、下手をすると「ゲーム? 目が痛いからやりませんよ。」という方迄様々です。何故この仕事を選んだ!

なので機材に関しては商品知識を持つという意味で詳しいだろう業者さんに相談するのが一番確実なのですが、普通のお客さんがそんなコネを持っている訳ではないですし、身近な遊びのプロ(笑)且つ直接売り買いしない第三者という点で良い知見が得られるのではと魔境への入口としてゲーセン店員を頼るのだと思います。

そんな訳で「お家をゲームセンターにする」野望に対してのツッコミを思い出してみようと思います。


①想像よりでかい

店舗では意外と小さくまとまった感じの筐体でも運ぶ際に不安になり、家の玄関に着いた時点で絶望します。

ゲーム機ではなく冷蔵庫や洗濯機と思ってくださいと口を酸っぱくして相談者に伝えた覚えがあります。

②想像より重い

冷蔵庫や洗濯機(略)
こじんまりした割に鉄の塊であるエアロシティが約110kgでプラ多用だから軽いよ!って言われたアストロシティで約90kgです。今や化石的存在となりましたが昔ブラウン管テレビってありましたよね?あれを担ぐ感じです。

不健康そうな店員でもスルスル動かしてるって?(うっさいわ!)
それはコツが身体に染み付いているのと、床が移動に適した強度と滑らかな平面だからですよ。

購入者の想像と現実の乖離が凄まじい商品でしたから、当時は目的地が(ボロい)木造アパートの2F等の高難易度ミッションが恐らく全国で発生した筈です。
(尚、階段と床の強度)


③想像より硬い

だって鉄の塊だもの!
でも頑丈だからって店の筐体を蹴るなよ?
おまえ吊るすvc5ntmwa (CM入りました)


④想像より煩い

筐体自体は煩くないのですよ。
筐体は「夢を叶える」道具なので、それを前にすれば色々とタガが外れてしまうのは当然なのです。
音量に操作の音に本人の奇声と。

貴方は夢を叶えました・・・でも貴方のお家はその大きな夢を受け止めるには少々小さすぎたのです。
だからこそ、その大きな迷惑夢を受け止める場所としてゲームセンターが存在するのです。


⑤触ると冷たい

だって鉄の塊だもの!(2回目)
ちなみに痛む事を覚悟で置き場所を外にした場合は夏は熱くて触れず、冬は冷たくて触らずとますますドツボにハマるのでおすすめしません。
だって鉄の塊だもの!(3回目)

(ネタ抜きで倍速劣化するのでやめときましょう)


⑥部屋の温度が上がった

暖房費が節約できましたね!(ゝω・)v キャピ!


⑦想像よりコスパが悪い

夢の環境には継続した投げ銭が必要なんですよ。夢見る間は無料ですが、叶えた瞬間から課金地獄の始まりです。

度し難い(褒め言葉)


⑧小型の筐体を選ぶから抜かりはないよ!

小型筐体はそれ独自の魅力もあり決して悪い選択肢ではありません・・・が、最初からその筐体を気に入ったならともかく、妥協で選んだ場合は地獄への片道切符です。

後悔の記念碑として残る鉄の塊が部屋に鎮座するのか、或いは当初の想いを抑えきれずに2号さんをお迎えする事になるからです。

幸せになれてよかったですね!
(鉄の塊が部屋に2つ)


⑨次は稼働筐体を買うんだ!

知ってますか?

貴方はまだ深層の入口に居るだけなのです。

探窟家でいえば蒼笛か良くて月笛です。

前例がいるから大丈夫?

彼等は白笛だろうって?

残念ながらあの方々は気がつかない内に絶界行(ラストダイブ)を終えてしまったなれはてなのです。

それは夢の結晶でも
騒音と振動は現実
二度と 後悔と憧れは 止まらない



この様に店舗に置くことが前提の筐体を家に持ち込むことはそれなりの無理をする事になる訳です。
なんだか特殊なペットを買う感じに近いですね。

時代を経て昔と比較にならない程環境が整った今でも筐体が欲しいゲーマーは多いと思います。筐体を貰える立場に居たものの、辞退した私でさえなんだかんだまだ憧れてはいます。ゲーマーにとって筐体は夢の結晶ですから!

でもお家にお迎えするなら良く考えてからにしてくださいね。

ペットと違って筐体は100年位経たないと命を持たないまままですが、決して「拾ってください」と道端に置き去りにする事だけは止めてあげてください。

まぁ夜間こっそり運ぶ間に腰をやってしまうとは思いますけど(;´Д`)


(最近の筐体は技術革新や液晶化でだいぶ軽くはなったのだろうなぁ)



<次のお話>

<前のお話>

<とあるゲーセン店員の振り返り>
ゲーセン店員時代の実体験フィクションを都度書き溜めています(゚∀゚)


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