見出し画像

著者インタビュー #15【鈴木理子さん】

今回は2021年7月15日に発売し、好評発売中の『不登校は子どもからの「メッセージ」 不登校から抜け出し家族に笑顔を取り戻す習慣』。その書籍の著者である 鈴木 理子 さんに、執筆時のエピソードや内容のポイントなどについて伺いました。

著者プロフィール

鈴木 理子(すずき りこ)

鈴木理子さん_切り抜き

家族関係修復コーチ
慶應義塾大学文学部卒業。研修講師として約15年で延べ2万人以上をサポート。「家族に笑顔を取り戻すKET理子塾」主宰。

自身の三女が中学3年生で不登校になったが、学んできた心理学、カウンセリング、コーチングなどを活かして親子のコミュニケーションを徹底的に見直す。娘は元気になり、希望の大学に見事合格。その経験をブログに書くと、多くの母親の共感を得て、相談の希望を受けるようになる。現在では1か月に100時間ほどの個人セッションと、「家族に笑顔を取り戻すKET理子塾」と題した心理・コミュニケーション講座を主宰している。経験者目線、母親目線のセッションは定評があり、多くの母親の支持を得ている。

著者インタビュー

――まず、出版してみて周りの反響はどうでしたか。

鈴木理子(以下鈴木)「実はウチの子も不登校で……」とか「妹の子が……」「同僚のお子さんがね……」など、周囲に不登校やひきこもり、摂食障がいでお悩みの方が多いと感じました。その方たちからは、「今までどうしたらよいかわからなかったけど、光が見えた」とおっしゃっていただきました。
また、お子さんに何も問題ない方や、お子さんがいらっしゃらない方からも、「より良い生き方のヒントになった」とのご感想をいただいて、とても嬉しかったです。友達や親類にも勧めたい、と何冊も買ってくださったり、電子版で買ってくださったあとに、「バイブルだから」と紙媒体でも買ってくださったりと、反響は思ったより大きかったですね。

――バイブル!!それは嬉しいですね! 多くの人へ届いているようで良かったです。それでは本題に。なぜ本作を書きたいと思ったのかを教えてください。

鈴木:7年前、娘が中3のときに不登校になりました。そのときはとにかくつらくて、苦しくて、親子関係もどんどん悪くなっていきました。でも、あるとき娘に対するコミュニケーションの取り方を変えてみたら、娘は日に日に元気になったのです。娘は今では大学生活を心から楽しんでいます。これは今もお悩み中の方々に伝えていかないと、と思ったのです。
また、企業研修の講師をしていますが、女性活躍推進と社会がいくら頑張っても、家庭の安定がなければ難しいとも感じました。そこで、私と娘が経験したことと、現在行っている母親向けのセッションや講座での気づきなどをまとめ、一人でも多くの方に知っていただきたいと思ったのがきっかけです。

――「家族に笑顔を取り戻すKET理子塾」という心理・コミュニケーション講座も主宰されていますが、どういった人が参加していますか。

鈴木:不登校、ひきこもり、摂食障がいなどのお子さまを持つお母さまが参加されています。講座の内容は、コミュニケーションでとても大切な傾聴や、承認、アサーション、アンガーコントロールなど、多岐にわたります。どれも、心が苦しくなっている子ども達だけでなく、母親が楽になるのにとても大切な要素です。
これらに加え、心理学の要素も学んでいただきます。子どもにばかり目を向けるのではなく、母親が自分自身に矢印を向けることがとても大切だからです。まず母親の心が整って満たされていないと、傾聴や承認などしようと思ってもできないからです。

――親自身がまず冷静である状態が大事なのですね。本では伝える手段が文字情報になりますが、執筆時に大変だったことや苦労したところは何でしたか。

鈴木:書きたいことがたくさんあり、読んでくださる方にとって簡潔で読みやすくなるようにまとめるのに、苦労しました。まず書きたいことを全部書き出してみて、不要な箇所や重複しているところは削除し、傾向が同じところは同じ章にまとめと、書き出してからまた構成を考えたので、時間がかかってしまいました。
自分では気づかなかった文章の癖も、編集長さんが指摘してくださったのですが、なかなか直せず何度も書き直しました。

――いろいろと試行錯誤を重ね世に出た本ですね! 本作はどんな人へ特におすすめしたいですか。

鈴木:不登校、ひきこもり、摂食障がいなどのお子さんを持つ母親はもちろんですが、子育て中の方、なんとなく生きづらさを感じている方にも是非、お読みいただきたいです。
不登校は子どもの問題ではなく、親の心の持ち方や思考癖を見直すことで、状況が大きく変わることがほとんどです。親が楽になれば、子どもも楽になります。その楽になるヒントもお伝えしているので、不登校とは関係ないと思っている方にも是非、お勧めいたします。

