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ボルドリッジに学ぶ

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2020年8月の記事一覧

まずはここから・・・お客様に聞いてみよう

まずはここから・・・お客様に聞いてみよう

もしあなたが組織のリーダーならば、次のように自問してみてください。

① 部下たちは、彼らの最も大切なお客様が誰であるかを知っていますか?
② 部下たちは、常日頃、何が必要か、何が欲しいかを彼らのお客様に尋ねていますか?

注記:従業員(部下)のお客様は、従業員一人ひとりの仕事の成果物を使用する人々です。

もしあなたが組織のメンバーならば、次のように自問してみてください。

① 私の最も大切なお

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製品やサービスに独自性を求める

製品やサービスに独自性を求める

ボルドリッジの「核となる価値観と概念」のひとつ「顧客に焦点を当てた卓越性」では、顧客への価値を創出する、すべての製品・サービスの特性、あらゆる形態の顧客との接点やサポートを、顧客に焦点を当てて考えることが求められています。

顧客に焦点を当てた卓越性(Customer-focused excellence)
顧客は組織のパフォーマンスの、そして、製品・サービスの品質の、究極の判断者です。したがって

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顧客にフォーカスする

顧客にフォーカスする

「顧客」とは、組織の製品、プログラム、またはサービス(以下では、これらすべてをまとめて製品と呼ぶ)の実際のユーザーまたは潜在的なユーザーを指します。顧客には、製品のエンドユーザーだけでなく、直接の購入者や使用者、すなわち、卸売業者、代理店や、製品を自社の製品の部品としてさらに加工する組織なども含みます。

また、ボルドリッジ・フレームワークでは、幅広い顧客に対応しており、組織の現在および将来の顧客

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リーダーの大切な役割

リーダーの大切な役割

ボルドリッジの「先見の明のあるリーダーシップ」に示された、リーダーの役割は次の5つです。

(1)ビジョンを設定する
(2)顧客に焦点を当てる
(3)組織の価値観と倫理観を行動で示す
(4)働き手に高い期待を設定する
(5)戦略、仕組み、方法を創出する

(1)ビジョンを設定する リーダーは、組織が望む将来の状態、すなわち、組織がどの方向に行こうとしているのか、どんな姿になろうとしているのか、ある

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ワクワクする未来を創る

ワクワクする未来を創る

ビジョンとは、組織が望む将来の状態。組織がどの方向に行こうとしているのか、どんな姿になろうとしているのか、あるいは、将来においてどのような組織であると認められたいのかを表すものです。
ボルドリッジが目指しているのは、継続的な改善とイノベーションによって起こる、ワクワクする未来です。

ボルドリッジの「核となる価値観と概念」のひとつ「先見の明のあるリーダーシップ」は、組織のビジョンを示すことから始ま

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分析から総合へ

分析から総合へ

ボルドリッジの「核となる価値観」のひとつ「システム的視点」には、もうひとつ重要な意味があります。

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、分析的な手法です。
本来分けられない「経営」を、6つの側面に分けて、それぞれについて評価します。そこから、組織の強みと改善点を示します。
この6つの側面は
   1.リーダーシップ
   2.戦略
   3.顧客
   4.測定、分析、ナレッジマネジメン

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まずはここから・・・戦略の実行

まずはここから・・・戦略の実行

もしあなたが組織のリーダーならば、次のように自問してみてください。

① 部下たちは、組織の計画のうち、彼らと彼らの仕事に影響を与える計画の部分は何か知っていますか?
② 部下たちは、自分のチームの計画の部分が進歩しているかどうかを見分ける方法を知っていますか?
③ 私たちの組織は柔軟性があり、必要に応じて迅速に変更を加えますか?

もしあなたが組織のメンバーならば、次のように自問してみてください

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まずはここから・・・戦略をたてる

まずはここから・・・戦略をたてる

もしあなたが組織のリーダーならば、次のように自問してみてください。

① 将来の計画を立てる際、私たちは部下たちにアイデアを求めていますか?
② 私たちの組織は、まったく新しいアイデアを奨励していますか?

もしあなたが組織のメンバーならば、次のように自問してみてください。

① 私のボスは、将来の計画をたてるとき、私のアイデアを聞いてくれますか?
② 私の組織では、まったく新しいアイデアは歓迎さ

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全体が広がっていく

全体が広がっていく

ボルドリッジの「核となる価値観と概念」の1番目、「システム的視点」は、組織のすべての部分を統一された全体として見ること、そして、ミッション・ビジョンの達成に向けて、すべての活動を行っていくことです。

システム的視点とは、組織のすべての部分を統一された全体として管理して、ミッションを達成し、ビジョンに向かって努力することです。
(出展:ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】)

「システ

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全体でひとつ

全体でひとつ

ボルドリッジフレームワークは「核となる価値観と概念」をベースにしています。それを組織経営のプロセスに落とし込むための仕掛けが、ボルドリッジフレームワークの審査基準(質問集)と評点システムです。

「核となる価値観と概念」は11個ありますが、そのスタートは「システム的視点」です。11個の「核となる価値観と概念」の中で、さらにその中心に位置するものです。

システム的視点とは、ミッションを達成するため

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働き手のエンゲージメント

働き手のエンゲージメント

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーに登場するもうひとつのエンゲージメントが、従業員のエンゲージメント「働き手エンゲージメント」です。

働き手のエンゲージメント(WORKFORCE ENGAGEMENT)
組織の仕事、ミッション、ビジョンを達成するための働き手の感情的および理性的な献身(commitment)の程度

「ボルドリッジ・エクセレンス・フレ

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顧客満足は目的ではない

顧客満足は目的ではない

ボルドリッジが目指しているのは、顧客エンゲージメント(CE)です。

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークに「顧客エンゲージメント」が初めて登場したのは2009年(2009–2010 Criteria for Performance Excellence)。それ以前は、「顧客との関係づくりと顧客満足(Customer Relationships and Satisfaction)」がテーマで

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CS → CL → CE

CS → CL → CE

ボルドリッジでは、顧客エンゲージメント(Customer Engagement, CE)が重要な概念となっています。

ボルドリッジの主要用語集では、次のように定義されています。

顧客エンゲージメント:
ブランドおよび製品・サービスへの顧客の投資あるいは献身。

顧客エンゲージメントは、顧客があなたの製品・サービスを使い続けられるように、顧客のニーズに応え、顧客との関係を築くための継続的な能力が

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まずはここから・・・職場環境をつくる

まずはここから・・・職場環境をつくる

もしあなたが組織のリーダーならば、次のように自問してみてください。

① 私たち経営幹部チームは、従業員が仕事をしやすい職場環境をつくっていますか?
② 私たち経営幹部チームは、組織に関する情報を共有していますか?
③ 私たち経営幹部チームは、部下たちに彼らの考えを聴いていますか?

もしあなたが組織のメンバーならば、次のように自問してみてください。

① 私のボスは、私が仕事をしやすい職場環境を

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