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懺悔録

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許されたい
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記事一覧

戦争と呼ばれるライブを続ける~下~

「僕らがやりたいのは普通のポップ・ロックなんです。全員で脱退します」

 受信したメールにはそう書かれていた。上京して一年後、声優専門学校の後輩も上京してきており、彼らがバンドをやりたいと言うので私もギターとして入った。ハードロックを基本としたバンドだった。
 あいも変わらずギターという物があまり理解出来ていない私は「すごい音が出る」と本に書いてあったファズというエフェクターを買った。ロシア生まれ

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戦争と呼ばれるライブを続ける~上~

「メンバー全員がメンバー全員と戦争してるみたいだよ」

 狭く落書きまみれの楽屋でバテている私にバンドをやっている友人が声をかけた。その時、私は達した。全ての意味でだ。そしてここから先、どう進めば良いかわからなくなっていた。

 私はパンクバンドをやっている。音楽はやっていない。変な言い回しではあるが、このようにしか言えないのだ。初めてギターを持ったのは高校2年の時、ボンクラ高校生らしく従兄弟が使

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懺悔:何故私は表現活動を続けてしまうのか~巻ノ3~

「良いよ。久しぶりに会いたいし。でもまだやってたんやな」
「まだって何よ。私、ずっとやってたけど後藤君が見に来てくれへんかっただけやんか」
「やっぱりやってる時は見に行きたくない気持ちあるで。じゃあ、19時の部で1枚」
「ありがと~! 仕事大変やと思うけど頑張ってや」
「雛子も無理せんときや」
 声優専門学校時代の仲間が出演する舞台に私を誘う。普段全く連絡をよこさない奴らが舞台の時だけ声をかける。

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懺悔:何故私は表現活動を続けてしまうのか~巻ノ2~

 私の悪夢の正体は15年間身を浸し、10年以上プロとして活動した『表現』だった。パソコンに向かいカタログ作りのために画像ファイルを貼り付けている横でマッカーサーが使っていたコーンパイプを吹かしながら私を見つめている。その目には慈愛が宿るが、その本質は自愛である事を私は知っている。右手でマウスを握り、左手でキーボードを操作する私の手に『表現』は手を重ね「悔しいだろう?大丈夫よ」と目を合わせないで微笑

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懺悔:何故私は表現活動を続けてしまうのか~巻ノ1~

 結局は空っぽで空虚なのだと感じています。空の容器に色の付いた空気を入れる。それは焚き火で温める事で蒸気となり数滴だけが容器に溜まる。

 色の付いた空気はあなたの「願い」です。

 焚き火はあなたの「意志力」です。

 私は声優として10数年活動した後にあまりにも食っていけないことや将来に広がる暗雲with光化学スモッグに季節の絶望を添えた何かに心が完全にやられて声優を辞めました。事務所を辞めて

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懺悔:何故私は「声優やってました」と言い続けたのか~4~

前回のあらすじ!わーい!最終面接!!社長さん好感触やんけ!レッツゴーロックンロール「お祈り」うぎゃあああああああああああああ!ぽっぽぴいいいいいいいいいいいいい!私は世界の迷子!私は世界の迷子!アイムパセンジャー!らんらんらんらんららららー!https://note.mu/gotoofthedead/n/n94a7a128f216

酒を飲んでいた。もうかなり大量に。酒をほぼ飲めない私は無理をして

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懺悔:何故私は「声優やってました」と言い続けたのか~3~

前回のあらすじ:そうや!声優専門学校の先生なったらええやんけ!「元声優なんて雇わねえよ」ガビーン!あたい!現実に殺されちゃう!でもね…戦うんだょ…役者には…役者の武器があるんだょ…https://note.mu/gotoofthedead/n/na7b292be73c5

非情なる現実にノッキンオン心臓されて就活WAYトゥーキルな世界。そこで私は打ちのめされながらも武器を得たのです。

「役者とし

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懺悔:何故私は「声優やってました」と言い続けたのか~2~

