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『お金から自由になる人生の設計書 年収にかかわらず経済的自立を実現する方法 』はじめに&第1章・無料全文公開

5月10日発売の書籍『お金から自由になる人生の設計書 年収にかかわらず経済的自立を実現する方法』より、はじめにと第1章「経済的自立のロジックを理解する」を全文公開!

はじめに

 お金に翻弄されているあなたへ。

本書は、「お金から自由になるための方法」を書いた本である。

お金から自由になることを、ここでは「経済的自立」と呼ぶ。正確には、「人に依存せず、かつ自分で働かなくても食べていける状態」を意味する。

経済的自立を目指して、世の中にはマネー本や金儲けのノウハウ本が溢れている。さらに、早期退職を目指して経済的自立をする、いわゆる「FIRE」※1と呼ばれる米国発のムーブメントも今、日本で拡大している。

※1 FIRE
「Financial Independence, Retire Early」の略称。日本語では、「経済的自立と早期退職」を意味する。生涯に渡り、働かなくても食べていける状態を実現していること。

ただ残念ながらこれらは、自分のお金で実践したことがない評論家・専門家による机上の推論か、もしくは、たまたまうまくいった特殊な方法が、あたかもすべての人にも実践できると主張する拡大解釈のいずれかがほとんどである。

たとえば、月5万円の投資で1億円の資産をつくる、という話が仮にあったとする。

東証一部上場企業の平均利回りは2%程度※2であり、もしこの平均で運用した場合、1億円に到達するのに約74年かかる。1950年ごろ、戦後の復興が急速に進みはじめたころに積み立てをはじめて、ちょうど今1億円に到達するという計算になる。

※2 利回りの平均を2%とおいた根拠
日本証券取引所の株式平均利回りのデータによると、第一部セクションの加重平均利回りが、2016年4月~2019年3月のコロナ環境前で平均1.98%、2019年4月~2022年3月で平均2.21%である。本書では、きりのよい2%を利回りの平均の目安として使用。なお、2022年4月の市場セグメントの再編後は、2022年4月~2023年2月における加重平均利回りは、プライム市場が平均2.34%、スタンダード市場が平均2.08%である。

仮に10%で運用しても約30年かかる。まず、この「30年」という数字をどう捉えるか、ということがある。さらに、30年間安定的に10%で運用できる商品は、果たして今の世の中にあるかといった現実的な問題もある。

たとえば、あなたも簡単にFIREできるという話があったとする。

FIREまでの年数は、「手取り・投資比率(=手取り収入のうち投資にまわす比率)」と「投資の平均利回り」の2つで概算できる。平均的な日本人像として、前者を30%※3、後者を2%とおいて計算すると、その年数は61年となる。当然無茶なことをやれば年数を短くできるが、実直に働きたいと考えている人がやるには無理がある。

ここで大切なことは、雰囲気に流されずに、まずこのような現実的な数字を、きちんと把握することである。

そのうえで、あなたに聞きたい。
「あなたはお金から自由になって、何をしたいのか?」

ビーチで昼からビールを飲みたい、朝から夜までずっとゲームしていたい、韓国ドラマをぶっとおしで全部見たい、資格の勉強をしたい、1日中寝ていたい……

いろいろ出てくると思うが、ここに挙げたようなことは、今でもやろうと思えばできることである。というか絶対できるから、ただやればいい。

こういうことではなく、もっと自分の心の声を聞いてほしい。

「朝起きるのが楽しくてしょうがない。自分がやりたいことを早くやりたくて、目覚まし時計より早く起きてしまう。そして気づけば1日が終わっている。寝るときは朝起きたときより、もっと興奮していて、早く明日の朝にならないかなと思いながら眠りにつく」

今の自分はどうなのか? 自分が何をやっていたら、このような毎日を感じられるか? そういう世界に行きたいと強く想う、その情熱が経済的自立を実現する強い原動力となる。

この本は、そういう情熱をもっていて、「やりたいことがあるけど、お金が不安ではじめの一歩を踏み出せない人」に、どうしても読んでもらいたい。

たとえば、40代のあなた。社会人人生の最後に、自分が心からやりたいライフワークにチャレンジしたい。そして、お世話になった社会に恩返しをしたい。でも、お金が心配で一歩が踏み出せていない、そんなあなたである。

もう一度いう。そういうあなたには、ぜひ読んでもらいたい。とはいえ、そのような人はこの時代、まだ少数派かもしれない。

そこに至る前に、将来に対して漠然とした不安を感じている段階の人もいると思う。

たとえば、入社3年未満の新人社会人のあなた。仕事はそこそこ、プライベートはまあまあ充実。でも、このままでいいのか、将来のお金に不安を感じているあなたである。

たとえば、小学生の子どもを育てているあなた。学歴社会ではなくなるっていうけど、では子どもには何を準備させておけばいいの? 解がなく、漠然とした不安を抱いているあなたである。

