ゴンザレス寺山

こんにちは。社会人2年目の日記やエッセイもどき。旅行、食べ物、漫画が好き。やったことな…

ゴンザレス寺山

こんにちは。社会人2年目の日記やエッセイもどき。旅行、食べ物、漫画が好き。やったことないことは何でもやってみたい性分です。。フォローしてくれたら嬉しい

最近の記事

5000km

5000km。それは私と彼女の距離だ。 大好き。会いに行きたい。そう思っても、すぐには飛んでいけない距離。 彼女の名前は、キスと言う。(耳で聞いたまま呼んでいたので、本当の発音は違うかもしれない) 年はたしか20才くらい。小学校で先生をしていて、姉妹がいる。住んでいるのはビルパニ村。ネパールの首都カトマンズから、山道を車で丸1日走り続けて到着する、小さな村だ。 私がキスについて知っているのはそのくらいだった。なにしろ、私とキスの間にはほとんど言語がない。 村で使って

    • きょうという一日

      仕事帰り、無心で漕ぐ自転車。 この時間は、なにもかも忘れられる。 職場から、線路の横を沿うように走り続けると家に着く。 かぁんかぁんかぁんかぁん。踏み切りが鳴る。 ごおおおおおおおお…走り抜ける電車。吹き抜ける風。 空は美しい金色。雲がうすく空全体に広がって、その隙間から金色の夕陽が差し込む。 その下を走る電車の窓に、その金色が映り込んでいた。 自転車を漕ぐ足が、思わずゆっくりになる。 電線に止まっていたカラスが、ひょいっと空になった線路に飛び降りた。飛ぶのか

      • 「必要ではないモノ」を買う

        私はあまりモノを必要としない。どうせいつかは捨てるだろう、と思ってしまうからだ。 生活に必要最低限のモノを購入する。 これが今までの私だった。 ある日私は、友人の家を訪れた。幼い頃はよく友人の家に行ったものだが、社会人になってからは、その機会はめっきり減っていた。 「おじゃましま〜す…!」 挨拶をして玄関の扉を開けた瞬間、私は思わず「わぁ…!」と感嘆の声を上げた。 玄関横のスペースに並べられた5人のミッキーマウスが、それぞれのポーズで私を出迎えてくれていた。 「

        • 尻の下の相棒

          高校時代からの相棒がいる。私をどこまででも連れて行ってくれる相棒だ。 15歳の時、高校へ自転車で通うことになった私は、親に自転車のパンフレットを手渡された。 そのパンフレットの表紙で誰よりも輝いていたのが、何を隠そう、私の相棒である自転車だった。その華やかな色がひときわ目を引き、私はそのパンフレットの中身を見ることなく、この自転車にする!と決めたのであった。まさしく一目惚れだった。 私はその自転車をとても気に入っていた。自転車置場でたくさんの自転車たちの中にいても、可愛

          2ヶ月ぶりの出社で社会復帰

          緊急事態宣言解除に伴い、今日から出社が始まった。リモートワークという形で仕事はしていたものの、夜は遅くまで漫画を読みふけり、少しでも眠くなったら昼寝をし、片手が空いたらおやつをつまむ。 そんな悠々自適な生活を送っていたものだから、久しぶりに会社に行くのは億劫だった。かなり、億劫だった。 家にいても一切退屈しない私は、ニート適性がありすぎているのだと思う。 さよならニート生活…がんばれがんばれと自分を鼓舞し、会社へと向かった。 そして、職場の人と久しぶりに顔を合わせ、自

          2ヶ月ぶりの出社で社会復帰

          ネパールの朝、日本の朝。

          私は朝に弱い。寝起きも悪い。休みの日は昼過ぎまで寝ていることの方が多い。 だが、仕事が朝からある日は4時に起き、5時頃に家を出ることもままある。(そうせざるを得ない…) 無理やり体を起動させた私は、自転車を走らせて職場へ向かう。空はまだ薄暗く、風はひんやりとしている。街灯はまだ夜だと判断しているのか、オレンジ色の光を宿している。 その朝の暗さは、夜とは全く異なるものだ。朝の暗さは、私に恐怖を感じさせない。 私は、朝にそうして自転車を漕ぐ時間が好きだ。朝の空気は、まだ眠