芸歴is武器。武器は芸歴のみ。だったらもう話しが早い。迷っている場合じゃない。俺は、この俺は職務経歴書を真っ黒に染め上げてやる。十年やってきたんだ。とりあえず書き込めるだけの芸歴は持っている。アニメは少ないが、洋画やゲームなら結構出てきた。少ないながらも主役もやってきたし、映像作品では賞をもらったりもしてきた。だったらイケるぜ。

ハローワークの優しいおっさん(多分非正規雇用)から就活のイロハ、ま

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懺悔:何故私は「声優やってました」と言い続けたのか

書く事がない。履歴書は真っ白だった。職務経歴書は数行のバイト歴しかなかった。31歳、初めての就職活動。社会に出るには余りにも無力で余りにも信用が無かった。

声優を辞めて何をして食べていこうか?そうだ、世界に平和を運ぶ妖精さんになろう。妖精さんになったら花の蜜を少し飲んだり心が清らかな人と語らったりするだけで食べていけるのだ。柔らかな陽光の下でお昼寝をして、突然の雨に頬を膨らませるだけで生きていけ

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懺悔:何故私は声優と言えなかったのか~2~

~前回のあらすじ~
うわ~ん!合コンで「声優です」って言ったら生ゴミを見る目で見られたよ~!それはそれで勃起しますけど辛抱たまらんね!だったら俺は役者だし社会人と名乗るぞ!止めてくれるなオッカサン!立身出世の為に己を斬る!!

https://note.mu/gotoofthedead/n/n170a653cfedd

社会人、俺は社会人。社会の一員。血反吐を吐いて働き、お銭をもらう人だ声優?それ

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懺悔:何故私は声優と言えなかったのか~1~

始まりは一本の電話でした。調子の良い男でした。生きていたら34歳になっていた男です。

「後藤、今度暇か?」

「あのさあ、そう言う言い方嫌いなんだよ。いつ何時○○があるけどどう?って言いなさい。そうじゃないとゴミみたいな提案の場合断りにくいじゃないか」

「相変わらずだな。元気そうで嬉しいよ。今度の金曜なんだけどさ」

「俺、数秒前に言ったよな?その言い方違うくねえ?」

「合コンあるんだけど来

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懺悔:何故私は「変わっとらんやないか!」と絶望したのか~2~

前回のあらすじ!服がダサい!お前らそれでも芸能人目指してるのか!?何とかしろアホンダラア!

https://note.mu/gotoofthedead/n/n5f5192e46d4e

「トモダチ!トモダチ!ヤスイヨー!?」

豚骨が不良ナイジェリア人に引っ張られていきました。駄目だ。プレデターの狩場に入った人類だ。

「お!おおおお!?え!?ああ!?うんうん…!クール!クール!」

似合う似合

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懺悔:何故私は「変わっとらんやないか!」と絶望したのか~1~

まさか、まさかな。いや、まさか。聞くか。

「じゃあこの中で黒と赤を基調とした服を持ってきた人~?」

八割の人間が手を挙げた。

「……!?なるほど…じゃあ十字架系のアクセサリーとか柄の入った服を持ってきた人~」

九割の人間が手を挙げた。

「変わっとらんやないか!!!!!」

当時私は声優専門学校の生徒でした。入学して数ヵ月、多少クラス間の雰囲気もつかめてきて、みんなで将来の夢やテキストを読

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懺悔:何故私は泥酔した状態でオーディションを受けたのか

もう午前二時だ。この宴会はいつまで続くのか?上京して6年、一人の仲間が実家の愛媛に帰る。声優としての成績は何も残していない。ただ養成所をジプシーのようにうろうろして、少しのガヤ収録に参加しただけだった。声優としてのセンスも能力も全く無い。ただ、努力だけは異常なレベルでやっていた奴だった。

「後藤、明日は事務所のオーディションじゃないの?」

「良いんだよ。モブ山は良い奴だしな」

「後藤君!本当

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