そのような人たちにも読んでもらいたい。

ところで、ここで何やら偉そうなことをいっているお前は、そもそも何者なのかという疑問が、そろそろ浮かんでくるころではないかと推察する。

私は、データの専門家であり、大学教授で投資家で、かつ起業家である。データ分析を駆使した株式のポートフォリオモデルを開発し、すでに経済的自立を実現している。

私自身は、幼少よりお金とは縁がなく、塾も、私立の学校も、外国へ旅行をすることも、叙々苑も、グッチも、自分には縁がないものという世界で育っている。しかしながら、それに不満を感じたことは一度もなかった。

ただ、その反動か、社会人になってからお金に対する潜在的な不安を常に感じていて、1年目から会社の持ち株の積み立てなど、手取りの2~3割を投資にまわすことを、誰に教わるでもなく自分の本能でやっていた。そして社会人10年目には、都心にマンションを現金で買えるくらいまでになった。

その後、投資にのめりこみ、当時はやっていた和牛商法にはまりそうになり、そして六本木系の新興企業への株式投資で大きな損失を出す。

この経験より、「うまい儲け話にはのってはいけない」こと、そして、「投資は人にまかせてはいけない」ことがわかった。

それを胸に止め、その後10年間、ごくまじめに働きながら、経済的自立を実現するための方法論を確立。そして、その方法論を自身に適用し、経済的自立を実現している。

本書は、私自身において実績のある方法論を、実直に働きながら経済的自立を目指す人に向け、再現可能なやり方で体系化したものである。

経済的自立の実現について、『ドラゴン桜』※4の桜木先生風にいうとこうだ(阿部寛さんになりきって音読してください)。

※4 『ドラゴン桜』
三田紀房氏による日本の漫画作品。講談社の漫画雑誌『モーニング』にて2003年から2007年まで連載され、単行本は全21巻。

「まずは、経済的自立をするというゴールを決めることだ。人間は、はっきりとゴールが見えれば準備をし、達成へと着実に進む。逆に目標をもたなければ漂流して、やがて無気力になっていくんだ」

経済的自立は東大に入るより、はるかに簡単である。というより、受験全般とは比較にならないくらい簡単だ。

いわんや、スポーツをや。スポーツは怖い。

もしあなたが男性で、スケートをやっていて、同世代に羽生結弦選手がいたらどうだろうか? 絶対にあなたはチャンピオンになれない。

もしあなたが女性で、体重がスーパーアトム級で格闘技をやっていて、同世代に伊澤星花選手がいたらどうだろうか? 絶対にあなたはスーパーアトム級のベルトを巻くことはできない。

ところが経済的自立は、そのようなことを気にする必要はない。誰かとの戦いではなく、自分だけとの闘いだからである。そういう意味では、ダイエットや筋トレがアナロジーとしてはわかりやすいと思う。

ここでギクッとしたあなた。

「いろんなダイエットやったけど、いまだにあんま変わらないんだよね……」
「細マッチョにあこがれるんだけど、あこがれるだけになってる……」

もし本気で経済的自立を目指すのであれば、ここだけは乗り越えないといけない壁である。楽々ダイエットとか、手抜きしてもムキムキになれる、といったことはいうつもりはない。さらに、ダイエットや筋力強化自体も、そんなことで実現できる甘い世界ではないと思う。

「私は本気で経済的自立を目指したいです。具体的にどうやったら実現できるんですか?」

大変いい質問である。正にその質問の答えが、この本に書いてある。その具体的な方法を、順を追って解説していく。

まず第1章で、あなたに経済的自立のロジックを理解してもらう。
「結局、モノのロジックをわかってる者が霊長類最強である」

ここでは、多くの人がもつ質問に対して、それぞれ回答を用意している。

●「貯蓄から投資へ」は正しいのか? その本質的な価値は何か
●なぜお金の不安は増え続けるのか?
●お金の不安を解消する根本的な解決策は何か?
●実直に働きながら実現可能な経済的自立とは?
●ライフワークの悪循環の罠にはまらないためには?

次に第2章で、あなたに経済的自立に向けた準備を整えてもらう。
「学ぶ準備ができていない者は、学んでも果実を得られない」

まずは、「情熱」「行動」「労働収入」「資産収入」の4つの観点で、あなたの現時点の準備状態を把握する。そのうえで、それぞれ具体的に何を考えるべきかを理解する。その結果を踏まえ、あなた自身の将来の「ストーリー」を創り上げる。これがあなたの「経済的自立の予言の書」になる。「予言の書」を書くと実現することは、『20世紀少年』※5ですでに証明されている。

※5 『20世紀少年』
浦沢直樹氏による日本の漫画作品。正式名は『本格科学冒険漫画 20世紀少年』。小学館の青年漫画雑誌『ビッグコミックスピリッツ』にて1999年から2007年まで連載され、単行本は全22巻。

