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エクナ篇序章

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章ごとのまとめ⑥
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【エ序8】エクナ篇序章⑥

【エ序8】エクナ篇序章⑥

数日前ーーーー。

予期せぬマルホキアスとの遭遇戦で、重傷を負ったアルフレッドを運び込んだペローマ施療院。自分自身も外傷の治療を受けつつ、アルフレッドの容態について説明を受けるバート。

傷を塞ぐことは《大治癒》でも可能だ。だがアルフレッドは内臓に損傷を負っており、その修復には上級治癒術が必要になる。だが、アイゼムのような小さな街には、上級治癒術を使えるような治癒術師は常駐していないとのこと。

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【エ序7】エクナ篇序章⑤

【エ序7】エクナ篇序章⑤

数刻前ーーーー。

<破滅の預言者>の旧アジトを目指し、山中を進むドントーとカシア。

そんなドントーの背中に、おもむろに話し掛けるカシア。

「……なあ爺さん。あんたの武器はどう云ったカラクリでその、マルホキアスの攻撃反転能力に対抗するんだ?」

するとドントー、カシアの質問を受け。

「お主らが<魔神封印の螺旋塔>で採って来てくれた魔鉱石があったろう? 大地と風の元素力が互いを打ち消し合ってい

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【エ序6】エクナ篇序章④

【エ序6】エクナ篇序章④

「ーーーーと、云うことがあったんスよ」

山を下り、港街に着いてからの経緯を、バートがドントーとカシアの2人に説明し終えた。

「ペリデナの宮廷魔術師……! 奴が、お前とアルフレッドをこんな目に遭わせたのか……!」

怒りに拳を震わせるカシア。そして。

「ドワーフ女王の宮廷魔術師……。 そうか……。そんなところに潜り込んでおったのか……」

大きく息を吐き出すように、感慨深げにドントーがそう零し

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【エ序5】エクナ篇序章③

【エ序5】エクナ篇序章③

ドントーとカシアに一時の別れを告げたアルフレッドとバートの2人。

ドントーの工房のある山の奥から、麓の港街アイゼムへと下りてきた。ドントーの武器製作が終わるまでの間、必要な物資を買い込んだり、情報収集をするためである。

あわよくばちょっとした冒険の依頼を引き受け、路銀を稼げれば良いなどと考えていた。

港の雑貨市にて日用品を購入したアルフレッドとバート。ちょうどその時、エクナからの定期船が入港

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【エ序3】インターミッション~邪術師二人~

【エ序3】インターミッション~邪術師二人~

老人の持つ魔法の通信符が、呼出の合図を告げる。

老人の名はマルホキアス。かつてベルリオース王宮でアルフレッドたちと闘った男。ペリデナ女王に仕え、ドワーフ軍事政権の宮廷魔術師を務めていた人物である。

その後、女王<悪魔>と抵抗軍の戦闘の混乱に乗じて王宮から逃亡し、今なおフルーチェによりベルリオース国内にて指名手配を掛けられている。

しかし彼の正体は魔術師などではない。彼は邪術師。それも壊滅した

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