――子どもが突然不登校になったとき、親はまずどういった点に気をつけ、行動をしていけばよいのでしょうか。

鈴木:親は慌てて無理矢理学校へ行かせようとしたり、怒ったりしてしまいますが、それは逆効果です。不登校の子は、心がとても疲れています。まずはゆっくりと休ませることが大切です。つい「なんで行かれないの?」「今日は行くの?」などと聞いてしまいがちですが、それは子どもにとって責められているように感じ、罪悪感、自己否定感を強めるだけです。焦らず、子どもを責めたり、お母さまがご自身を責めたりしないことが大切です。

――確かに責めてしまっては、子どもの心がより不安定になってしまいそうです。コロナの影響もあり、学校へ行けなくなった子どもが増えているそうですが、これからどんな社会を取り戻していってほしいとお考えですか。

鈴木:コロナをきっかけに、私たちの生活は大きく変わりました。今まで「常識」だと思っていたことが常識ではなくなってきています。今までは学校にいくことは当たり前と誰もが思っていたと思いますが、それが不登校の子どもたちが、持たなくていい自己否定感をもってしまう原因にもなっています。オンライン授業も進んできましたし、さまざまな学び方の選択肢が増えて、子どもたちのストレスが少しでも軽減されるようになるといいなと思っています。
お互いに「違い」を認め合える社会になって、学校に行かない選択も堂々とできるようになれば、「不登校」という言葉もなくなるのでは?と思います。

――子どもがストレスを抱えず、伸び伸びと生きていける環境は必要ですよね。本の話に戻り、本作の教えを読者が最大限に活かせるように、有効な読み方を教えてください。

鈴木:最初から最後まで順に読まなくても、今現在必要だと思われる個所を、目次から選んで読んでいただいても構いません。大切なページ、心に響いたページ、実行しようと思ったページは何度でも読み返していただくと落とし込みやすいです。

――本作で一番気に入っている推しのポイントはどこでしょうか。

鈴木:各章の扉にあるイラストは、私の大好きなイラストレーターさんにお願いして描いていただいたので、お気に入りポイントの一つです。
内容でいうと、実際に行動できるヒントもたくさん書いている点です。知識を得ても、行動しなければ何も変わりません。是非活用していただきたいと思います。

――最後に、今回のnoteを読んでいただいた読者へメッセージをお願いします!

鈴木:ここまでお読みいただき、感謝いたします! 今現在お子さまのことで悩んでいらっしゃる方は、お1人で抱え込まず、まずはこの本を読んでみていただきたいです。悩んでいるときは、どうしても視野が狭くなりがちです。違う視点に触れることで、目の前の子どもに対する見方が変わるのはよくあることです。お母さんの気持ちが緩んで、楽になることが大切です。
是非、本書でお母さんもお子さんも楽になってくださいね!

*   *   *

書籍紹介

子どもが不登校になると、親は暗いトンネルの中にいるようです。

先が見えなくてどうしたら良いかわからない、子どもの考えていることが全くわからない、家庭が暗くて笑顔がない、ひきこもりになったらどうしようと心配、夫や義父母、両親から責められてつらい……などお悩みではないですか。

不登校やひきこもりになると、親は子どもに原因を探します。でも、子どもをなおそうとしても、何も変わらないのです。それどころか悪化してしまいます。

筆者の三女は、中学3年生から高校3年生まで不登校でした。親子関係がどんどん悪化していき、このままでは一生後悔する、と思ってからは一大決心、信頼関係の回復に努めた結果、娘は元気になり、希望の大学にストレートで合格。家族に笑顔が戻ったのです。

この経験をアメブロに書くと、多くの母親の共感を得て、読者の方から相談に乗ってほしいと依頼が殺到。現在では1か月に約100時間の個人セッションと、「家族に笑顔を取り戻すKET理子塾」と題した心理・コミュニケーション講座を主宰して、多くの母親をサポートしています。

本書は、母親の視点と心理学・脳科学の要素も織り交ぜたカウンセリングで多数のご家庭に笑顔をとりもどした経験をもとに、不登校から抜け出すための具体的なヒントが満載です。きっと今日からでもできることが見つかり、家族に笑顔が戻る日も近いでしょう。

【目次】
第一章 表面に見えている問題は問題の本質ではない
第二章 不登校の子どもによくある5つの行動
第三章 不登校になったときに気をつけるべきこと
第四章 子どもをありのまま受け容れるために
第五章 お母さんの心が軽くなるためのヒント

【購入者特典】
どうして?なぜ?が解決する「心理学からひも解く不登校 3つのヒミツ」

第一章までの無料全文公開も合わせてお楽しみください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?