 第3章では、経済的自立を実現するためのリスキリングのプログラムを提供する。
「自分で描いた夢に向けてなら、どんな努力も努力でなくなる」

 経済的自立を実現するためには、労働収入と資産収入を増やすことが求められる。そのために必要なのが、収入を増やすためのスキルである。この章では、スキル育成のための体系だったプログラムを提供する。これをキッカケとしてリスキリングを実際に行っていくことで、あなたの「経済的自立の予言の書」は現実のものとなる。

第4章では、あなたにはじめの一歩を踏み出してもらう。
「ただ早く行動すればいいってもんじゃない」

まずは徹底的に考えること、これがはじめの一歩である。次に、そこから3歩進む。具体的には「貯金」「投資」、そして「統計の勉強」である。その後、リスキリングの具体策に踏み出してもらう。

さらに、各世代別(ベビーブーマー、X世代、Y世代、Z世代、アルファ世代)に経済的自立のための具体的なアドバイスを用意している。

本書には、経済的自立を目指す40代男性と20代女性のふたりの主人公が登場する。加えて、有名大学教授、勘と経験と度胸が得意の常務執行役員、データサイエンスの申し子の新入社員、天才乳児、量子コンピューティングおたく、ライオンの親子なども登場し、さまざまな会話をくり広げる。

本書の内容の具体的な理解を深めるといった観点で、その会話も楽しんでもらえると大変うれしい。

最後に、『ドラゴンボール』※6の亀仙人風に、経済的自立とは本質的に何か、ということをいってみる。

「経済的自立を目指すのは、ビーチで昼からビールを飲むためでも、ギャルから『あなたお金持ちね!』と言われるためでもない! 経済的自立によって、お金に関わらず心からやりたいことをやって、人生をおもしろおかしく、はりきって過ごしてしまおうというものじゃ!」

※6 『ドラゴンボール』
鳥山明氏による日本の漫画作品。集英社の漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』にて1984年51号から1995年25号まで連載され、単行本は全42巻。

それでは、経済的自立を目指す旅に一緒に出よう。がんばるぞ、おー!

第1章 経済的自立のロジックを理解する

「結局、モノのロジックをわかっている者が霊長類最強である」

綾小路 英虎

本章では、経済的自立のロジックを解説していく。あなたに達成してほしいゴールは次の6つである。

①「投資好きな人のほうが金融資産が多い」ことを世界の統計から理解する。
②経済的自立を阻む罠について、「なるほど! そういうことか!」と手をたたく。
③「生涯・経済的自立」と「期間限定・経済的自立」に分けて考えることの価値を理解する。
④「生涯・経済的自立」はけっこう大変だ、ということが具体的にわかる。
⑤「期間限定・経済的自立」とライフワークの組み合わせの現実性を腹落ちする。
⑥「経済的自立、自分もいけんじゃねー!」とひとり言を言う。

それではさっそく、経済的自立のロジックを理解する講義をはじめよう。

1-1:世界のお金を科学する

経済的自立を実現するうえで、おさえるべき最も重要な指標は、家計の金融資産額である。

ここで『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』※7風に、いきなりクイズを出す。

※7 『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』
著:ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング, アンナ・ロスリング・ロンランド、日経BP

日本の一家計あたりの家計の金融資産額は、1996年と2020年の25年間で増えているか?

A:No マイナス
B:Yes 10%~50%の増加
C:Yes 200%以上の増加

まずは、1996年ごろ、あなたが何をやっていたかを思い返してもらいたい。

このころはバブリーな時代がおわりをつげ、就職氷河期であり、就活生は大変な思いをしていた時代である(私もその中のひとり)。

少年のあいだではポケモンがはやり、大人も子どももたまごっちをやり、10~20代の女子からは安室奈美恵さんをマネたアムラーが出現した。長嶋監督が「メイクドラマ」を成し遂げ、有森裕子さんが「自分で自分を褒めたい」と、マラソンの完走後に率直な感想を述べたりしていた。

振り返ってみると、今とそこまで変わっていない気がする。実際この25年間、物価はほぼ横ばいである。そんな中、家計の金融資産は一体どうなったのか?

答えは、『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』を読んだことがある人なら、「こういう問題の場合、あり得ない選択肢が答えだから、Cだ!」と勘繰りしたかもしれない。

鋭い! あなたのお考えのとおりである。答えはC。なんと、日本の家計の金融資産額は、この25年間で2.5倍(年率の成長率+3.9%)になっている。おーすごい!

ここで、「これって、単純に所得が増えたからじゃないの?」と考える読者が、おそらく全体の60%くらいはいると思う。それでは、ここで第2問。

日本の一家計あたりの可処分所得(自由に使えるお金)は、1996年と2020年の25年間で増えているか?