          ネパールの朝、日本の朝。

          朝ごはんという幸せ

          幼い頃、目を覚ました私が最初に考えるのは、決まって朝ごはんのことだった。 焼き立てのパン、サンドイッチ、コーンフレーク。ほかほかの白いご飯に、だし巻き卵、焼き魚。 今日のごはんはなんだろう。眠たくて布団から出たくない日でも、「早く朝ごはんを食べたい」という一心で、むりやり体を起こしていた。 台所からふわぁ〜んと漂ってくる、芳しい香り。 トースターから鳴る、チン!という軽快な音。 ゴリゴリ、と低い音を鳴らしながらコーヒー豆を挽く母の姿。 そして家族全員が食卓につき、

          朝ごはんという幸せ

          図書館に住む本の声を聴く

          本が好きだ。 新しい本の、あの紙とインクの匂いを嗅ぐと、ワクワクした気持ちが胸いっぱいに広がる。真っ白で綺麗な紙をめくるのは、しっかり手を洗ったあとの綺麗な指で、紙質をたしかめながら。 新しい本をめくるときはいつでも、新しい自分になった気持ちになる。 だから私は、そんな本がいっぱい並ぶ本屋が好きだ。どの本も、ぴかぴかキラキラしていて、期待を込めた目でこちらを見ている。 「コッチ見てー!コッチ見てよー!」 隣の本に負けるもんか、と言わんばかりに呼びかけてくる本たちが、

          図書館に住む本の声を聴く

          恋愛=自己暗示だと思っている私

          あなたは、何がきっかけで恋に落ちますか? 人を好きになるきっかけは、人それぞれだ。 「あの人のことがなんとなく気になる。」「タイプだな。」「付き合ったら楽しそうだな。」 最初は誰でもその程度だと思う。会うたび、話すたび、その人のことを考える時間が増えていく。「好きかもしれない」と思う回数が、増えていく。 こうして「あの人のことが好きかも…」と思っている時間は、「好き」という暗示を、自分にかけている時間なのだと私は感じる。 友人に相談して「好き」という言葉を口にした

          恋愛=自己暗示だと思っている私

          少年漫画のラストでカップルが乱立する流れが苦手

           たまに見る、漫画最終回でのカップル乱立。結婚。そしてなぜか、同世代の子供や孫が生まれているパターンもある。  主人公とヒロインだけにとどまらず、「そこそういう関係だったの!?」と思わず驚くような、ほかのキャラクター達同士もなぜかくっついているこの現象。  『平和=結婚』というイメージから来るものだろうか。  ここまでの戦いが落ち着き、平和になったことをイメージしやすくしているのかもしれない。  だが、ここまで戦闘メインでやってきた漫画のラストがそうなることに違和感を

          少年漫画のラストでカップルが乱立する流れが苦手

          どうしてもかめはめ波を打ちたい女

           私はサイヤ人ではない。ただの人間だ。痛いのは嫌いで、喧嘩に対しても消極的。そのうえ怒りの感情をほとんど持っていないため、かめはめ波を打ちたい相手もいない。地球を救おうにも、この星は今のところ平和である。素晴らしいことだ。  ドラゴンボールは、幼い頃、初めて夢中になった漫画だった。  冒険することへのワクワクドキドキ。肉体と精神を伴った強さへの羨望。決して諦めない悟空たちの勇気。そのすべてに眩しさを覚え、私は子供心に強くなりたいと心に誓い、髪の毛を悟空のように固めたりして

          どうしてもかめはめ波を打ちたい女