A:No 200%以上の減少
B:No 10%~50%の減少
C:Yes 10%以上の増加

ここでAを選んだ人。あなたはファクトフルネスの読みすぎかもしれない。実際の世の中は、そこまで劇的ではない。答えはCである。

この25年間で可処分所得は、1.9倍(年率の成長率+2.8%)になっており、それが金融資産の伸びの原動力になっていると推察される。正に、あなたのお考えのとおりである。

それでは、世界はどうなっているのか?

可処分所得の伸びと金融資産の伸びには、かなりくっきりとした正の相関関係が見られる。近似線を引くと、傾きが1.7であり、この25年間、可処分所得の伸びは、金融資産の伸びに1.7倍のレバレッジ※8をかけてきた。

※8 レバレッジ
日本語では梃子の意味。ここでは、「金融資産の伸び」÷「可処分所得の伸び」をレバレッジと定義する。可処分所得

 

その中で我が日本はどうかというと、残念ながら金融資産の年率の伸び率は、経済協力開発機構(以下:OECD)諸国の中で最低であった。「25年で2.5倍(年率の成長率+3.9%)になってすごい」と思っていたが、他国はさらに伸びていた。かつ、可処分所得の伸びの金融資産の伸びに対するレバレッジが1.4倍と、レバレッジも効いていない。

一方、レバレッジが2.3倍と、いちばん高い国がスウェーデンである。日本とスウェーデンのあいだには、どのような違いがあるのだろうか?

グラフを見ると、その違いは明らかである。日本はこの25年間、金融資産の内訳がほとんど変化していない。一方スウェーデンは、現金預金が減り、その分、株式・投資信託の比率が増えている。正に「貯蓄から投資へ」が実現されている。

その果実はレバレッジ効果として、可処分所得の伸びに対する金融資産の伸びの大きさに明確にあらわれている。

こう見ていくとどうも、「金融資産は可処分所得と資産の内訳として、何をどういう比率で持っているかによって説明できるのではないか」という仮説が自然と湧き上がる。

過去25年間の全データを分析し、これを中学1年生でもわかるように数式化※9したのが以下である。

 ※9 経済協力開発機構(OECD)「Household financial assets」のデータを元に導き出した、家計の金融資産額を目的変数とした重回帰式である。説明変数は可処分所得と金融資産の内訳のデータを使用し、最も精度が高かった式が上記になる。修正済み決定係数が77.3%で、全体の77.3%を説明できる。可処分所得と投資好き指数のP値はそれぞれ0.0と統計的に有意である。

金融資産=-62,925+5×可処分所得+9,093×投資好き指数(=株式・投資信託の金融資産全体に対する割合÷現金預金の金融資産全体に対する割合)

この単純な式で、OECD諸国過去25年間のデータの77.3%の説明ができる。

これよりわかるのは、まず「稼いでいる人のほうが金融資産が多い」ということ。だが、これは当たり前田である(ちなみに私の本名は前田である)。

次に、「投資好きのほうが金融資産が多い」ということ。これは大変重要な結果であると考える。投資はリターンがあるが、リスクもあり、すべてを失うことも最悪あり得る。これが貯金好きな人が投資を嫌う主たる理由である。

過去25年間を見て、そういった投資のリスクの結果も踏まえ、投資好きの人のほうが金融資産を多く持っている、というこの事実は、経済的自立のための第一歩目の知識として大切にしてほしい。

1-2:経済的自立を阻む罠

 前節で述べたとおり、家計の金融資産は増え続けている。一方、本来それに反比例すべきお金の不安も増え続けている。

「84.2%が将来のお金に対して不安を持っている」(2022年5月19日 ビッグローブ株式会社調べ)

この手の調査結果は毎年のように、種々の企業から出てくる。そして年度に関わらず、不安な人は大体6割~9割くらいはいて、不安がないと強く言い切れる人は1割弱、というのが大まかな傾向である。

「お金の不安を感じ始めた年齢が若くなってきている。バブル世代44.3歳、ミレニアル世代27.8歳、Z世代22.7歳」(2022年3月16日 松井証券株式会社調べ)

この結果はショックである。Z世代は希望に満ちて会社に入った瞬間から、お金の不安を感じはじめている。

どうすれば、お金の不安は解消されるのか?

この問いに対する根本的な解決策こそが、本書があなたに提供するものである。具体的には、「経済的自立の正しい理解に基づく長期展望の明確化と、それを実現するためのリスキリング」である。この詳細は順を追って、このあとの章で解説していく。

現在は根本的な解決策が世にないため、対症療法に頼らざるを得ない状況となっている。対症療法の代表例は以下である。

①「簡単にFIREできる」という本に飛びつく
②資産運用のプロに丸投げする
③宝くじに人生をかける

これらの対症療法に頼ること自体は、悪いことではない。自分ができることをやる。それは大変重要なことである。ただ問題は、その対症療法を続けていると、副作用が発生してくることである。具体的には次の3つである。

①お手軽ダイエットくりかえし症候群
②他責の評論家症候群
③白馬の王子さま症候群

「①お手軽ダイエットくりかえし症候群」は、すぐできるけど中長期的な効果につながらないことを、手を変え品を変え、くりかえすクセがつく、といった症候群である。
名称のとおり、お手軽ダイエットが最もわかりやすいアナロジーである。ダイエットについて、おそらくこの領域の専門の人は、根本的な解決策を知っているはずである。そしてそれは、食事・運動・睡眠など生活全般にわたる総合的なものであろう。
ただそれをいっても、「そんなことができたら苦労はしない。それができないから、今こうなってんだよ」と逆切れされるのではないか。逆切れにより、根本的な解決策を得られない。結果、この症候群に陥ってしまう。お金の不安も構造はこれと同じである。逆切れは厳禁である。

「②他責の評論家症候群」は、難しいことを自分で考えずに人に丸投げしてしまい、さらに責任もその人のせいにするクセがつく、といった症候群である。

そのうえ、その過程を他人事のように評論するクセもあわせてつくケースが多い。次のようなシーンが浮かんでくる。

S氏「今年の1月に、A証券会社にすすめられて投資信託を買ったんすよ。絶対上がるって言うから」
N氏「おーいいね! 上がるんなら俺も買いたいよ。どういうやつ?」
S氏「中身よくわからないっすけど、とにかく過去の実績はすごかったんすよ。年の利回り、たしか30%くらいとか言ってた」
N氏「30%って超すごくねー。ちょっと待ってよ、暗算するから。おーこれ10年たったら、10倍以上になるぞ。これでやっと親孝行できるな」
S氏「マジっすか。そうだったんっすね……」
N氏「どうしたんだよ。テンション下がってんじゃん」
S氏「7月に見たら、すごい下がってたんすよ。俺アタマきちゃって、話違うだろうと怒って、その場で売っちゃたんすよ」
N氏「そうなんや……ちょっと残念だな」
S氏「先輩、投資信託なんかやっちゃダメっすよ。所詮は株を組み合わせてるだけっすから。俺が証券会社にいたら、確実に儲かる株を組み合わせるっすよ。よく考えると今回のは、あまり知らない企業ばっかりで、なんかセンスを感じなかったっすよ」
N氏「じゃあ、お前自分で直接買えよ」

他責、厳禁。評論家、厳禁である。

「③白馬の王子さま症候群」は、「待っていれば、自分にはきっとすごくいいことが起こるはずだ」と、起こる確率が極めて低いことを、いつまでも待ち続けてしまう症候群である。

これは他責の評論家症候群とは違い、他人に害はない。さらに、自分にもあまり害はない。多少のお金を浪費するくらいである。ただ待っているだけでは、白馬の王子さまはあらわれないのが現実である。

これらの副作用は、それ自体もあまりよいものではないが、さらによくないこととして、副作用の影響で根本的な解決策がいつまでたってもできなくなってしまう、といった罠が待ち構えている。

この構造は、システム思考のループ図で示すとわかりやすい。見ていただくとわかると思うが、システム思考の代表的なアーキタイプのひとつである「問題のすり替わり」※10の構造を示している。

※10 問題のすり替わり
問題を是正するために、表面的には即効性があってよい結果をもたらすように見える、短期的な解決策が用いられる。短期的な解決策が多く用いられれば用いられるほど、より根本的な長期的解決策がますます手つかずになる。そのうちに、根本的な解決策の遂行能力が衰えたり、機能しなくなったりして、対症療法的な解決策にますます頼るようになる。
出典:『学習する組織――システム思考で未来を創造する』(‎英治出版)

この構造にはまり、時間が経つと、対症療法的な解決策にいつまでも頼り続けざるを得なくなる、という怖い結果に陥る。これでは、いつまでたってもお金の不安は解消しない。

「じゃあ、私はどうしたらいいんだ?」

あなたは大丈夫。ラッキーなことに、この構造については対処の原則が用意されている。それはズバリ、「根本的な解決策に徹すること」である。

お金の不安を解消する根本的な解決策は何か?

その答えは、くりかえしになるが、「経済的自立の正しい理解に基づく長期展望の明確化と、それを実現するためのリスキリング」である。

対症療法に逃げず、根本的な解決策を一緒に追求していこう! 

1-3:2つの経済的自立

本書では経済的自立を、「人に依存せず、かつ自分で働かなくても食べていける状態」と定義する。

世の中で一般的にいわれている経済的自立とは、生涯に渡り働かなくても食べていける状態を示し、本書ではこれを「生涯・経済的自立」と定義する。

一方、経済的自立には生涯ではなく、特定の期間を目標とする考え方もある。本書ではこれを「期間限定・経済的自立」と定義する。

この2つの経済的自立について、具体的な人生のケースに当てはめて見ていこう。

【ケーススタディ1】旅行好きのサラリーマン 神宮寺 明さん(男性40歳)

家族構成は、奥さんと子どもが2人。
子どもは高校2年生と中学3年生。今年、下の子が受験だが、屁理屈ばかり言って、いつもダラダラしているので、奥さんがピリピリしている。
神宮司さんは旅行が大好きで、そのために仕事をしているようなものである。今年の計画は、下の子の受験後の春休みにフロリダのディズニーワールドへ行き、全世界のディズニーランドの完全制覇を達成しようと考えている。
旅行にお金をつぎ込みすぎて、金融資産はほぼ0である。投資の経験もない。最近「旅行が仕事だったらなー」と、ふと考えることがある。

神宮司さんが来年から心を入れ替えて、手取り収入の30%を投資にまわし、平均利回り2%で運用したとする。この場合、「生涯・経済的自立」を実現するためには、何年かかるでしょうか?

A.5年以内
B.10年~30年
C.50年以上

「はじめに」でネタバレしてしまっているが、答えはCである。

このペースでやっていくと、61年間かかってしまう。そのころには神宮司さんは100歳を超えていて、「ばあさん、これからは死ぬまでお金の心配はいらないぞ!」と言っても、少し遅い気がする……。

それでは、少なくとも退職前の60歳までに「生涯・経済的自立」をしたいと考えた場合、どうしたらいいか? 方向性は2つである。

①超節約コース →手取り収入の68%を投資にまわす。平均利回りは2%で運用。
②博打コース →手取り収入の30%を投資にまわす。平均利回りは6.5%を目指す。

食べ盛り、学び盛り、遊び盛りの2人の子どもを抱えて、超節約して経済的自立を目指すのは、家庭の幸せという観点からは本末転倒である。

また、投資初心者の神宮司さんが平均利回り6.5%を実現しようとすると、間違いなく手練れの人にカモられ、逆に資産を減らすおそれもある。

それでは、神宮司さんはどうしたらいいのか?

ここで出てくるのが「期間限定・経済的自立」である。
神宮司さんが最近よく考えるのは、次のようなことである。

「今仕事ものってきたし、あと10年くらいはしっかりやって、それなりのものを残そう。でもその後は、5年くらい人生の夏休みをとりたいな。そのあいだ、旅行に関わって自由にやれると楽しいだろうな」

「神宮司さん、その夢叶います。」(朝倉未来※11氏風)

※11 朝倉未来
日本の男性プロ総合格闘家、YouTuber、実業家。リングネームは「路上の伝説」。愛知県豊橋市出身。弟は同じくプロ総合格闘家の朝倉海。

当初の予定どおり、手取り収入の30%を投資にまわし、平均利回り2%で運用する。この場合、11年後に「5年間 期間限定・経済的自立」を実現できる。

51歳で今の仕事を引退。そこからの5年間は、お金の心配をすることなく、好きなことがやれる。そのあいだ、思う存分、旅行に携わったらいい。そして5年後(=今から16年後)はおそらく、旅行に関わる仕事をしているだろう。もし稼げなかったら、元の仕事へ戻ればいい。5年間、自分が心から好きなことをやった人は、確実にその前よりも価値が上がっている。


【ケーススタディ2】夢をもったセラピスト 如月 凛さん(女性25歳)

如月さんは大学卒業後、大手のマッサージ店でずっと働いている。体育大学出身で、大学時代は部活に命をかけ、筋肉や食事についても詳しい。
マッサージでは、一人ひとりの状況に合わせて独自の技を創り出すのが得意であり、お客さまに合った施術が好評でリピーターも多い。ただ、その場で発明した技をあとで忘れてしまうことも多いので、今後は技に名前をつけようかと考えている。
いろいろな友人がいて、その中のひとりに、データ分析の専門家であり投資のプロでもある綾小路英虎(年齢不詳)さんがいる。英虎さんから投資の基本的な考え方を教えてもらっていて、投資には抵抗がない。

最近感じているのは、マッサージだけだとお客さまの体をよくするのに限界があることである。筋肉もうまくつけないといけないし、柔軟性も必要。食事も大事だし、お酒ともうまく付き合っていく必要がある。

「このあたりを全体的にサポートできたら、もっともっとお客さまのパフォーマンスを上げられるのに!」と考え込むことが増えた。

英虎さんからは、「それだったら、エグゼクティブ向けに、仕事のパフォーマンス向上を狙ったサービスにすればいいんじゃない。エグゼクティブは仕事のパフォーマンスが上がるんだったら、けっこうなお金を払うと思うよ」とアドバイスされた。「そうか、自分でやってみようかな」と、ちょっと思いはじめている。

「でも、やっぱりお金が心配。お金の心配なくチャレンジできたらいいなー」

「如月さん、その夢叶います。」(朝倉未来氏風)

彼女は夢に向けて節約生活を送る覚悟をしており、手取りの50%を投資にまわす。英虎さんから伝授された投資スキルを使い、平均利回り4%で運用。この場合は5年後に、「5年間 期間限定・経済的自立」を実現できる。

このタイミングで子どもを産み、子育てをしながら新しいサービスを小さく試せばいい。5年間でいろいろ試せば、「いけるか」「いけないか」を、きちんと判断できる。5年後いけそうなら、そのサービスを大きくしていけばいいし、ダメそうなら元の仕事に戻ればいい。5年間、自分が心から好きなことをやった人は、確実にその前よりも価値が上がっている。

以上2つのケースを見てきたが、年収の話が出てきていないことに気づいた人がいると思う。具体的に計算すればわかるが、経済的自立を実現する年数に年収は影響しない。影響するのは、「手取り・投資比率(=手取りのうち何%を投資にまわすかの比率)」と、「投資の平均利回り」の2つだけである。つまり、経済的自立はすべての人に開かれている、ということである。

この2つの変数を用いて、「生涯・経済的自立」が何年で実現できるかを示したのが次の表1-2である。これが世の中でいわれるFIREの年数であるが、決して甘い数字ではないことを理解する必要がある。

計算の前提:
●手取り=生活費+投資額
●手取り・投資比率は、投資額÷手取り。たとえば、手取りが400万円で、投資額が80万円の場合、手取り・投資比率は20%となる。
●投資の平均利回りは税引き後の利回り。たとえば、上記表で4%の場合は、税引き前は4.8%。
●資産は0からスタート。年ごとに見て、総資産の利回りが生活費を上まわった年が、生涯・経済的自立を達成する年数。
●手取りと手取り・投資比率は、年に関わらず一定と想定。

※手取りと手取り・投資比率を年ごとに変更してシミュレーションしたい場合は、巻末に記載した「お問い合わせサイト」よりお問い合わせください。

次に、いくつかの典型的なケースで「期間限定・経済的自立」の年数を見ていく(表1-3参照)。平均ケースでも、「11年働いて5年好きなことをする」「20年働いて10年好きなことをする」といった生き方が実現できることを理解してほしい。一方、がんばらない場合は、やっぱりダメである……

1-4:ライフワークとライスワークと経済的自立

 エッセイストの外山滋比古氏の『ライフワークの思想』(筑摩書房)には、このようなことが書かれている。

〝どんな人生であっても、(それが華麗であれ、さほど華麗とは言いがたいものであれ)たった一つのかけがえのない人生であって、時による熟成をへて、自分にしかない何かができるはずだ。できた酒は決しておしゃれな香味やなめらかな口当たりのものではないかもしれない。それでも、自分の中で蒸溜した酒をつくること、それがライフワークなのだ。〟

とても素敵な話である。前節で登場した神宮司さん(40歳)は、ライフワークへ向けたお酒の材料が揃いはじめたころであろうか。如月さん(25歳)は、若くしてすでに蒸留がはじまっているように感じる。そしてあなたにも、「時による熟成を経た自分にしかない何か」があると思う。

一方、我々は食べるために働かなくてはいけない。これを世の中では「ライスワーク」と呼んでいる。ライスワークについても、誰か素敵なことを言っていないかと探したが、よいものがなかなか見つからなかった。これはむしろ、日々命を懸けてライスワークをやっているライオンに聞いたほうがいいのかもしれない。

子どもライオン「お父さん、ライスワークって何?」
大人ライオン「お前たちがおなかを空かせることなく、幸せに過ごせるためにやる仕事のことだよ」
子どもライオン「ライスワークって楽しいの?」
大人ライオン「楽しいとか、楽しくないとか、そういうことじゃない。俺の人生そのものだよ」

ライフワークもライスワークも、どちらも大切である。そして、ライフワークのようなことを考えられる我々は、幸せなのかもしれない。ライオンの話を聞いてちょっと感傷的になってしまったが、ここで冷静に客観モードに舵を切りなおそう。

図1-4は、「ライフワーク・ライスワーク×食える・食えない」の2軸で、4つの領域に分けたものである。

基本のストーリーはBからAを目指す、ということである。これは、ライオンにはできず、人間にしかできないことであり、天からそのような力を与えられた我々の責務でもあると考える。

ただ、そのように壮大なことをいっても、そう簡単ではない。思い切って進むにはリスクが高すぎる。そのリスクを下げるために、近年では政府を巻き込んで、本業とは別に副業として自分の好きなことをやろう、といった気運が高まっている。

これはこれでいいと思う。ただ、その程度で、「時による熟成を経た自分にしかない何か」をつかめるのであろうか。

さらに、本業もライスワークとして、家族および自分に幸せを与えるために大事なものである。「それがおろそかになっていないか? やるならもっと本気でやろうよ」と、私は思うのである。

ただし、本気でやると、ライフワークの悪循環の罠が待っている。そのストーリーが以下である。

それでは、ライフワークへ本気で取り組みつつも、その悪循環にはまらないようにするには、どうしたらいいのか?

その答えは、神宮司さんと如月さんが知っている。そう、「期間限定・経済的自立」を使うのである。

「期間限定・経済的自立」の期間に、お金の心配をすることなく、ライフワークを思いきりやる、これが私の推奨である。

ライオン親子に再び登場していただこう。

子どもライオン「お父さん、最近元気ないね」
大人ライオン「そうか、そんなことないぞ。元気だよ。今日だってシマウマ捕ってきただろう」
子どもライオン「うん。でも最近よく、ぼーっとしてるよ。なんかあった?」
大人ライオン「別に何もないけど……ただちょっと思うんだよね。このジャングルに住んでいるみんなが、もっと幸せになるといいなって。でも今は自分たちが生きていくので精一杯だ」
子どもライオン(お父さん、そんなこと考えてたんだ)

––––後日

子どもライオン「お父さんいいニュースがあるよ!」
大人ライオン「どうした、狩りがうまくなったのか?」
子どもライオン「狩りの練習は最近さぼってて……」
大人ライオン「ちゃんとやりなさい!」
子どもライオン「そうじゃなくて、なんかこの前の山火事でゾウの大群がケガしたみたい」
大人ライオン「えっ、ホントか? いいニュースじゃないか。ケガしたゾウは捕まえやすいからな。これで1年くらいは食べるのに困らないな」
子どもライオン「そのあいだにやってみたら。この前、言ってたこと」
大人ライオン「……」

ライフワークなき経済的自立は、手段の目的化である。目的は、ライフワークとしてあなたが心からやりたいことをやること。そのための手段としての経済的自立をうまく使っていこう。 

1-5:第1章のゴールの確認

ここでもう一度、本章のゴールを確認しておこう。

①「投資好きな人のほうが金融資産が多い」ことを世界の統計から理解する。
②経済的自立を阻む罠について、「なるほど! そういうことか!」と手をたたく。
③「生涯・経済的自立」と「期間限定・経済的自立」に分けて考えることの価値を理解する。
④「生涯・経済的自立」はけっこう大変だ、ということが具体的にわかる。
⑤「期間限定・経済的自立」とライフワークの組み合わせの現実性を腹落ちする。
⑥「経済的自立、自分もいけんじゃねー!」とひとり言を言う。

ここで、ゴールの達成が3個以下の人はもう一度、本章を読んでいただきたい。4個以上の人は第2章へ進もう。その中で6個の人には、「あなたは確実に経済的自立を実現できるで賞!」を授与します。

*   *   *

第1章はここまで!
続きを読みたい方は、各電子ストアにて5月10日より随時発売になります。ぜひお買い求めください。
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本書では、その方法を順に解説します。

まず第1章で、経済的自立のロジックを理解します。
●貯蓄から投資への本質的な価値とは?
●お金の不安解消の根本的な解決策は?
●実直に働きながら実現可能な経済的自立とは?
次に第2章で、あなた自身の経済的自立のストーリーを創ります。
●情熱・行動・労働収入・資産収入の準備を整える
●家族の20年カレンダーをつくる
●経済的自立の時期をシミュレーションする
第3章では、労働収入と資産収入を増やすためのリスキリングプログラムを学びます。
そして第4章で、はじめの一歩を踏み出してもらいます。

あなたも10年でお金から自由になれる。今こそ、その旅に一緒に出よう。

【目次】

第1章 経済的自立のロジックを理解する
第2章 経済的自立に向けた5つのレディネスを整える
第3章 経済的自立を実現するためにリスキリングする
第4章 経済的自立へ向けたはじめの一歩を踏み出す

■著者プロフィール

前田英志

多摩大学大学院MBA客員教授/経済的自立請負人
実直に働く社会人の経済的自立の実現を請け負う専門家。年収200~3,000万円までさまざまな社会人の自走を支援。幼少よりお金とは縁がなく、塾も、外国旅行も、叙々苑も経験がない世界で育つ。その反動か、社会人からお金の不安を感じ、投資を本能でやっていた。その後、和牛にはまりそうになり、新興企業への株式投資で大損害を出した。この経験より、うまい儲け話はないこと、投資は人にまかせてはいけないことがわかった。それを胸に止め、まじめに働きながら、データ分析を駆使した株式モデルを開発し経済的自立を実現。ここで得られた知見をもとにした「経済的自立の方法論」を展開し、世の中のすべての人の経済的自立の実現に魂を尽くしている。

■公式note

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